徒然なか話

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永遠のヒーロー モハメド・アリ

2016-06-05 14:56:46 | ニュース
 20世紀の最も偉大なスポーツマンの一人、モハメド・アリさんが亡くなった。僕らの学生時代は彼の全盛期だったので、まさにスーパーヒーローだった。彼を初めてテレビで見たのが、1964年2月のソニー・リストンとの世界ヘビー級タイトルマッチだった。まだ、カシアス・クレイと名乗っていた。下馬評は圧倒的にリストン優勢。実際、試合が始まると、クレイはリストンのくりだすパンチを、スウェーバックやステップバックでかわす場面が多く、いつリストンがつかまえるかに注目していた。しかし、これがなかなかつかまらない。クレイの軽やかなステップはますます冴えてくる。そのうち追い疲れてきたリストンに、クレイの放つジャブやストレートが決まり出した。そしてとうとう6ラウンド終了すると疲れ切ったリストンは戦闘意欲をなくし棄権した。翌年、両者のリターンマッチが行われたが、今度はモハメド・アリと改名していたクレイがわずか1ラウンドでKO、返り討ちにした。
 こうして彼は世界チャンピオンとしてその名を全世界に轟かせたわけだが、彼が僕らの世代でヒーローとなったのはそれだけが理由ではなかった。世界タイトル剥奪も恐れず、ベトナム反戦や公民権運動などでエスタブリッシュメントと戦った。その頃の学生は皆、アンチ・エスタブリッシュメントだったから僕らの心をとらえた。
 1971年に世界チャンピオンに復帰した「キンシャサの奇跡」や1976年のプロレス猪木との異種格闘技戦などもあったが、僕にとっては、モハメド・アリの歴史の中では付録みたいなものだ。
 彼と同じ時代に生まれたことを幸せに思う。



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