た・たむ!

言の葉探しに野に出かけたら
         空のあお葉を牛が食む食む

流行

2012年12月17日 | essay
 先週は、今はやりの胃腸炎という奴にやられたのか、胃腸の調子がよろしくなかった。随分トイレにお世話になった。流行(はやり)の先端を行くようになるとは、私も出世したものである。それでいて「喉元過ぎれば」の文句ではないが、過ぎるべきものがすべて「消化管を過ぎれば」、けろりとして日常生活に戻り、何事もなかったかのような顔をしている。

 衆議院選挙が終わった。自民党の大勝である。前々回は郵政選挙で自民、前回は民主、今回は自民。オセロで石の目をひっくり返すように、その都度、全国各地の旗色が綺麗に塗り変わっていく。自、自、自、自。あそこも自、ここも自。候補者の違いも地域の違いも無関係にこうも見事に結果が揃うと、選挙もしょせん流行(はやり)モノに過ぎないのではないかという気にもなってくる。

 流行(はやり)は一過性のものだが、生活は積載していく何かである。身体にとっては健康を、国政にとっては実績を積み上げていかねばならない。そう言えば、個人貯蓄も積み上げていかねばならないが、そちらの方も何だか一過性で困っている。
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