Mars&Jupiter

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クレメンティの序曲を聴きながら、横浜から星川まで歩く

2007-10-04 06:53:08 | 古典~現代音楽イタリア編
昨日は、横浜駅から星川駅までの間を歩きました。
途中聴いた曲は1752年イタリア生まれのクレメンティの曲。
ムティオ・クレメンティは、ロンドンを中心に
ピアニスト・教師・作曲家・楽器製造業者として活躍し、
フランスやドイツなどヨーロッパ各地で、
ピアニストとしても活躍した。
多数のピアノ・ソナタは有名のようだが、
管弦楽曲としては、4つの交響曲も残されている。

序曲ハ長調は、CDの英文による解説によると、
ハ長調の交響曲の第一楽章として完全な形で、
ワシントンに現存している手稿を出版する際に、
ピエトロ・スパダが序曲というタイトルをつけたようである。
序曲はゆっくりとした導入部から始まり、
アレグロの活気あふれる主部に入っていく。
ドイツ的な響きもするこの序曲は、
厳格なソナタ形式で書かれており、モーツアルトや
ベートーヴェンの交響曲などを聴いているようでもある。

序曲ニ長調のゆっくりと始まる導入部は、
交響曲第3番の導入部からスパダが転用したものである。
交響曲はト長調なのだが、
それをニ長調に転調しているようだ。
アレグロの主部はソナタ形式で書かれている。
序曲ニ長調は導入部の歌うような旋律が叙情的で、美しい。
序曲ハ長調とは違い、序曲ニ長調はイタリア的であり、
イタリア生まれのクレメンティらしい部分がみられる。
流れるようなその旋律はオペラの序曲や間奏曲を
聴いているような感じもうける音楽でもある。

この時期は、モーツアルトやベートーヴェンの登場で、
クレメンティ自体は、影の薄い存在になってしまってはいるが、
彼らに少なからずも影響を及ぼした人物として、
忘れてはいけない作曲家なんだろうなと思ったりする。
コメント
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