M's World

食と酒にまつわるエトセトラ

立ちそば

2013年11月30日 | グルメ
一応ビジネスマンですので、毎朝、日経ビジネスオンラインのメルマガに目を通します。
(興味あるコラムしか読みませんが

その中でも、女性イラストライターのイトウさんが執筆している「ワンコインぶるーす」は勉強になります。(11月中旬に連載終了

イトウさんが編集のY氏とともに、「立ちそば屋」さんでそばを食べるというだけなんですが、表現がとても秀逸です。
例えば、タイトル「立ちそばでおつゆは飲み干す方ですか?」で紹介された『Mち家そば』の「きつねそば」
  

 わっ。…なんと端正な、調和のとれた、旨いダシ!。
 「Mち家」のダシには鰹節の他に、宗田節、鯖節、そしてうるめ節が使われている。しかし、このつゆからそれぞれの節の、特徴めいた味を見いだすことはできないでしょう。すべての素材、それぞれの個性は何一つ抜きん出たり、主張をせずに、厳かに旨味のバランスを保ちあっている。まるで継ぎ目の見当たらない金箔貼りの技術を持ってしたように、完全な調和を果たしている。
 ダシだけでなく、白醤油独特の麹の甘ささえ、手前に出てくることはしない。白醤油に潜んでいた塩味だけがくっきりと姿を現し、渾然一体となったダシと伴走し、喉奥へと流れ込んでゆく。後にはふわわ~んと、和ダシの残り香だけが口中に留まる…。ああ、滋味が、旨味が身体に沁みてゆく。
 今度は、薄揚げから滲み出た甘い汁と、つゆとのコラボを楽しもう。
 箸で薄揚げを軽く沈める。そうして、薄揚げの上に滲み出しているであろう甘みの混じったつゆを、レンゲで掬い上げる。飲んだ。
す~っ。ごくん。
 ふうぅ、この甘さは心地いい、美味しい!穏やかな甘みが、喉奥まで優しく広がった。甘みは、甘汁(かけつゆ)をまろやかにするのだな。
 塩気によりきりっと全体が引き締められていた端正なつゆに、薄揚げから滲んだつゆの甘さが乗ると、白醤油の麹の甘さが浮かび上がる。それぞれが個性を表に出すことなく、新たな調和の世界を構築する…。

(この後に、そばの味、揚げの味と続いていく)
  
 

長い・・・長すぎる(笑)
口の中に入った一瞬を切り取って、これだけの文章がかけるとは。。。



このコラムの影響もあって、明石駅の『麺屋』さんで「きざみそば」をいただきました。

Dsc_1118

 わっ。・・・なんと・・・なんと・・・。 普通ですね。

まぁ、私のコラムはこのレベルで十分です。


『麺屋』さん、材料費の高騰のため月曜日から10円値上げだそうです。





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2 コメント

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立ち食いそば大好き芸人(アメトーク)ではなく、大... (大久保のジュリー)
2013-11-30 22:32:50
立ち食いそば大好き芸人(アメトーク)ではなく、大久保住人です。家系の影響で、阪急そば、姫路のえきそばで産湯を飲んだ私ですか、立ち食いそばにレンゲがあるとはカルチャーショックでした。きつねそばというからは関東系の記事でしょうが、まだまだ日本は広いなと思いました。今度蕎麦屋で一杯如何ですか?(N親父は無理かな?)
返信する
さすが「そば大好き住人」のジュリーさん。記事は... (Missy)
2013-12-01 11:39:10
さすが「そば大好き住人」のジュリーさん。記事は関東のそば屋さんです。
私の中の立ちそば屋は『山陽そば』ですね。
いいですね。そば屋で一杯やりますか。
返信する

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