peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

ソシンロウバイ(素心蝋梅)

2008年04月09日 | Weblog
一関市釣山公園のソシンロウバイ(素心蝋梅)
 2008年4月2日






2008年4月2日(水)、一関市の釣山公園に行きました。いつもは別行動
の妻も一緒です。「清庵野草園」に先に寄っていた妻が「ロウバイが咲
いているよ!」と教えてくれました。そう言えば、今年は未だロウバイ
(蝋梅)の花を見ていなかったような気がします。





ソシンロウバイ(素心蝋梅ロウバイ科 ロウバイ(キモナンサス)属
Chimonanthus praecox cv.Concolor
 ロウバイ(蝋梅)Chimonanthus praecox について
ロウバイ科という独立した科を形成している植物で、この中、ロウ
バイ(キモナンサス)属は中国に6種分布する。早春に開花する香り
の高い中国の中央部原産の落葉小低木で、高さ2~4mになる。日本
には古く17世紀には導入されていた。葉は長さ10cmほどで対生し、
全縁で鋸歯はない。質は薄いわりに堅い。
花は葉に先立ってつき、花弁と弁化した萼からなる。花弁は蝋質。
内側花弁は短く、紫褐色をしており、中ほどの花弁は大きく、黄色。
外側の鱗片状花被片は多数で螺旋(らせん)状につく。雄しべは5本
か6本。雌しべはたくさんで、壷状に凹んだ花托の中にある。
花が終わると、花托が生長して、中に数個のそう果ができる。6~7
月に熟して紫褐色になる。有毒植物。

品種には、内側の花弁が紫褐色を帯びず花全体が黄色い
ソシンロウバイ(素心蝋梅)cv.Concolorがあり、珍重されている。
そのほか、花色の濃淡、花の大小などの変異が多く、品種名がつい
ている。たとえば、花が大きい品種をトウロウバイcv.Grandiflora、
早咲きで大輪の素心の「満月」などがある。[栽培]日陰に強く強健で、
栽培は容易。繁殖は実生、接木。[花期]12~3月。
[以上、家の光協会発行「原色 山野木」(冨成忠夫・秋山久治著)ほかより]
1月に咲いた一関市東山町長坂の
ソシンロウバイ(素心蝋梅) 2007年1月28日




2007年1/28(日)、1月も末だというのに、今冬はさっぱり雪が降らず、
暖かい日が続いています。 1/19(金)に行ったとき、一関市東山町長坂
の東山町公民館の庭に1本だけ植えられている「ソシンロウバイ(素心蝋
梅)」が1輪だけ咲いていたのですが、きょう寄ってみたら10輪ほども咲
いていました。






一関市東山町長坂のソシンロウバイ(素心蝋梅)
2006年3月2日



一関市東山町長坂の中央公民館の庭の隅に「ソシンロウバイ(素心蝋
梅)」の木が1本だけ植えてあり、毎年沢山花をつけます。 3/2に見に
行ったところ、花が開きかけていました。後10日もすれば見事な花が見
られると思います。


ロウバイ(蝋梅)/ソシンロウバイ(素心蝋梅)
ロウバイ科 ロウバイ属 Chimonanthus
中国原産の落葉低木で、冬から早春の花の少ない季節に開花するので、
古くから観賞用に庭園や公園などによく植えられている。また切り花や
鉢植えにも利用される。よく枝分かれして、幹は高さ2~4mほどになる。
葉は有柄で対生し、長さ10~15cmの長楕円形または卵状長楕円形で、先
は鋭く尖り、表面はザラザラしている。

1~3月、葉が出る前に直径2cmほどの香りのよい黄色い花が咲く。花弁
と萼片ははっきり区別できないが、花被片は多数あり、(内側の花弁)
小型の内層片は暗紫色、大型の中層片は黄色。果実は葉巻のような形の
果床の中に多数入っている。

