た・たむ!

言の葉探しに野に出かけたら
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祭り ~松本サマーフェスト~

2014年08月25日 | essay
 松本サマーフェストに出向く。屋外でドイツビールを飲むというただそれだけの祭りだが、開放的な雰囲気が気に入って、今年でもう四年連続の参加となる。参加と言っても、繰り返しになるが、ビールを飲むだけである。ビールを飲みながら、特設舞台で人が歌うのを聴く。ビールに飽きたらカクテルやワインをはしごして、やっぱり飲み続ける。飲みながらときどき舞台を見る。周りも見渡す。どれもこれもご機嫌な顔である。外国人もいる。家族連れもいる。小さな子供たちは噴水で水を浴びてはしゃいでいる。ビールを浴びた大人たちも、これまた同様にはしゃいでいる。実に平和な風景である。気がつけば、昼前に入って日が落ちるまで飲んでいた。感動的な歌声のコーラスグループが舞台に出てきたので、じっくり耳を傾けてから、それが歌い終わるのを潮にようやく腰を上げる。

 仕事柄、地域の祭りにはなかなか参加できないでいる。松本サマーフェストは、いつの間にか、自分にとっての大きな祭りの一つになった。現代は祭りを個人が選べる時代である。贅沢なことである。それでいいのかどうかは、すっかり酔いの回った頭では、よくわからなかった。
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