コロナ5年1月5日(ウクライナ、ロシア戦争4年)
最近、イギリス王室が自然療法に関心を寄せているという話を時々耳にします。自然療法は、西洋医学とは異なり、ハーブ、アロマセラピー、ホメオパシーなどを活用し、心身全体の調和を重視するアプローチです。
一見すると、自然療法と現代医療は対立しているように見えるかもしれません。しかし、実際にはそれぞれが補完し合いながら、健康の維持や治療に貢献する可能性があります。現代医療は科学的な根拠に基づいて病気の診断や治療を行う点で優れていますが、自然療法は心と体のバランスを整え、生活の質(QOL)を高める効果が期待されます。
近年では、がん治療のような場面で、現代医療と自然療法を組み合わせる例が増えています。現代医療の治療に伴う副作用を軽減しながら、患者のQOLを向上させるために、自然療法が注目されているのです。このような統合的なアプローチは、個々の患者にとっても大きな安心感をもたらします。
日本でも、健康寿命の重要性が強調されるようになり、平均寿命だけでなく、いかに健康で豊かな生活を送るかという点が議論されています。しかし、現状では医療界の利権や制度的な課題が新しい試みに対する障壁となっていることも否めません。この問題を解決するには、医療を受ける側が主体的に情報を得て選択する「インフォームドコンセント」の考え方がますます重要になるでしょう。
自然療法と現代医療が対立ではなく融合し、互いの強みを生かしていける社会が望まれます。それは、単なる病気の治療に留まらず、人々の生き方そのものを見直し、心と体の調和を目指す未来への一歩になるのではないでしょうか。