「ソシンロウバイ(素心蝋梅)」は内側の花弁も黄色の品種で、ロウバ
イ(蝋梅)同様庭などによく植えられている。

名前の由来については、「ロウ(蝋)細工のように見える花が咲くから」
という説と「蝋月(旧暦12月)に花が咲くから」という説とがある。
分布:中国

なお、下記の群馬県松井田町のWebサイトには、「ソシンロウバイ(素心
蝋梅)」の素晴らしい画像が掲載されています。

 http://www.town.matsuida.gunma.jp/joho/roubai/roubaiH17/roubaiH17.htm
 [松井田町のホームページ:新井ろうばい園/ろうばいの郷]

ナズナ(薺)

2008年04月09日 | Weblog
一関市東山町のナズナ(薺)
 2007年4月4日



2007年4/4(水)、一関市東山町長坂字東本町の国道脇にある小さな畑に「ナズナ(薺)」が白い十字形の花を咲かせていました。もう少しすれば、三味線のバチのような三角形の実を沢山つけることでしょう。





北上市展勝地公園のナズナ(薺)
 2006年5月3日



2006年5/3(水)、北上市の展勝地公園に桜を見に行ったとき、桜並木の傍の畑に「ナズナ(薺)」の大群落がありました。遠くに耕運機が見えますが、もう少し遅く行けば土と一緒に耕されてしまうところでした。




ナズナ(薺)アブラナ科 ナズナ属 Capsella bursa-pastoris
「芹なずな御形はこべら仏の座すずなすずしろこれぞ七草(四辻左大臣)」と詠まれ、正月7日にこれら7種の若菜をまな板に乗せてたたき、かゆに入れて食べると万病を防ぐといわれ、古くから年中行事とされてきた「七草がゆ」に入れるので良く知られている。利尿、止血などの民間薬にも利用される。
江戸時代には七草を象徴する野草として扱われたという。これらの若菜も、やがて茎が伸び、春または夏になると花を咲かせる。

日本各地の道端、田んぼや畑の畔道、農村の空き地、山道沿いなどに生える越年草(2年草)で、高さは10~40cmになる。根もとの葉は羽状に深く切れ込み、茎の上部の葉は切れ込みガ浅く、長さ2~6cm。基部が耳状に張り出して茎を抱いている。

花期は3~6月。10~40cmに伸びた茎先に、白い小さな十字形花を多数つける。花の直径は4~5mmで、下から順に咲き、花後は長さ6~7mmほどの軍配形(三角形で先端が凹んでいる)の実をつける。中は2室に分かれ、それぞれ数個ずつ種子が入っている。

別名の「ペンペングサ(ぺんぺん草)」は、この果実の形を三味線のバチ(撥)にたとえたもの。 分布:北海道~九州

ツノハシバミ(角榛)

2008年04月09日 | Weblog
一関市釣山公園のツノハシバミ(角榛)
 2007年2月20日






2007年2/20(火)、この日の午後3時過ぎに一関市釣山公園の「清庵野草園」に行きました。ここに植えられている「ツノハシバミ(角榛)」は、毎年沢山の花を咲かせますが、今年も沢山の雄花をつけていました。赤い雌花は咲いていませんせしたが、もう少しすれば咲き出すのではないかと思いました。





ツノハシバミ(角榛)カバノキ科 ハシバミ属 Corylus sieboldiana

 山地に生える落葉低木で高さ3~4mになる。葉は有柄で互生し、葉身は卵形で長さ5~11cmで、切れ込みがなく、若葉はよく紫斑が出る。

 花は3~4月。雄花序は長さ3~7cmで前年枝より垂れ下がる。雌花序は数個の花が頭状に集まり、枝先や雄花序より上部につき、赤く目立つ。
 果序は1~4個の果実からなり、長さ3~5cm、かたい毛のある筒状の総苞に完全に包まれ、先はツノ(角)状にのびている。

