・おおかみのまゆげ(日本の民話6 土着の信仰/瀬川拓男・松谷みよ子・編/角川書店/1973年初版)
貧乏人が、おおかみに食われて死んでしまったほうがいいと、おおかみのいる奥山へ。
おおかみがやってきて、人の姿をしとっても、本性がそうでないものは食うが、お前のような真の人間は食えないという。
おおかみは、自分のまゆげを一本引き抜いて、これをもっていれば ひもじいめにあうことはないといって、山の奥へ行ってしまう。
食われるつもりで山に行って、おおかみから宝のまゆげをもらった貧乏人。
帰る途中おおぜいの娘たちが田植えをしていたが、男がまゆげをかざしてみると、娘たちは蛇やむかで、猫やら鶏にみえる。
真の人間とはめったにおるもんでないなあと思っていた男が、長者から家の跡継ぎになってくれといわれ、一生、ひもじい思いをしたことがなかった。
おおかみのまゆげで、政治家をみるとどんな本性がみえるでしょうか。
・オオカミのまひげ(奈良のむかし話/奈良のむかし話研究会編/日本標準/1977年)
おおかみから まひげを一本もらった男がお遍路になって四国88か所めぐりにでかけ、とめてもらったおばあさん、おばあさんをみると、牛に見えます。男は、こんな人間が、おおかみに食われるやろなと思たんやと。
”まひげ”に””まゆげ”という注釈がついています。
・(子どもに語る日本の昔話➀/稲田和子・筒井悦子/三省堂)では、おおかみが北、東、西からと順番にでてきて、西のおおかみから眉毛をもらうあたりが、いかにも昔話です。
・おおかみの眉毛(絵本)(松谷みよ子/大日本図書/1979年)
松谷みよ子さんの絵本は、木こりの娘が主人公のようですが、残念ながら絶版のようです。