先日、自分の体にガタが来ているようなブログを書いたら、それを読んだ近所の仲間二人が美ヶ原高原のトレッキングと昼食会に誘ってくれた。元気づけにと言う。仲間とはあり難いものである。
というのはただの体裁で、二人とも昼間から遊んで飲みたいのだ。私は夜に仕事があるから飲めない。しかも一番の年下。運転手は必然私である。
当日の山頂付近は、あいにくの霧と風。下界は汗の滴る真夏日だと言うのに、トレッキングコースの入り口で車を降りると、震えが来るほどの寒さである。さすが標高2000メートル。山の天気は侮れない。
それでも歩き始めたら、体も温まり、ちょうどよい感じになった。景色は何も見えないが、肌に触れるひんやりしたミストが心地よい。俄然元気が出てきた。ああ、私に必要だったのは、この冷気と湿度だったのだ、と悟った。
下山して食事。私を誘った二人はしこたま飲んだ。彼ら二人に必要なのは、もっとずっと直接的な潤いであった。