どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

アーサー王の剣

2018年04月10日 | 絵本(外国)


   アーサー王の剣/エロール・ル・カイン:文・絵 灰島 かり・訳/ほるぷ出版/2003年


 中世をイメージしたかのような絵が、幻想の世界へ案内してくれる絵本です。

 湖の姫からエクスカリバーという魔法の剣をさずかったアーサー王。

 あるときは、光の道しるべになり、川をわたるときは船になり、戦のときは盾になって、敵の矢を回れ右させて、敵を倒す魔法の剣。

 もちろん、魔法の剣をねらう者があらわれます。義理の姉、魔女のモルナガが、エクスカリバーに目をつけて、盗もうと画策。

 剣を盗み、魔法の薬をふりかけると、赤い騎士に。

赤い騎士に追われていた娘を救おうとアーサー王は、敵の一撃を受けて地面にたたきつけられてしまいます。娘は魔女のモルナガでした。赤い騎士はアーサー王に向かってエクスカリバーを振り上げますが、空にむらさきいろの雲がまきおこり大雨が降って、魔法の薬をあらいながします。

 ここに魔女マーリンがあらわれます。大雨をふらせたのはマーリンでした。

 モルナガは巨大な黒い鳥に変身し、剣をくわえて逃げ出します。追いかけるマーリン。

 魔法の剣エクスカリバーは、水の中にきえていきます。

 魔女マーリンが急にでてくるので、あれっ と思うのですが、物語の世界ですから救い主があらわれてもおかしくありません。
 アーサー王より、モルナガの存在感が抜群です。

 アーサー王は、5~6世紀のブリトン人(ケルト民族の一種族)の英雄がモデルといわれていますが、ケルト人が文字を持たない民族だったため、その姿は濃い霧の向こうに隠れているといいます。


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