peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

アブラチャン(油瀝青)

2008年04月27日 | Weblog
北上市国見山の「アブラチャン(油壢青)」
 2008年4月13日








2008年4月13日(日)、北上市稲瀬町にある国見山に登ったとき、
平和大観音像が建っている国見山の頂上近くで、花を沢山咲かせた
アブラチャン(油瀝青)を見つけました。この地域は「環境緑化保
全地域」に指定されているため、比較的良く自然環境が保全されて
いるようです。





奥州市前沢区・経塚山のアブラチャン(油瀝青)
 2007年4月29日






2007年4/29(日)、奥州市前沢区にある経塚山(きょうづかやま:
標高519.1m)に登りました。
遊歩道のそばには、まだ葉をつけない木々がほとんどの中にあって、
「アブラチャン(油瀝青)」と「クロモジ(黒文字)」が淡黄色の
花を沢山咲かせていました。







アブラチャン(油瀝青)クスノキ科 シロモジ属
 Parabenzoin praecox
山地の林内。春早く、まだ木々が芽を吹かないうちに山へ行く
と、よくこの花が目につく。「アブラチャン」の「チャン」は
瀝青のことで、枝にも果実にも油が多く、よく燃えることから
ついた名なのであろう。昔、果実から油をとり、燈油、頭髪用
の油にしたという。

渓流沿いなどに多い落葉低木~小高木で、高さは3~6mになる。
主幹がはっきり立たず、細かく枝分かれする。「ムラダチ」と
も呼ばれる。樹皮は皮目が多い。葉は有柄で互生し、長さ4~9㎝
の卵形または楕円形で先は尖り、葉柄は赤味を帯びる。

花期は3~4月。葉が出る前に淡黄緑色の小さな花がかたまって
付く。雌雄異株で、花被片は6個ある。雄花には雄しべ9本。雌花
には雌しべ1本と退化した雄しべがある。

果実は球形で直径8~15㎜ぐらいあり、10月ごろ黄褐色に熟す。
中に大型の種子が1個ある。雌木、雄木の両方がないと果実はな
らない。茶花としては古くから利用されているが、いわゆる花
木としては、まだほとんど栽培されていない。
 分布:本州、四国、九州

サトザクラ「ウコン(鬱金)」

2008年04月27日 | Weblog
北上市街地のサトザクラ「ウコン(鬱金)」
 2008年4月22日




2008年4月22日(火)、北上市川岸三丁目の市街地を歩いていたら
クリーム色と言ってもいいような黄色い桜が咲いていました。サト
ザクラの「ウコン(鬱金)」ではないかと思います。





サトザクラ(里桜)バラ科 サクラ(プルヌス)属
Prunus lannesiana var.lannesiana
狭い意味の「サトザクラ」はオオシマザクラ(大島桜)がもとにな
って、それにヤマザクラやオオヤマザクラ、エドヒガンなどが交雑し
たものを改良してできた品種の総称だが、一般にはサクラの園芸品種
の総称として使われることが多い。

サクラは交雑しやすい樹木のひとつで、古くから自然に交雑したもの
や人為的な交雑種から、多くの園芸品種が育成されてきた。また野生
種の枝がわりなどから選抜改良されてできた品種もある。

一般に樹高はあまり高くならない。樹形も様々だが枝が立ち気味のも
のが多い。萌芽時の新葉の色や葉の形質も様々である。2年生の比較的
短い枝の葉腋に花がつく。花は大きく、花弁の数は一重の5枚から、八
重の100枚以上のものまである。花の色もほとんで白色から紫がかった
紅色まであるが、淡紅色が多い。また黄色もある。通常八重桜とか牡
丹桜と呼ばれているものはだいたいこれだと思ってよい。

開花の早晩も品種によってひどく違う。成長パターンはソメイヨシノ
などと基本的には変わらない。節間が短い品種は、開花すると枝の先
に球状に花が集まって見える。開花期も品種によって早晩があるが、
ふつう花期はソメイヨシノやヤマザクラより遅く、4月中旬から下旬
にかけて開花する。ソメイヨシノのように花弁が散って花吹雪になら
ずに花の柄ごと落ちるものが多い。
ウコン(鬱金)バラ科 サクラ(プルヌス)属
Prunus lannesiana cv.Ukon
淡い黄緑色の花を咲かせる八重桜で、花の色がウコン色に似ていること
による。鬱金(うこん):カンナに似た草であるウコンの根で染めた色。
あざやかな黄色。うこんいろ。

なお、黄緑色の花を咲かせる桜には、ほかに「ギョイコウ(御衣黄)」
がある。