た・たむ!

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汗とお盆

2015年08月14日 | essay

 濁った汗をかく。歳のせいか、生き方のせいか、食生活のせいか、ただの気のせいか、いやおそらく気のせいではない、もちろんないに決まっている。これは確かなことだが、最近の自分は、濁った汗をかく。やはり歳のせいか。そろそろ何かが限界なのかも知れない。そんなことを思ってむしろ納得してみたりする。

 ところがここに、お盆という日本古来の因習のおかげで、数日であるがまとまった休みが不意に突きつけられる。半分ワーカホリックになった体にはどう休んでいいかもわからず、庭に手を入れたりただただ温泉に浸かってみたりやたら馬鹿食いしてみたりして戸惑いのうちに日を過ごすが、不意に、体から流れ落ちる汗が濁ってないことに驚く。馬鹿食いしているときにすらそうだ。汗が、なんと、濁っていない。

 夜はきちんと夜である。虫の音が聞こえる。遠くの花火の音すら聞こえる。蚊に噛まれるとかゆく感じる。団扇をはたはたと使ってみたりする。そして、背に落ちる汗が、濁っていない。

 つまらぬ結論を言えば、精神と肉体はかくも密接に連関している、ということになりそうだが、そういう味気ない話は脇に置き、いただいたメロンの切り分けに楊枝を刺しながら、どちらかというとメロンと合わないビールのお代わりをして、もう少し汗をかこうと思う。

 何しろせっかくのお盆だから。
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