peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

奈良県明日香村橘寺のキボタン(黄牡丹)

2006年05月16日 | Weblog

岩手県一関市花泉町の「花と泉の公園~ぼたん・しゃくやく祭り(5/10~6/11)」の新聞広告を見ていたら、”マニア必見!!「黄冠」日本で初めて黄色の品種改良に成功/花首が強く受け咲き/大輪咲き/樹勢が強い 開花予想は5月20日頃です。”と書かれていました。

 これを見て、5月12日(金)に奈良県明日香村橘にある橘寺に咲いていた黄色い牡丹の花を思い出しました。この黄色のボタンは「黄冠」ではなく、中国産の「キボタン(黄牡丹)P.lutea」との交雑品だと思いますが、珍しい牡丹を見ることができました。




橘寺は、聖徳太子が生まれたお寺として有名ですが、当時ここには「橘の宮」という欽明天皇の別宮があったそうです。現在は、新西国33霊場第10番札所で、仏頭山上宮皇院・橘寺という天台宗のお寺だそうです。 




上の画像は、「黒の駒」。太子の愛馬で空を駆け、達磨大師の化身といわれる。仏頭山麓の地蔵菩薩の傍らにその姿をとどめ、災難厄除のお守りになっているという。

 上の画像は「2面石」で、飛鳥時代の石造物の1つで、太子殿の左横にある。人の心の善悪二相を表したものといわれている。
キボタン(黄牡丹)ボタン科 ボタン属 Paeonia suffruticasa
ボタン(牡丹)は、中国原産の落葉低木で、古くから根を薬用にし、唐の時代には観賞用に庭園に植えられるようになったという。高さは1~1.5m。葉はふつう2回3出複葉で、臭気がある。

 花期は5月。花は直径25~30cmぐらいで、一重咲き、八重咲き、万重咲きなど変化に富んでいる。花の色はピンク、紅、紫、白などのほか黄色系もある。

奈良県橿原神宮のスダジイ(すだ椎)/スタジイ

2006年05月16日 | Weblog







橿原市久米町の久米寺を見学した後、同じ久米町にある「橿原神宮(かしはらじんぐう)」に行ってみました。



 橿原神宮は初代天皇の神武天皇と皇后を祭神として1890(明治23)年に創建されたという神社で、畝傍山(うねびやま・198.8m)を背にした境内は16万坪もあるとのことで広々としていました。本殿は京都御所の賢所(かしこどころ)、文華殿は織田家の藩邸を移築したものということで、いずれも国の重要文化財に指定されているそうです。
 
「第一鳥居」が建っている表参道から入り、「神橋」~「第二鳥居」~「南神門」~「外拝殿」~「内拝殿」~「北神門」~「北参道」~「北の鳥居」と歩いて出てきました。

 外拝殿の前に神社本庁作成の「皇室典範改定本当にこれでいいのですか?」という見出しのパンフレットが置かれていました。”第1代神武天皇から125代にわたり、日本の皇位は「男系による継承」を原則としてきました。~今、皇位継承の大原則が変えられようとしています!しかし、まったく例のない女系天皇が導入されると、皇室の伝統が変わってしまいます。”などと書かれていました。



スダジイ(すだ椎)/スタジイ(すた椎)ブナ科 シイノキ属 Castanopsis var.sieboldii
暖地の海岸に近い山地に生える常緑高木で、高さはふつう20mほどになり、高いものは30mにもなる。樹皮は縦に割れ目が入る。葉は互生し、長さ6~15cmの広楕円形で、上半部に波状の鋸歯があり、裏面は灰褐色。別名:イタジイ、シイ

 花期は5~6月、雄花序に雄花、雌花序に雌花を開く。雄花は黄白色の尾っぽのような穂になってつき、弓なりに垂れる。雌花は小さく目立たない。花は、雄花の最盛期は遠くからでも気がつくほど香りが強い。雌雄同株

 堅果(ドングリ)ははじめ袋状の殻斗に包まれており、翌年の秋に熟すと殻斗の先が割れ、長さ1.5~2cmの円錐状卵形のドングリが顔を出す。

 一般に「シイ(椎)」とか、「シイノキ(椎の木)」と呼ばれているのは「スダジイ」と「ツブラジイ」のことであるが、「ツブラジイ(円ら椎)C.cuspidata」は関東地方の南部~九州まで分布し、スダジイより内陸部に多い。堅果(ドングリ)が丸いのでこの名があり、またスダジイよりも小さいので「コジイ(小椎)」とも呼ばれる。樹皮は滑らかで、葉はスダジイより小形で薄い。

 ドングリはスダジイ、ツブラジイとも食用となり、炒って食べるとおいしい。分布:本州(福島・新潟県以西)、四国、九州、沖縄、朝鮮(済州島)