どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

小さな赤いセーター

2022年05月22日 | 創作(外国)

      愛蔵版おはなしのろうそく4/東京子ども図書館編/2000年


 あしたは、ティモシーのパーテイ。おかあさんは、ティモシーが着ていけるように、小さな赤いセーターを あらいました。外は 風が歌っていて、よく乾きそうでした。

 ところが風が、ちょっといたずらをしたので、小さい赤いセーターは、ものほしづなからはずれてとんでいき、野原をこえて大きな茶色のカシの木にの枝に、ひっかって とまりました。

 小さな赤いセーターは、ティモシーのために どうしても家に帰ろうと、カシの木にお願いしますが、カシの木は、腕を動かせません。やってきた雌牛も黒と白のまだらの馬も、子羊も高いところには とどきません。

 そして次にリス。リスが小さな赤いセータを枝からはずすと、いたずらした風が、あっというまに もとの庭に連れて帰りました。

 

 風がつよめで暖かな秋ごろ、洗濯物がよく乾きそうな日に、ぴったりです。

 小さな赤いセーターが、雌牛や黒と白のまだらの馬、子羊に 繰り返しお願いするあたりでは どうなるのかと興味をいだかせます。リスは木に登れからと安心していると、ちょっと期待を裏切るかも。


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