雪降る街 カムイラピットの楽園 こな雪 ぼた雪 あられ雪

けっぱれラピット、どろ亀さんに負けるな。ウサギとカメとの競走です。随想、旅行記、日記など、雪の降る街からのお便りです。

「ションベガイ」やら「カラスシジミ」 シブノツナイ湖の話

2012-08-18 22:02:49 | 自然
「シブノツナイ湖」という名は、あまり知られていない湖の名です。このあいだ、旭川の旭山動物園から逃げ出したフラミンゴが、回りまわってオホーツク海岸の「コムケ湖」(紋別市)に出現したことで、コムケ湖が多くの人に知られるようになりました。このコムケ湖のすぐ隣り、南東にあるのが「シブノツナイ湖」(湧別町)です。
野鳥愛好家たちには、この二つの湖周辺は野鳥の宝庫として親しまれています。
二つの湖の成因は、オホーツク海の沿岸潮流によって造られた「ラグーン(潟湖)」です。周辺には人家も見られず、自然が豊かで、広々とした牧歌的な湖と言ってよいでしょう。砂州をはさみ一方にオホーツク海、内陸側に湖があります。規模はシブノツナイ湖の方が小さく、近年養殖事業にも目を向けています。
カムイラピットは小学・中学校と湖の近くにある信部内(しぶない)(湧別町)という集落に住んでいました。夏にはよくシブノツナイ湖に遊びに出掛けました。車もない歩くしかなかったのですが、歩っても苦にならない距離でした。
シブノツナイ湖の語源はアイヌ語の「シュプン・オッ・ナイ」でウグイ・居る・川から付けられたもので、湖に流れ込む川のシブノツナイ川の名を取って付けられたものです。
この湖は遠浅で、干潟には湖の恵みがありました。子供の時にはションンベガイ(あとで知ったのですがオオノガイというらしい)という一個が手のひらいっぱいの貝を掘りました。砂の中から水管を延ばして餌を得る様ですが、水管から潮を吹くのでションベガイと言ったのでした。行く度にカゴいっぱいの貝を取って(掘って)帰ります。この貝がまたおいしいのです。おかずによく作ってもらいました。
また、湖口近くの浅瀬にはシジミに似た、黒っぽい貝(カラスシジミ)も沢山取れました。当時のションベガイやらカラスシジミカイの潮干狩りを思い出すと、信部内に住んでいた当時が懐かしくなります。今でもこれらの貝は健在なのだろうか。