徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

長谷川時雨という作家

2017-07-24 21:55:36 | 文芸
 先週の「にっぽんの芸能」(Eテレ)は、日本舞踊協会公演の中から、女流作家・長谷川時雨作の長唄舞踊「江島生島」を放送した。江戸時代、大奥で実際に起きた大スキャンダル「江島生島事件」を題材にしたもの。
 長谷川時雨と言えば、以前、同じく「にっぽんの芸能」で放送された舞踊「阿国と山三の面影」もたしか彼女の作だった。歌舞伎の祖といわれる出雲阿国とその恋人名古屋山三の再会と別れを描いた舞踊だった。
 長谷川時雨は好きな作家の一人で、中でも自らの生い立ちを描いた「旧聞日本橋」や多くの「美人伝」は特に面白い。このブログでも、以前、美人伝の中から「田沢稲船」を取り上げたことがある。劇作家、小説家として活躍しただけではなく、雑誌や新聞を発行し、女性の地位向上の運動も率いた才色兼備の大変な女性だったらしい。