春に竣工した「月見台の家」の写真を、オノ・デザインのホームページにアップしました。
http://www.ono-design.jp/tsukimidai.html
庭に草木が植わった後に、自分で撮った写真です。ですので、いわゆる建築写真とは撮り方がまるで違うのですが、その場の雰囲気がなるべく表れるように、という気持ちをこめて撮ってみました(笑)
撮影にお伺いしたのは暑い日でしたが、抜けていく風がとても気持ち良かったのが印象的でした。写真には風の心地よさが映らないのが残念ですが・・・。
さて、ホームページには載せていない写真から一枚。
障子の前に置かれた、白磁の花瓶。ぱっと見ただけでは同じ白でも、素材の違いでその質感も異なります。抑制された自然光と陰影によるモノクロームの空間のなかで、異なる素材の表情が、落ち着きのなかにもキリリと引き締まった調和を生んでくれています。
白く塗られた障子の桟の、光沢の無いペンキの白。
障子紙の、ざらついた柔らかい白。
白磁の花瓶の、艶やかで品のある白。
ここは階段の途中にある出窓です。一日のなかで数回、上ったり下りたりするだけの場所ですが、そのときだけ感じられる、不思議な奥行きのある場所になりました。