peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

スズメウリ(雀瓜)の白い実

2006年10月04日 | Weblog
奥州市衣川区のスズメウリ(雀瓜)の実 2006年9月30日(土)




一関市千厩町&大東町のスズメウリ(雀瓜)の実 2005年10月21日&11月22日
11月22日、千厩図書館(一関市千厩町)の駐車場の金網の柵に「スズメウリ(雀瓜)」の白い果実が沢山ついているのを見つけました。

 10月21日に大東町大原の山吹城本丸跡でも見つけたものと合わせて掲載します。



スズメウリ(雀瓜)ウリ科 スズメウリ属 Melothria laponica
野山の湿った草むらなどに自生するつる性の1年草。茎は細く、巻きひげでいろいろなものにからみつきながらのびる。

 葉は巻きひげと対生し、長さ3~6cm、幅4~8cmの丸みのある三角形で基部はハート形。8~9月、白い花が咲く。雌雄同株。雄花には3本の雄しべがある。雌花は花の下に楕円球がつく。つるの長さは3mにもなる。

 果実は直径1~2cmの卵形または球形で、はじめ緑色、熟すと灰白色になる。
 分布:本州~九州

名前の由来については、果実がカラスウリより小さいのでスズメにたとえたとか、果実をスズメの卵に見立てたとかの説があるが、昔の人は、植物の名前をつける時、よく知っている動物の名前を借りてつけた。特に、大きさの大小を表わすことが大切な時は、名前だけでも、大きさを想像できる動物を選んだという。

 それが、「カラスウリ(実の長さが5~7cmほどの楕円球形)」に対する「スズメウリ(直径1~2cmほどの球形の実)」である。カラスがカラスウリを好んで食べるわけではないし、スズメがスズメウリを好んで食べるわけではなく、実や草姿の大きさを示すためにつけた名前というのが有力である。

奥州市衣川区のオヤマボクチ(御山火口)

2006年10月04日 | Weblog

9/30(土)、奥州市衣川区の安倍舘跡遺跡に行った際、遺跡の上り口の山際に「オヤマボクチ(御山火口)」が生えていました。


オヤマボクチ(御山火口)クク科 ヤマボクチ属 Synurus pungens
山地の日当たりの良い草原や明るい林の中に自生する多年草で、高さは1~1.5mになる。赤紫色の太い茎には、葉が互生する。茎の下部の葉は長さ15~35cmのほぼ卵形で基部はハート形にへこむ。上側の葉は楕円形で小さい。

茎の上部で枝分かれし、9~10月、枝先に直径4~5cmのアザミの花に似た頭花を1つずつ下向きにつける。頭花の先は、短い糸が多数並んでいるように見えるが、これは筒状花の集合。頭花の内、丸く太った部分が総苞で、白色の綿毛が多数ある。刺状の多数の総苞片が綿毛の中から突き出ている。分布:北海道、本州(岐阜県以北)、四国

 なお、春に葉を摘み取り、ヨモギと一緒に草餅に入れる地域がある。ヨモギだけの草餅より歯ごたえがよいとのこと。また、太い根を「ヤマゴボウ」として味噌漬けにして食べる地域もある。


 和名の「ボクチ(火口)」は、まだマッチなどのない昔、火打石などを使って火花を出し、その火をこのオヤマボクチの葉の裏面に密生している綿毛を集めて移したことによるという。炎をとるための準備材料を「火口(ほぐち)ともいった。別名「炎取草(えんとりそう)」。
 また、「オヤマ」は「御山」のことで、茅葺き屋根の材料を確保するため、昔は「御山」とか「葉場山」と呼ばれるススキの丘を大切にしていたが、その「御山」に沢山生えていたことによるという。

 なお、よく似た草で、下側の葉の基部が三角状に尖るのが特徴の「ハバヤマボクチ(葉場山火口)」がある。

一関市東山町&市街地のクリ(栗) 

2006年10月04日 | Weblog
一関市東山町のクリ(栗)の実 9月4日(月)
一関市東山町長坂字西本町にある東山町健康福祉センターの前にあるクリ(栗)の木が実をつけていました。2~3個だけでしたが、イガが裂けて実が顔を見せていました。地元紙の「岩手日日」には、花泉町の観光クリ園では来週にも開園することが掲載されていました。





一関市街地のクリ(栗)の花 6月29日(木)


6/29(木)、一関市街地にある農家と思われる民家の畑にクリ(栗)の木が沢山花を咲かせていました。クリーム色の雄花の長い穂が良く目立ち、独特の匂いが遠くまで漂っていました。





クリ(栗)ブナ科 クリ属 Castanea crenata
山地や丘陵に生える落葉高木で、高さは15~20mになる。日本では縄文時代から栽培されていたといわれ、古くから果樹として植えられ、多くの栽培品種がある。
 また、材が堅くて腐れにくいため建築・土木材として利用されてきた。

 葉は互生し、長さ7~20cmの長楕円形で、縁には波状の鋸歯がある。花期は6~7月。雌雄同株。雄花は長さ10~15cmほどの花序にクリーム色の穂になってつき、やや弓なりに垂れる。雌花は雄花序の基部につき、花のころは目立たないが、雌花の基部の殻斗は成熟すると果実を包むイガになる。

 果実は皮が茶色の堅果で、2~3個が刺のあるイガ(外皮)に包まれており、秋に熟すとイガが裂ける。分布:北海道(西南部)、本州、四国、九州