昨日、BS-hiで「近江山河抄~女優 真野響子 白洲正子と往く旅路~」という番組をやっていた。白洲正子の著作の中でも傑作といわれる「近江山河抄」。その随想を、女優・真野響子さんがなぞりながら正子の心の旅に迫るという内容だった。正子は特に琵琶湖の湖北地方への想い入れが強かったらしい。琵琶湖は東西南北で異なる表情を持っているが、僕も湖北が一番強く心に残っている。彦根にいた92年夏から94年夏までの2年間、僕の主な仕事は高校生のリクルート活動だった。2年間のうちに学校まわりで琵琶湖を何周しただろうか。いつも左回りで回ったので長浜市内の高校を回った後、木之本の伊香高校に寄った後は、湖西の近江今津にある高島高校まで立ち寄るところはない。その間に必ず通るのが湖北地方だった。何せ仕事の途中なので、運転休憩で風景を眺める程度しか立ち止まったことはなかったが、その湖北の風情が琵琶湖の中でも一番好きだった。機会があれば、今度は「近江山河抄」を片手にいろんな物をじっくり見て回りたい。
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