peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

花巻市東和町のゼニアオイ(銭葵)

2006年06月07日 | Weblog




6/6(火)、古墳や埋蔵文化財が大好きな妻が、奥州市江刺区岩谷堂にある「えさし郷土文化館」で開かれている「奥州市の埋蔵文化財展」を見たいというので行きました。その後、ついでだから、花巻市東和町土沢にある「ふるさと歴史資料館」で開かれている「平成18年度春季企画展”埋蔵文化財展ー東和を発掘する”」も見たいというので、東和町まで足をのばしました。
 東和町のふるさと歴史資料館には、「ゼニアオイ(銭葵)」が咲いていました。




ゼニアオイ(銭葵)アオイ科 ゼニアオイ属 malva sylvestris var.mauritiana
ヨーロッパ南部原産の2年草または多年草で、江戸時代の初期には既に栽培されていた記録があるという。

 名前の由来については、花を銭(ゼニ)に見立てたという説や、種子が輪状に並んだ果実を銭(ゼニ)に見立てたという説がある。

 春に種子から生えた苗は浅い切れ込みのある葉を根生するだけだが、翌年の春になると茎が伸びて、高さ60~150cmになる。葉は互生し、浅く5~9つに切れ込む。
非常に丈夫で、一度植えるとこぼれ種子でよく殖えるが、日当たりと水はけのよい場所が最適。

 5~6月、葉のつけ根に直径4~5cmほどの花が数個ずつつき、下から上へ咲き上がっていく。花弁は5個あり、先端は浅く凹んでいる。淡紅紫色の地に紫色の筋のある花がふつうで、株によってわずかに濃淡がある程度で、園芸的な改良は行われていないという。ときに白花もある。古くはこの花を薬用にしたとのこと。

 なお、学名上の母種「ウスベニアオイ」はヨーロッパ南部原産で、日本では稀に見られる。茎にまばらに毛があり、葉の切れ込みが深く、また花の色が濃いものが多い。

一関市東山町の唐梅館址とミズキ(水木)

2006年06月07日 | Weblog




6/5(月)、一関市東山町長坂の「唐梅館址」(標高253m)に登りました。この案内板が、下の画像の「現在地」の所に建てられています。館址には、すぐ近くの「サクラの広場」付近まで車道が通じていますので、足が弱い人でも容易に登ることができます。(私は麓から歩いて登りました。)車道→「唐梅館古道」→「サクラの道」→「唐梅館址」



頂上の館址の上り口に建てられている「舘址地区展望地点総合案内板」の近くに、「ミズキ(水木)」の木が花を咲かせていました。


 この説明板には次の通り書かれていました。
「唐梅館址 唐梅館は、平泉藤原氏滅亡後から天正18(1590)年まで約400年間にわたる長坂千葉氏歴代の居城で、四囲は険しく、見るからに天険んの山城である。ここ本丸は標高253mの唐梅館山の頂にあって、北側の縁(へり)から西側の縁にかけて土塁が回り、また本丸を中心に郭(くるわ)が壇築成されている。的場址(まとばあと)・馬場場址(うまどめばあと)・池なども残っており、規模・つくりなど他では容易に見ることのできない雄大な館である。

 いま本丸の北側の土塁の上には、初代城主頼胤の供養碑が建っている。蓬清院殿前羽林次称頼山胤公大居士 千葉介頼胤 従四位下少将

 なお、長坂千葉氏は葛西時代、磐井・江刺・胆沢・気仙・本吉など各地で勢威を誇った千葉を名乗る諸将の宗家といわれ、そしてまた、居城唐梅館は天正18年4月17日、葛西麾下(きか)の諸将が参集して、秀吉軍令の小田原参陣の是非を議した由緒ある館と伝えられる。昭和63年7月1日 東山町教育委員会」






ミズキ(水木)ミズキ科 ミズキ属 Cornus controversa
山地に生える落葉高木で、高さはふつう10~15m、大きいものは20mにもなる。樹皮は灰褐色。枝を水平に広げ、それが何段にもなって特徴のある樹形を作る。

 樹皮は秋に赤く色づき、冬枯れの山ではよく目立つ。若木は繭玉飾りなどによく利用される。街路樹や公園樹、庭木にもされる。

 和名は、樹液が豊富で、特に春先に枝を折ると水のように滴り落ちることによるという。

 葉は枝先に集まって互生し、長さ5~15cmの広楕円形または広卵形で、先端は鋭く尖り、裏面は細かい毛が多くて白っぽい。

 5~6月、枝先の散房花序に直径7~8mmの白色小花を密につける。花弁は4個あり平開する。果実は直径6~7mmの球形で10~11月に黒く熟す。分布:北海道、本州、四国、九州、アジア東南部

 なお、良く似た仲間に「クマノミズキ(熊野水木)」というのがあるが、葉は対生し、対生の葉は有柄で、長さ6~15cmの卵状長楕円形、ミズキよりも幅が狭い。花期は6~7月でミズキよりも1カ月ほど遅い。ミズキによく似た花を枝先の散房花序に密集してつける。果実は直径5mmの球形で黒く熟す。分布:本州、四国、九州、アジア東南部