自称納谷悟朗後援会日誌

ファン歴50年の自称後援会長が、納谷悟朗さんの作品をご紹介しています。

銀河英雄伝説 第60話 その2

2006-07-12 | 銀河英雄伝説
続きです。その1からお読み下さい。

***

それでは、ここで、家弓さんのセリフをご紹介!(爆)

ホワン(肝付兼太)「ヤン提督を逮捕する?本気かね?」
レベロ(家弓家正)「分かってくれ。いや、分かっているはずだ。我々は帝国軍に口実を与えてはならないんだ。例え国民的英雄であっても、国家の安全に害を与えるとあれば、処断はやむおえない。」
が、ホワンは、それは筋が違うと言うのだった。ヤンがメルカッツを逃亡させたのが事実だとしても、その時点では、バーラトの和約も反和平活動防止法も成立していなかった。法の遡及適用は同盟憲章でいましめられているのだった。

レベロ「いや、先日の戦艦強奪をヤンが進めたのだとすれば、それは当然和約成立後の事になる。決して法を遡及適用する訳ではない。」
ホワンは、証拠がないのに、ヤンを逮捕する訳にはいかないと説得する。

レベロはこの件に関して、オリベイラ学長(注2)に助言を求めるのだった。
やがてヤンは逮捕される。

レンネンカンプに助言するオーベルシュタイン(塩沢兼人氏)が、相変わらずの策士で、面白かったです。(笑)(「犬には犬の餌。猫には猫の餌。」)

ヤン逮捕を知った、シェーンコップ(羽佐間氏)とアッテンボロー(井上和彦氏)も、ついに行動を開始する。

***

キャスト

ヤン:富山敬
フレデリカ:榊原良子
シェーンコップ:羽佐間道夫
アッテンボロー:井上和彦
メルカッツ:納谷悟朗
シュナイダー:目黒裕一

オーベルシュタイン:塩沢兼人
レンネンカンプ:渡部猛
フェルナー:堀内賢雄
ラッツェル:相沢正輝

マスカーニ:立木文彦
ブールダハ:坪井智浩
アシュール:中博史

レベロ:家弓家正
ホワン:肝付兼太
ナレーション:屋良有作

***

(注1)今回登場していませんが、ビュコック提督(富田耕生氏)、シトレ提督(内海賢二氏)、ロボス提督(大木民夫氏)です。
(注2)これも今回登場がありませんが(絵のみ登場)オリベイラ学長は、山内雅人氏です。

「銀河英雄伝説」のご紹介はこれで一応終了です。
今回ご紹介しませんでしたが、アスターテ会戦、バーミリオンの戦い、回廊の戦い、そしてメルカッツ提督の最期など、他にも見せ場が沢山あります。
また機会があれば、いつかご紹介させて頂くかもしれません。

蛇足:「魔術師」と言うのはヤン提督(富山敬氏)の事です。
ヤンは「魔術師」とか、「ミラクル・ヤン」とか呼ばれていました。
それに引きかえ、暗号、撹乱戦術に強いバグダッシュ(神谷明氏)が、「魔術師」ならぬ「ペテン師」だと、皆に言われていた事がありました。(笑)

*おまけのおまけ:家弓さんファンの皆様!
この次の第61話「歌劇への招待」、家弓さんの出番が多いです。
山内氏も御登場です。また家弓&羽佐間氏の直接対話もあります。
神谷氏、渡部猛氏など、相変わらず盛り沢山です。(笑)
(注)第61話には、悟朗さんはご出演になっていません!!!