 なお、「ヘーゼルナッツ」と同じ仲間であり、実(果実)は、「ハシバミ」同様においしいという。分布:北海道、本州、四国、九州、朝鮮。
(画像は「ツノハシバミ」の実)

トサミズキ(土佐水木)

2008年04月09日 | Weblog
一関市釣山公園のトサミズキ(土佐水木)
2008年4月2日



2008年4月2日(水)、一関市の釣山公園にあるトサミズキ(土佐水木)
が淡黄色の花を沢山咲かせていました。どこにもありそうなのに、毎年
一番先にトサミズキの花を見るのは、いつもこの公園のような気がしま
す。





トサミズキ(土佐水木)マンサク科 トサミズキ(コリロプシス)属
Corylopsis spicata
トサミズキ(コリロプシス)属の植物は、落葉低木、小高木でヒマラヤ
東部や中国に7~10種分布する。葉は卵形、広卵形。花は黄色で香りがあ
り、葉を開く前に開花する。耐寒性庭園花木。トサミズキのほか、ヒュウ
ガミズキ、コウヤミズキ、ヒゴミズキなどがある。

トサミズキ(土佐水木)は、高さ2~3mになる落葉低木で、葉は互生し、
円形、葉脈に従って波状になる。花は葉の出る前に枝先や節から総状花序
(約10cm)を出して、8個ぐらいの黄色い花をぶら下げる。花弁は5枚、雄
しべは5本で、葯は赤い。花柱は花弁より長い。同属のヒュウガミズキ
(日向水木)と比べると、より大型で、葉、葉柄、萼、果実などに密毛が
ある点が異なる。また葉が大きく質が厚い。(「ヒュウガミズキ」は、穂
が短く、花が2~3個しかない。花弁は5枚、雄しべは5本で、葯が黄色っぽ
い赤、花柱が2本。花弁より短い。) 庭木のほか枝物として冬の切花にさ
れる。[栽培]繁殖は実生。[花期]3~4月。[生育地]山地に稀に自生。どち
らも低木で、葉の出る前に開花するから、古くから庭木にされている。

分布:トサミズキは土佐(高知県)、ヒュウガミズキは日向(宮崎県)に
はほとんどなく、分布の中心は近畿地方の北部に限られている。
[以上、家の光協会発行「原色 山野木」(冨成忠夫・秋山久治著)より]
マンサク科 Hamamelidaceae
世界に28属90種。高木、低木で亜熱帯、暖帯に多く分布。葉は星状毛が
あり単葉、螺旋(らせん)状に付く。托葉はある。花は穂状または総状
花序につく。花弁は4または5、あるいはない種もある。雄しべはバラ科
Rosaceaeに比べて少なく、萼片及び花弁と同数。子房下位。果。
一関市釣山公園のトサミズキ(土佐水木)
 2007年4月8日





2007年4/8(日)、一関市釣山公園の「清庵野草園」のそばに植えられている
「トサミズキ(土佐水木)」が、ことしも花を沢山つけて、今を盛りと咲いて
いました。





一関市千厩野草の会の「トサミズキ(土佐水木)」
 2007年3月23日





2007年3/23(金)、一関市千厩町千厩のショッピングモール「エスピア」ホールで
開催された千厩野草の会の「山野草展(雪割草展)」に、黄色い花をつけた「トサ
ミズキ(土佐水木)」の鉢植えが展示されていました。




一関市釣山公園のトサミズキ(土佐水木)
 2006年4月19日






2006年4/19(水)、一関市釣山公園のトサミズキ(土佐水木)が見頃を迎え
ていました。トサミズキは、薬草園の入口近くに植えてありますが、曇り空
にもかかわらず、淡黄色の花が鮮やかに目に映りました。








トサミズキ(土佐水木)マンサク科 トサミズキ属
 Corylapsis spicata
自生のものは高知県(旧名・土佐)にあるだけだが、公園樹や庭木や切り花
用によく植えられている落葉低木。ヒュウガミズキ(日向水木)に似ているが、
全体に大きく、高さは2~4mになる。

