た・たむ!

言の葉探しに野に出かけたら
         空のあお葉を牛が食む食む

バス停で誰かが

2008年02月14日 | うた
掻き寄せた雪の残るバス停で 女は待っていた 誰かが自分を連れ去りに来てくれるのを

手提げ鞄には 観に行かなかった映画のチラシが入っていた それと黄色の錠剤が二つ

「ここは誰かを待つには寒すぎる街」  バスが立ち去った後の 汚れた雪を踏みしめて

誰かが自分を待っているかと ひとりの男がたたずんだ 次のバスが来て拾われるまで
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