原作:田中芳樹(徳間書店)


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銀河英雄伝説 第60話 その1

2006-07-12 | 銀河英雄伝説
「銀河英雄伝説」 第60話 「魔術師捕らわる」
役名:ウィリバルト・ヨアヒム・フォン・メルカッツ

「銀河英雄伝説」のご紹介は、前回で終了の予定でしたが、このエピソードに家弓家正氏もご出演になっている為、ある程度の資料を作ってありました。
やや不完全ですが、おまけ(?)にアップします!(笑)

***

宇宙歴799年、新帝国歴1年7月16日、同盟軍は、バーラトの和約に基づき、所有を禁じられた戦艦、宇宙母艦の破却をレサビッツ星域で行おうとしていた。

戦艦破棄の任務にあたっていた同盟軍兵士達の前に、戦艦シヴァ率いる艦隊が現れる。
そして、帝国の専制に抵抗する、義勇兵集団であると自ら名乗りを上げ、戦艦を破棄せず、おとなしく引き渡してもらいたい、と要請する。
また同時に、義勇軍に参加したい者は歓迎すると、メッセージが流れた。
その場で4000人にも上る兵士達が、義勇軍に参加した。

シュナイダー(目黒裕一氏)は、メルカッツ提督に戦艦460隻、宇宙母艦80隻を奪取した事を報告する。
そして、今回義勇軍に参加した、アシュール少佐(中博史氏)が面会を求めていると伝えるのだった。

メルカッツ提督とアシュール少佐との会話の部分です。
(著作権侵害の意図はありません。)

アシュール(中博史)「帝国に反旗を翻す。それについては異存はないが、その目的を明らかにして頂かない事には、メルカッツ閣下の指揮権を全面的に認める訳にはいかない。
この艦隊は何を持って旗印とするのか、それをお尋ねしたい。
民主共和制か、ローエングラム王朝以外の専制君主制か。或いは軍国主義か。
非礼を承知で申し上げる。メルカッツ閣下は、かつて帝国軍の重鎮であられ、更に我が国に亡命されたのちは、銀河帝国正統政府の軍務尚書たる地位におられた。
正当政府の目的は、ゴールデンバウム王朝の失地回復にあったはずだが、その様な目的に対してなら、小官は協力致しかねる。」
メルカッツ(納谷悟朗)「その点は明言する。我が軍の目的はゴールデンバウム王朝の復活ではない。」
アシュール「提督には二言なしと聞く。信じよう。だが、これも非礼ながら、民主共和主義を奉ずる将兵を糾合するには、メルカッツ提督のお名前では、やや吸引力に欠けると申し上げたい。」
シュナイダー(目黒裕一)「では、何人が反帝国義勇軍の指揮官であれば、貴官は納得するのか?」
アシュール「ビュコック提督は民主共和制における軍人として、実績、人望共に不足ないが、ただ老齢でおいでだから、未来への旗手としては考えづらい。シトレ、ロボスと言った歴代の軍首脳達も、既に過去の人であるし、より若い人望と威信のある人に願いたい。」(注)
シュナイダー「ヤン・ウェンリー提督か。」
アシュール「あえて名は出さん。ご本人に迷惑がかかるかもしれない。いずれにしても、今日や明日のうちに実現するものでもない。差し当たり小官はメルカッツ提督の指揮権に従う。その点は信用して頂きたい。」

アシュールの事をシュナイダー君が理屈の多い奴だ・・・とぼやいていました。(笑)
が、そこでメルカッツ提督のお言葉は・・・。

メルカッツ「彼の言う通りだ。私には、民主共和制の義士たる資格などありはせん。何しろ私はつい2-3年前まで、専制国家の軍人として、共和国の軍隊と戦っていたのだからな。これが今にして、民主共和制を自らの貴志にしては、後世から言われるだろう。何と節操のない男だと。」
シュナイダー「閣下、それはあまりお気を回しすぎと言うものでしょう。閣下が意にそまぬ環境を押し付けられながらも、常に最善を尽くされた事は、誰でも知っております。」
メルカッツ「いや、後世の評価は置くとしても、実際ヤン提督でなくては、民主共和派の将兵達を糾合できぬ。それ故同盟政府も、味方ながら、彼を恐れるのだろうな。」