葉は有柄で互生し、倒卵状円形で長さ5~10cm、表面は無毛で皺があり、縁に
は波状の鋸歯がある。

3~4月、葉に先立って前年枝の先や節から長さ3~4cmの穂状花序を多数垂らし、
6~8個の淡黄色の花を開く。花の色はヒュウガミズキより濃く、萼や花穂の軸
には長い毛を密生する。花弁は5個。雄しべの葯は暗紅色。果実は直径1cmほど
で、ヒュウガミズキより大きく毛が多い。分布:四国(高知県)

ヒマラヤユキノシタ(ベルゲニア)

2008年04月09日 | Weblog
一関市川崎町薄衣のヒマラヤユキノシタ
2008年4月1日






2008年4月1日(火)、一関市川崎町薄衣(うすぎぬ)字諏訪前の
北上川のほとりににある浪分神社の所に植えられたヒマラヤユキノ
シタが花を咲かせていました。







一関市東山町長坂のヒマラヤユキノシタ(ベルゲニア)
 2007年4月6日



2007年4/6(金)、一関市東山町長坂の住宅団地の民家の庭で「ヒマ
ラヤユキノシタ(ベルゲニア)」がピンク色の花を開いていました。
暖かいと冬でも咲いていますが、やはり春に咲く花は立派です。






一関市東山町長坂のヒマラヤユキノシタ(ベルゲニア)
 2006年4月 日


一関市東山町長坂の東山郵便局の近くにある、今は誰も住んでいない
民家の庭で「ヒマラヤユキノシタ」が花を咲かせていました。丈夫で寒
さにも強く、育てやすい植物なので、放置していても花が咲くのですね。
葉は常緑で光沢がある。



下記の画像は、昨年(2005年)の11月10日に別の場所で撮ったものです。



ヒマラヤユキノシタ(ヒマラヤ雪の下)
ユキノシタ科 ヒマラヤユキノシタ(ベルゲニア)属
 Bergenia stracheyi
アフガニスタン、パキスタンからネパール、チベットにかけて分布
する常緑の多年草(宿根草)で、中央アジアやアジア東部に6~8種
自生する。丈夫で乾燥や寒さには強いが、多湿には弱いという。
別名:「ベルゲニア」という属名のままで呼ばれることもある。
現在、これらの種間交雑品種が多数作出され、庭園で栽培されている。
庭の石組みの間に植えたり、鉢植えなどで育てる。

葉は長さ25cmほどの倒卵形で、厚くて光沢がある。花期は3~4月。高
さ20~30cmほどの花茎に白色~淡紅色の花が多数かたまってつく。繁
殖は秋に株分けでふやす。この仲間は種間雑種ができやすいため、い
ろいろな園芸品種がある。

品種には、緑から紅の葉色、桃、紅、白などの花色の変異があり、特
に、冬は葉が紅葉し美しくなる品種が多い。[花期]3~4月。

「サニングデールcv.Sunningdale」、「モルゲンローテcv.Morgenrote」
など桃色花の品種が多い。
白色品種には、「ジルベルリヒトcv.Silberlicht」がある。しかし日
本では品種の名称が不明確の場合が多い。

なお、「ヒマラヤユキノシタ」という名で古くから栽培されているも
のには、次の3種があるという。
 ヒマラヤユキノシタ(雪の下)は葉が倒卵形か倒卵状くさび形で短い
柄があり、長さ25cm以内。
 ナガバノユキノシタ(長葉の雪の下)は葉が倒卵形か長倒卵形で、冬
は赤みを帯びる。
 シベリアユキノシタは葉が楕円形か球状で柄があり、長さ30cmほどに
なる。

ほかに雑種や改良された園芸品種もあるが、花径は10~60cmで、2~5
月に花径の先に桃、白、赤の花を多数咲かせる。葉は常緑で厚みがある。