peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

奈良県橿原市久米町のシラー・ベルビアナ

2006年05月17日 | Weblog



奈良県橿原市久米町の久米寺に行くとき、近鉄橿原線の踏切の傍にある商店の店先に、鉢植えの「シラー・ベルビアナ」が見事な花を咲かせていました。「シラー」は、ヒアシンスと近縁の別属種だそうです。




シラー・ベルビアナユリ科 シラー属 Scilla
「シラー」は、春の盛りの頃(3~5月)に青や紫色の花を咲かせる耐寒性秋植え球根植物で、「ベルビアナ」は、パラソルを広げたように星形の花を上向きにつける。

 そのほか、ベル形の花を穂状に咲かせる「カンパヌラータ」とも呼ばれる「ヒスパニカ」や小型の「シビリカ」などがある。花色は青、桃

 別名に「スキルラ」、「ワイルドヒアシンス」

 シラーの仲間は100種もあるといわれており、アジア、アフリカ、ヨーロッパにいろいろな種類のものが自生しているという。日本の「ツルボ」もシラーの仲間。

奈良県明日香村甘樫丘公園のクロガネモチ(黒鉄黐)

2006年05月17日 | Weblog



5月11日(木)、奈良県明日香村の「国営飛鳥歴史公園甘樫丘地区」の公園で「クロガネモチ」と書かれた名札が付けられた真っ赤な実が沢山ついている木をみつけました。






クロガネモチ(黒鉄黐)モチノキ科 モチノキ属 Ilex rotunda
暖地の山地に生える常緑高木で、高さ10mぐらいになる。公園や庭園などにもよく植えられている。大きいものは高さ20m近くになるものもあるという。「モチノキ」に似ているが、葉柄や若い枝は黒っぽい紫色を帯びる。葉は有柄で互生し、長さ5~8cmの楕円形で厚くて光沢がある。葉が主脈のところで内側に折れ、やや舟形になっており、乾くと黒っぽい色になる。雌雄別株。

 5~6月、新枝に花序を出し、直径4mmほどの淡紫白色の小さな花をつける。果実は直径4~6mmの球形で、秋から冬に真っ赤に熟す。
分布:本州(関東地方以西)、四国、九州、沖縄

奈良県薬師寺のオオヤマレンゲ(大山蓮華)

2006年05月17日 | Weblog


5月13日(土)、朝から雨降りだったので、家から持ってきた折り畳み傘では小さ過ぎるので、コンビニで半透明のビニール傘を買う。ジャンプ傘なのに500円也。それでも背負ったザックは濡れる。こんな日は寺院や博物館見学に限るということで奈良市西ノ京にある世界遺産の2大寺(薬師寺と唐招提寺)を見学しました。
 今は静かな郊外といった趣だけど、かつては華やかな文化の中心として栄えた場所だとか。

薬師寺のはじまりは、飛鳥時代で、天武天皇が皇后の病気が治るようにと願って、680(天武天皇9)年、平城京ができたときに、今の場所に建てたお寺だそうです。建物は、ほとんど焼失してしまって、境内で創建時からの建物で残っているのは東塔だけ」とのこと。しかし、昭和40年以降、「金堂」や「西塔」などの再建が進められており、訪れたときも「大講堂」が復興中でした。


「南門」から入り、南受付のある中門前から、朱塗りの「廻廊」と「東塔(とうとう)」「西塔(さいとう)」をまず眺めました。朱塗りの太い柱がある「廻廊」では、「おおやまれんげ花廻廊(新開仙樹園・協力)」と名付けて、オオヤマレンゲ(大山蓮華)の鉢植えが沢山並べられていました。







 薬師寺の金堂白鳳美術を代表する薬師如来と日光菩薩、月光菩薩の3尊像をまつる金堂

奈良時代(1300年前)に建てられた東塔(とうとう)薬師寺境内で創建時からある建物は「東塔」だけ

1981(昭和56)年に再建された華やかな「西塔(さいとう)」

東塔と西塔のどちらも「三重塔」どちらの塔も各階に「裳階(もこし)」と呼ばれる軒がついているので6層に見えるが、「三重塔」とのこと。塔の頂上部の透かし飾りは、「水煙(すいえん)」と呼ばれるもので、飛天が踊っているとか。
薬師寺中門にある仏像ちょっと変わった雰囲気のもの




東院堂(国宝)、聖観世音菩薩(国宝)と灯篭


 薬師寺の寺宝が収められている「大宝蔵殿」は、年2回、春と秋に公開されるということですが、春の公開期間は4/29~5/7で既に終わっていました。収蔵品の中でも特に名高い国宝の「吉祥天画像」は、独立した画像としては日本最古の彩色画とか。

平山郁夫画伯の壁画がある玄奘三蔵院伽藍「西遊記」の三蔵法師で知られる玄奘を称えて、平成3年に建てられたそうです。公開日(拝観できるの)は、1/1~1/5、3/20~6/15、9/16~11/25となっていました。平山郁夫画伯が30年かけて描いた大唐西域壁画が内部にあります。この建物全部が「大唐西域壁画殿(平山郁夫画伯壁画)」です。


薬師寺
 奈良市西ノ京町457 8:30~17:00 無休 近鉄橿原線・近鉄西ノ京駅からすぐ 拝観料:500円(玄奘三蔵院公開日は800円)駐車場あり
オオヤマレンゲ(大山蓮華)モクレン科 モクレン属 Magnolia sieboldii
山地のやや湿り気のある所や深山に生える落葉小高木~低木。花が美しいので公園や庭園などにもよく植えられている。別名:ミヤマレンゲ(深山蓮華)

 高さは3~4mになり、よく枝分かれする。葉は有柄で互生し、長さ7~16cmの広倒卵形で、先端は急に細くなって鋭く尖る。裏面は白っぽい。

 5~7月、枝先に直径5~10cmの丸みを帯びた香りの良い白い花を横向き、あるいはやや下向きに咲かせる。花弁6個とやや小形の白い萼片が3個あり、内側に淡紅色の雄しべが多数のぞく。雄しべの葯は黄色。朝鮮、中国産は、葯が赤いという。

 なお、雄しべが紅紫色の「オオバオオヤマレンゲ」や八重咲きの園芸品種もあるという。

 名前の「大山」は、奈良県の大峰山を指し、紀伊半島の大台ケ原と共に大群落地があることで有名。分布:本州(関東地方以西)、四国、九州、朝鮮、中国