*アシュールがメルカッツの言葉に、「提督には二言なしと聞く」と言う等、メルカッツ提督の性格等については、広く知れ渡っていた様です。
帝国軍の重鎮だったメルカッツ(元は敵)を、やはりここでも、アシュールが常に一目置いて話しており、メルカッツと言う人物が良く分かるシーンだと思いました。

「節操のない男」と、自嘲気味の提督ですが、シュナイダーが「閣下が意にそまぬ環境を押し付けられながらも、常に最善を尽くされた事は、誰でも知っております。」と、私の気持ちをそのまま代弁してくれて、嬉しかったです。(笑)

この戦艦強奪事件に関して、メルカッツ生存の噂、そして後ろで糸を引いているのはヤン提督だと言う密告が、レンネンカンプ(渡部猛氏)の元へ多数寄せられた。
レンネンカンプは、同盟政府に対して、ヤンを反和平活動防止法違反の容疑で逮捕する様勧告する。

***

その2に続く


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銀河英雄伝説 第55話 その2

2006-07-06 | 銀河英雄伝説
続きです。その1もお読み下さい。

***

今回もすごいキャストを揃えてくれました。
家弓さんも「銀河英雄伝説」に結構ご出演でしたが、悟朗さんと同じエピソードに登場されたのは、多分この第55話と第60話(魔術師捕わる)のみだったと思います。(未確認)
レベロは大概ホワン(肝付氏)とコンビで登場していました。
あとはレベロの幼馴染が、確かシトレ提督(内海賢二氏)で、直接対話を何処かで拝聴しました。

このエピソードを久しぶりに拝見して、いきなり渡部さんの声がして、あれ?渡部さん出ていたっけ???と思いました。突如いろいろな声が聞こえてくるので、毎回楽しいです。(笑)

***

メルカッツ提督にとって、リップシュタット戦役後の事は、おまけの人生だった様に私には思えました。
ここでも、自分より若い世代、ヤンへの引継ぎが自分の役割だとお考えの様でした。
提督にとっては、意に染まない事の多い人生ですが、己の分をいつもご存知で、実は「人生の達人」なのではないか?と私は思いました。

個人的には、最初は少し物足りない気がしたキャラでしたが、何故か時が経てば経つほど、好きになるキャラです。
段々味が出てくると言うか・・・。(スルメみたいな役?爆)
地味なキャラですが、深み、重みがあって、サスガ悟朗さんだと思いました。
メルカッツ提督、私はかなり好きです。(笑)

***

キャスト

ラインハルト:堀川亮
ヒルダ:勝生真沙子
ヤン:富山敬
ユリアン:佐々木望
フレデリカ:榊原良子

マリーンドルフ伯:中村正
シルヴァーベルヒ:山寺宏一
キャゼルヌ:キートン山田
シェーンコップ:羽佐間道夫
アッテンボロー:井上和彦

レンネンカンプ:渡部猛
ラッツエル:相沢正輝

ポプラン:古川登志夫
マシュンゴ:中尾隆聖
カリン:三石琴乃

ボリス・コーネフ:安原義人
マリネスク:緒方賢一

メルカッツ:納谷悟朗
シュナイダー:目黒裕一
レベロ:家弓家正
ホワン:肝付兼太
ナレーション:屋良有作

***

(注1)ここには登場しませんが、マリーンドルフ家の親戚のハインリッヒ・フォン・キュンメル男爵です。三ツ矢雄二氏。
(注2)カリンに誰かの面影を見て、ユリアン君はそう思った様です。
ネタバレ??(笑)カリンのお父様は、シェーンコップです。(羽佐間氏)

原作:田中芳樹(徳間書店)


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銀河英雄伝説 第55話 その1

2006-07-06 | 銀河英雄伝説
銀河英雄伝説 第55話 「儀式から再び幕は上がり」
役名:ウィリバルト・ヨアヒム・フォン・メルカッツ

宇宙歴799年、新帝国歴1年6月22日、ラインハルト(堀川氏)は帝位に就き、皇帝ラインハルト一世となった。
マリーンドルフ伯(中村正氏)は、リップシュタット戦役でラインハルト側に付いたのが幸いしたのか、国務尚書になり、新皇帝戴冠の祝典を催した。
簡素な式典にする様にとラインハルトからの沙汰があり、その通り見事に用意してみせた。

