バロン吉元先生の『画侠展』が京都・高台寺で開催されました。会期は9月2日から10月15日まででした。
いつ行くか迷っている内にフェイスブックでトークショーのお知らせを見て、10月11日に決めました。
午後3時過ぎに京都駅に着きました。時間がないので、タクシーで高台寺へ。
売店の前にバロン先生のガチャがありました。先生の缶バッジが全部で13種類あるようです。
ガチャは帰りに購入することにして、展示会場へ向かいました。
会場にはバロン吉元先生とエミリー吉元さんがいらっしゃっていました。展示の原稿の前で先生と記念写真。
展示されている漫画の原稿はどれも素晴らしかったです。特に感激したのがこの作品です。
「白い墓穴」は双葉社の『漫画ストーリー』昭和42年5月13日号に掲載された、商業誌デビュー作です。もちろん、貸本時代に8年近い実績を積んでこられていますが、先生がメジャーになる第一歩ともいえる作品です。
『画侠伝』で原稿があるのは承知していましたが、実物を見られるとは思っていませんでした。
まだ吉元正の時代ですね。この「ドクロと拳銃」マークは横山プロでの最後のころから使い始めています。
ショック・シリーズ第4話『殺人宣告』です。表紙にはマークは描かれていません。
しかし、見開きの中見出しに、このマークが登場します。
そして、次巻の予告です。
「吉元正のトレードマーク」といっていますね。
『殺人宣告』は昭和42年1月発行と推定しています。『漫画ストーリー』掲載の直前だと思います。
柔侠伝シリーズの原稿もたくさん展示されていました。
私は『漫画アクション』掲載時に「柔侠伝」をリアルタイムで読んでいます。始まったころは普通の柔道漫画といった感じで、それほど思い入れはありませんでした。
それが、第4話の「濁流」で風来長屋の連中が出てきてから面白いと感じだし、第7話「日比谷焼討ち事件」で忘れられない作品となりました。それから今まで、ずっとバロン吉元先生の作品とともに歩んできました。
バロン吉元先生は、イデオロギーで「柔侠伝」を書いたわけではないと話されていますが、権力を振りかざす者への闘いは常に作品の中にあったように思います。
2011年9月、新宿 Naked Loft で開催されたトークショー『柔侠伝と戦後昭和史を語る』のサブタイトルは「あの全共闘時代、右も左も柔侠伝を読んでいた」でした。
柔侠伝と戦後昭和史を語る
漫画原稿以外にも、『劇画着物』の展示もありました。
「代表作である柔侠伝シリーズの生原稿を大胆にデザイン。2017年『バロン吉元50周年』のアニバーサリーイヤーを飾るにふさわしい着物です。」
そして、メインのふすま絵です。こちらでも先生と記念撮影をさせていただきました。
ガチャの紹介もありました。
時間は5時10分前、売店の閉まるのは5時とのこと。慌てて売店に戻り、ゲキガチャを堪能。成果は9種類でした。13種類完集したかった、残念。
それでも「茜と勘一」のペアが入手できたのはうれしいです。
帰ってきてから缶バッジを整理していて気がつきました。ガチャ紹介のパネルに写っているのは12種類です。もう1種類あるはずです。この缶バッジですね。
これは「大学の親分」の原稿の1シーンでしょうか。
ポストカードセット6枚も発売されていました。その中から1枚。柔侠伝の原稿1ページが、まるまるポストカードになっています。
このシーンも大好きなシーンです。駒子の缶バッジが当たらなかったので残念です。エミリーさん、ぜひ、ぜひ次の機会を考えてください。
高台寺から京都タワーに戻り、とんぼ返りで夜のトークショーに来ました。会場は恵文社一乗寺店です。遠かったです。距離感がまったくつかめません。
中庭を抜けたコテージが会場になります。
7時開場、7時30分開演です。一番前に座ることができました。バロン吉元先生と山田参助先生が席について話しています。
リイド社の中川さん、エミリー吉元さんも加わり、トークショーの始まりです。
トークの内容で興味深かったのは、会場からの質問に答えて、高台寺にふすま絵を奉納するに至った経過の話でした。
高台寺のご住職とは以前から知り合いであったことやバロン吉元先生の作品「三面大黒天」も関係しているようでした。
「三面大黒天」は平成15年(2003年)に『漫画アクション』に連載されました。5月20日号から10月14日号まで、21回の連載だったと思います。
トークショーから山田参助先生のバンド「泊」の演奏、サイン会と続きましたが、私はホテルのチェックインの関係もあり、最後まで居ることはできませんでした。
このトークショーのプレゼントもすごかったです。まず、これは非売品の試し読み冊子です。これは通常では絶対に入手できませんね。
次に、初回限定特典「ラーメンと拳銃」、これは書店で『画侠伝』を購入して持っています。
そして、ここだけでしか入手できない、ポストカード2枚です。
素晴らしい展示会とトークショー、ありがとうございました。