昨日は、横浜駅から星川駅までの間を歩きました。
途中聴いた曲は1760年イタリア生まれのケルビーニの曲。
ルイジ・ケルビーニは、フィレンツェに生まれたが、
20代の時にパリに定住し、パリを中心に活躍した。
しかし、その後、オペラ界における彼の名声は凋落したようで、
当時彼の手がける歌劇は時代遅れの感があったようだ。
CDの英文による解説によると、
彼は40ほどの歌劇を作曲しているが、
ほとんど忘れ去られてしまっているみたいだ。
作曲時期は3つの時期に分けることができるようで、
一つは1779年から1787年のイタリア期、
二つ目には、1788年から1806年のフランス第一期、
最後が、フランス第二期で、1809年から1813年、
そして間隔を置いて歌劇「アリ・ババ」を作曲した
1833年までの間がこれにあたる。
歌劇「アウリスのイフィゲニア」は、イタリア期にあたる。
初演は1788年トリノで、十分な成功を収め、
その後二十年近く上演され、同年にスカラ座でも上演された。
序曲はモーツアルトのような音楽であり、
その当時の音楽の特徴を持っていると思える短い曲だ。
最初に登場した主題が、中間部で展開され、その後再現され、
序曲とはいっても簡単なソナタ形式のようで、
交響曲のような感じもする音楽である。
歌劇「メデア」は、彼の一番よく知られた代表作で、
もっともよく上演されるフランス第一期の作品のようだ。
1797年3月13日パリで上演されている。
序曲を聴くとベートーヴェンの音楽を身近に感じる。
流れるような旋律はロマン派的な感じであり、
悲劇的な主題が展開されていく様子は、
ベートーヴェンの展開のようであり、交響曲的でもある。
最後の部分ではメンデルスゾーンを思わせるような
音楽にも聴こえ、ベートーヴェンなど同時代の作曲家に
多大な影響を及ぼしたのではないかと感じさせる曲である。
歌劇「クレシェンド」はフランス第二期にあたる作品で、
1810年9月30日にパリのフェイドー劇場で初演された。
3つの序曲の中ではこの序曲は長く、10分を越える。
短い1分半ほどの序奏が終わると主題が登場する。
優雅な感じの主題の展開も交響曲的である。
ところどころでベートーヴェンを感じさせるところがある。
木管や金管など管楽器の扱いは、ベートーヴェンの音楽に
彼の何らかの影響を与えているように思えてならない。
また一方ではケルビーニ自身が影響を受けた部分も、
あるかもしれないと思わせるほど、同時代的な印象を受ける。
クレメンティやケルビーニの音楽を聴くと、この時期の音楽は、
やはり、モーツアルト、ベートーヴェンが有名であるが、
当時はそれだけではないということを分からせてくれる。
しかし、人間は忘却する生き物であるわけだから、
有名な作曲家を記憶の中に残す一方で、
多くの同時代の作曲家たちを長い歴史の中で忘却する。
しょうがないといえば、しょうがないんだけどね。
途中聴いた曲は1760年イタリア生まれのケルビーニの曲。
ルイジ・ケルビーニは、フィレンツェに生まれたが、
20代の時にパリに定住し、パリを中心に活躍した。
しかし、その後、オペラ界における彼の名声は凋落したようで、
当時彼の手がける歌劇は時代遅れの感があったようだ。
CDの英文による解説によると、
彼は40ほどの歌劇を作曲しているが、
ほとんど忘れ去られてしまっているみたいだ。
作曲時期は3つの時期に分けることができるようで、
一つは1779年から1787年のイタリア期、
二つ目には、1788年から1806年のフランス第一期、
最後が、フランス第二期で、1809年から1813年、
そして間隔を置いて歌劇「アリ・ババ」を作曲した
1833年までの間がこれにあたる。
歌劇「アウリスのイフィゲニア」は、イタリア期にあたる。
初演は1788年トリノで、十分な成功を収め、
その後二十年近く上演され、同年にスカラ座でも上演された。
序曲はモーツアルトのような音楽であり、
その当時の音楽の特徴を持っていると思える短い曲だ。
最初に登場した主題が、中間部で展開され、その後再現され、
序曲とはいっても簡単なソナタ形式のようで、
交響曲のような感じもする音楽である。
歌劇「メデア」は、彼の一番よく知られた代表作で、
もっともよく上演されるフランス第一期の作品のようだ。
1797年3月13日パリで上演されている。
序曲を聴くとベートーヴェンの音楽を身近に感じる。
流れるような旋律はロマン派的な感じであり、
悲劇的な主題が展開されていく様子は、
ベートーヴェンの展開のようであり、交響曲的でもある。
最後の部分ではメンデルスゾーンを思わせるような
音楽にも聴こえ、ベートーヴェンなど同時代の作曲家に
多大な影響を及ぼしたのではないかと感じさせる曲である。
歌劇「クレシェンド」はフランス第二期にあたる作品で、
1810年9月30日にパリのフェイドー劇場で初演された。
3つの序曲の中ではこの序曲は長く、10分を越える。
短い1分半ほどの序奏が終わると主題が登場する。
優雅な感じの主題の展開も交響曲的である。
ところどころでベートーヴェンを感じさせるところがある。
木管や金管など管楽器の扱いは、ベートーヴェンの音楽に
彼の何らかの影響を与えているように思えてならない。
また一方ではケルビーニ自身が影響を受けた部分も、
あるかもしれないと思わせるほど、同時代的な印象を受ける。
クレメンティやケルビーニの音楽を聴くと、この時期の音楽は、
やはり、モーツアルト、ベートーヴェンが有名であるが、
当時はそれだけではないということを分からせてくれる。
しかし、人間は忘却する生き物であるわけだから、
有名な作曲家を記憶の中に残す一方で、
多くの同時代の作曲家たちを長い歴史の中で忘却する。
しょうがないといえば、しょうがないんだけどね。