マリーンドルフ伯は、娘のヒルダに、長く伏せっているハインリッヒ(注1)が、陛下の行幸を仰ぎたいと言っているので、取り計らって欲しいと頼んだ。

同盟では、ヤン(富山氏)とフレデリカの結婚式が行われていた。
ヤン提督、白のタキシード姿です!!(笑)
披露宴でヤンに軽口をたたく、シェーンコップ(羽佐間氏)、キャゼルヌ(キートン山田氏)、アッテンボロー(井上和彦氏)。
ユリアン(佐々木望氏)が「よくこんな人達を率いて勝ってこられましたね。」と言っていました。(笑)

ユリアンとマシュンゴ(中尾隆生氏)は、披露宴が終わるとすぐフェザーンの商船アンデューティネス号に乗船して、地球に旅立つのだった。
ボリス・コーネフ船長(安原氏)とマリネスク(緒方氏)の船だった。

ラインハルトはシルバーベルヒ(山寺宏一氏)を工部尚書に任命し、フェザーンへの遷都を実現せよ、と命令する。
自由惑星同盟を完全に併合した場合、同盟と帝国の中間にある、フェザーンに首都を置くのが一番良いと考えたのだった。
これは、同盟をいずれ消滅させる意志の表れだった。

ユリアンの乗るアンデューティネス号が、ダヤン・ハーン補給基地に到着した。
ここには、メルカッツ率いる「シャーウッドの森」艦隊が潜んでいる。
ポプラン(古川登志夫氏)は、ユリアンとの再会を喜んだ。

ユリアンはここで、メルカッツにヤンからの伝言を伝えた。
バーラトの和約第五条により、同盟軍は保有する戦艦及び宇宙母艦の全てを破棄する事になった。処分の一環として、7月16日にレサビッツ星系の空間で、1820隻の艦が爆破される事になっており、「メルカッツ独立艦隊の善処を期待する。」との事だった。

ヤン提督は今後の事態の変化について、どの様な見通しを持っておいでだろうか?とメルカッツがユリアンに問うと、今は待つ時期だとお考えになっていらっしゃる様ですと、ユリアンは答えた。「野に火を放つのに、わざわざ雨季を選んでする必要はない。いずれ必ず乾期が来るのだから。」と仰っていた事があります、とユリアン。

ハイネセンに赴任したレンネンカンプ帝国高等弁務官(渡部猛氏)について、メルカッツ提督は、彼を優秀な軍人と評した。上には忠実で、部下には公平だ。だが軍隊から一歩でも外にある風景は見えないかもしれないと、レンネンカンプの弱点も指摘するのだった。

メルカッツは、待つ時間はどのくらいだと、ヤン提督は仰ってた?とユリアンに尋ねる。
ユリアンが5~6年はかかるでしょうと答えると、それだけの時間があれば、ローエングラム王朝にも隙が出来るかもしれないと、メルカッツが返した。
ユリアンが「その間、何も異変は起きないでしょうか?」と質問すると、メルカッツは「これは予測と言うより願望になるが、何も起きて欲しくないものだ。今までが事が多すぎたからな。それに我々としても準備すべき事が残っている。いたずらに新帝国に反旗を翻しても、一日のあせりが二日の逮捕退歩につながる事を思えば、今我々に一番必要なのは、何も起こらない時間そのものなのかもしれない。」

提督、今「逮捕」と仰いましたか???逮捕ですか???タイホ?????(爆)
(注:セリフの一環として普通に仰っています。単に私が騒いでいるだけ。爆)

<2012年1月29日追記>
この「タイホ」ですが、「逮捕」ではなく「退歩」だとKutai様にご指摘頂きました。
完全に勘違いしていました。(爆)
どうも有難う御座いました。
(詳しくは、Kutai様のコメントをご覧下さい。)

