peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

秋に下向きに咲くタカアザミ(高薊)

2005年11月02日 | Weblog


11月1日に訪ねた一関市東山町松川の休耕田に咲いていたタカザミ(高薊)。長い柄の先が下向きに曲がって頭花をつける。


タカアザミ(高薊)キク科 アザミ属 Cirsium pendulum
頭花の柄が上向きに高くのびているのでこの名があるといわれる。湿り気のある草地や河原などに生える2年草。茎は太くて角ばり、直径1cmを超え、高さは1~2mになる。根生葉や下部の葉は花のころには枯れてなくなる。

 茎のなかほどにつく葉は草質で薄く、長さ15~30cmの狭楕円形で、羽状に深く切れ込む。葉の先は尾状に長く尖る。上部の葉は次第に小形になる。

 花期は8~11月。長い柄の先に紅紫色の頭花がぶら下がるような感じでつく。頭花は直径2.5~3.5cmほど。総苞は卵形。総苞片は8列に並び、外片は短くてそり返る。

 分布:北海道、本州(長野県以北)。日本のほか朝鮮、中国東北部、ウスリー方面の寒地に生える。

昔懐かしいハッカ(薄荷)の匂い

2005年11月02日 | Weblog

11月1日、一関市東山町松川の休耕田にあるという絶滅危惧種の植物である「タコノアシ」を探しに再度訪ねました。

 場所がわからないので、妻が近くの畑にいた地元のお婆さんに聞くと、前に見た所とは違う休耕田にあるものを教えてくれました。かなりの株が確認できました。



 そのとき、近くに生えていたハッカ(薄荷)の花と実です。鼻を近づけてみると昔懐かしいハッカの香りがしました。
ハッカ(薄荷)シソ科 ハッカ属 Mentha arvensis var.piperascens




やや湿り気のあるところに生える多年草。茎や葉全体に芳香があり、古くから香料や薬用として利用され、北海道などではメントールの原料用に栽培されているという。メントールは歯磨きやタバコなどの香料に使う。

 高さは20~60cm。葉は対生し、長さ2~8cmの長楕円形で、ふちには鋸歯がある。
8~10月、上部の葉のつけ根に淡紫色の唇形花が多数群がってつく。花は長さ約5mm。分布:北海道、本州、四国、九州

チカラシバ(力芝)

2005年11月02日 | Weblog

11月1日、「タコノアシ」を探して北上川学習交流館・あいぽーと(一関市狐禅寺字石ノ瀬155-81)の磐井川を挟んで真向かいにある休耕田などを探し歩いたとき、チカラシバ(力芝)の群落を見つけました。

 子どものころ(50年以上も昔のことになりますが)、道に生えているチカラシバを結んでおくいたずらをしました。大人がうっかりして足をひっかけないかと期待したりしたものです。

チカラシバ(力芝)イネ科 チカラシバ属 Pennisetum alopecuroides

和名の「力芝」は、しっかり根をはってなかなか引き抜けないことからついたという。日当たりの良い道ばたや草地などに普通に生える多年草。高さは50~80cmになり、大きな株をつくる。

 葉は長さ30~60cmの線形で、表面はざらつく。花期は8~11月。穂は長さ10~15cmで、暗紫色の剛毛が目立ち、まるでブラシのように見える。剛毛には刺があり、実は衣服などにつくとなかなか取れない。

 なお、剛毛が淡緑色のものがあり、「アオチカラシバ(青力芝)f.viridescens」という。分布:北海道(西南部)~沖縄