***

一方、ハイネセンの最高評議会ビルでは・・・。
「今は何も起こって欲しくない。いや起きてはならんのだ。」と、最高評議長ジョアン・レベロ。(家弓氏)

悟朗さんと家弓さん、空間を超えてニアミスです!(爆)
直接対話がなくて残念ですが、シーンが繋がっていて、嬉しかった。(笑)

レベロの言葉にホワン(肝付氏)は、反和平活動防止法(帝国との友好を阻害する活動の禁止)はまだいいとして、同盟憲章で保証されている言論、結社の自由を停止するのは、民主政治の否定ではないかね?と指摘する。
レベロは、そんな事は分かっている。だが、これは緊急避難的処置だ、と言う。
「帝国による同盟の完全併合をさせない為には、とにかく帝国に口実を与えてはならない。これは大前提だ。」と言うのだった。
ホワンは、自由と民主を侵しがたい原理だと考えている国民は多い・・・彼らは納得するかな?逆に帝国への反感を募らせて暴発する方向へ追い込むはめにならないか、私はそれが心配なのだ、と言うのだった。
ホワンはレベロに「とにかく良く考えてくれ。」と忠告した。

レベロはヤンへの監視がどうなっているか、部下に尋ねた。

ヤンとフレデリカは、自分達が監視されている事に気付く。
監視者が乗っているのは、帝国の車かとヤンは問うが、フレデリカは同盟軍情報部の車だと即座に指摘した。

ポプランはユリアン達と一緒に地球へ行く事に決めた。
その前にユリアンに、自分の部下、カーテローゼ・フォン・クロイツェル(通称カリン)伍長を紹介する。ユリアンはしばし、カリンに見とれていました。(笑)
そして、彼女に、前に何処かで会った事がある様に思うのだった。(注2)

ユリアン達が発った後、メルカッツはシュナイダーに、七月になるまでに戦艦奪還の計画を立てておかねばならんな、と言う。
「私の役割は、これらの戦力を維持し温存して、後日に備える事だ。後日の対応は私ではなく、もっと若くて、過去の陰影を引きずっていない人物の為に残るだろう。」
シュナイダーは「つまりヤン・ウェンリー提督ですか。」と言って、頷くのだった。

***

その2に続く


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銀河英雄伝説 第38話 その2

2006-06-29 | 銀河英雄伝説
続きです。その1よりお読み下さい。

***

ムライが、メルカッツ提督のご見識は分かりましたが、具体的にはどうされるおつもりか・・・とさらに問うと、ヤンが、組織の中に居るものが、自分自身の都合だけで身を処する事が出来たら、さぞいいだろうと思うよ。私だって政府のお偉方には、言いたい事が山ほどあるんだ。特に腹立たしいのは、勝手に彼らが決めた事を無理に押し付けてくる事さ。と返し、本国政府の出方を待とうと締めくくった。

シェーンコップはヤンに、言いたい事があるのなら言ってみたら良かったのです。「王様の耳はロバの耳」と怒鳴れば少しは気が晴れるでしょう、と言うが、ヤンは、公の席で現役の軍人が、政治批判をする訳にはいかないと言う。
思うのは自由だが、言うのは必ずしも自由じゃないのさ、とヤン提督。
シェーンコップは、言論の自由は思想の自由よりテラトリーが狭いと言う訳ですな。
自由惑星同盟の「自由」とはどちらに由来するんですかな?と返した。

メルカッツ提督とシュナイダーの会話です。

メルカッツ(納谷悟朗)「人間の想像力等、たかの知れたものだな。まさかこういう運命が待ち受けていようとは、つい一年前には考えもしなかった。」
シュナイダー(目黒裕一)「小官は自分なりに閣下の為に良かれと思って亡命をお勧めしたのですが・・・。」後悔している気味のシュナイダー君です。
メルカッツ「ほう、卿は喜ぶと思ったがな。ローエングラム公と対決する者にとって、これ以上の肩書きはないと言う気がするんだが。」
シュナイダー「正統政府の軍務尚書と言えば聞こえはいいですが、実情としては、閣下が指揮なさる兵士の一人もいないではありませんか。」
メルカッツ「一兵をも指揮する身でない事は、現在も同様だが。」
シュナイダー「それでも、ヤン提督の艦隊を一時ながら預かって指揮をなさいました。今度はそれすら望めません。虚名があるのみで、一グラムの実もありはしない。
レムシャイド伯はまだしも、他の人たちは爵位を持つ貴族と言う以外に、何ら特徴のない人達ではありませんか。あの面々でローエングラム公への反対者を糾合出来るものやら、小官は危ぶまざるを得ません。」
メルカッツ「だが、皇帝陛下がおわす。」
シュナイダー君、ハッとしていました。(笑)
「あまり思い煩っても仕方がないな。まだ正式に要請を受けた訳でもない。ゆっくり考えるとしよう。」(提督~~~、そんなノンキな事言ってる場合じゃないと思うな。爆)

ローエングラム公から同盟に向けて、演説が流された。
テロリスト達によって、皇帝陛下が拉致された。旧体制下にあってフェザーン駐在の高等弁務官として私服を肥やした、レムシャイド伯と旧門閥貴族の一統が犯人であると言う。
不法かつ卑劣な手段によって幼年の皇帝を誘拐し、歴史を逆流させ、人民の権利を強奪しようとする門閥貴族の残党どもは、その悪行に相応しい報いを受けるだろう。
彼らと手を組み、宇宙の平和と秩序を乱す自由惑星同盟の野心家も同様である。
「・・・誤った選択は、正しい懲罰によってこそ、矯正すべきである。罪人に必要なのは交渉でも説得でもない・・・ただ力のみが彼らの暗きを開かせるだろう。
今後どれほど多量の血が流される事になろうとも、責任は、あげて愚劣な誘拐犯とその共犯者にある事を明記せよ!」と、宣戦布告を宣言した。

イゼルローンが再び戦場になる日は近い。

***

「皇帝陛下がおわす」の一言、かなりインパクトがありました。
やはりゴールデンバウム王朝に40年以上仕えたからこそ出てくるセリフでしょう。

ヤン提督は、本当に聡明な方だと思いました。

あとは、同盟の人間が(ヤンも含めて)メルカッツ提督に敬語を使い続けるのが、何となく嬉しいです。(笑)

***

キャスト

ラインハルト:堀川亮
ヤン:富山敬
ユリアン:佐々木望

ルビンスキー:小林清志
ケッセルリンク(ルパート):鈴置洋孝
ドミニク:平野文

キャゼルヌ:キートン山田
シェーンコップ:羽佐間道夫
ムライ:青野武
アッテンボロー:井上和彦

レムシャイド:小林恭治
ランズベルグ:塩屋翼
エルウィン・ヨーゼフ:江森浩子
ボーメル:島香裕

メルカッツ:納谷悟朗
シュナイダー:目黒裕一
ポプラン:古川登志夫
コーネフ:鈴置洋孝(注3)

トリューニヒト:石塚運昇
ナレーター:屋良有作

***

(注1)今回登場していませんが、ボルテックは、仁内達之氏です。最初の頃は、いつも小林清志氏のルビンスキーと一緒に登場していました。
(注2)これも登場していませんが、デグスビィ役は、納谷六朗氏です。
(注3)鈴置氏、二役です。
暗い感じの野心家ルパートと明るいコーネフを、演じ分けて下さっています。
イワン・コーネフは、フェザーンの自由商人ボリス・コーネフ(安原義人氏)とは従兄弟の設定だったと思います。

*次回は第55話「儀式から再び幕は上がり」をご紹介します。
理由:家弓さんも出ているから。(爆)
「銀河英雄伝説」のご紹介は次回で、一応オワリの予定です。


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