2012年5月9日(水)、一関市東山町長坂字東本町のJR大船渡線ガードのすぐ傍に生えているウワミズザクラ(上溝桜)が、花穂に白い花を沢山つけていました。
ウワミズザクラ(上溝桜) バラ科 サクラ(プルヌス)属 Prunus grayana
山野に生える落葉高木で、高さは10~20mになる。樹皮は暗紫褐色で横長の皮目がある。前年枝は黒紫色で光沢がある。葉は互生し、長さ6~12㎝の卵形または卵状長楕円形で先は尾状に尖り、基部は丸く、縁には刺状の鋭い鋸歯がある。成葉は無毛。葉の基部に腺点がある。
4~5月、葉が開いてから本年枝の先に長さ6~10㎝ほどの総状花序を出し、白色5弁の花を多数密に開く。花序の枝は無毛、または毛を密生し、3~5個の葉がつく。花弁は倒卵形で長さ約3㎜。雄しべは多数あり、花弁より長く突き出てブラシのように見える。(花穂はイヌザクラに似ているが、花穂の下に葉が数個つく。)花は直径7㎜ほど。花柱は雄しべと同長で無毛。ガク筒は鐘形。ガク片は長さ1~1.5㎜の長楕円形で内側は有毛。
果実は長さ6~7㎜の卵円形で先は尖り、黄赤色から黒く熟す。緑色の幼果(若い実)を塩漬けにするほか、新潟では蕾の塩漬けを「杏仁香(あんにんご)」と呼んで食用にする。用途:庭木、建築・器具・彫刻材、薪炭、樹皮は桜皮細工・染料に使う。分布:北海道、本州、四国、九州、中国(湖北・四川・広西省)。[山と渓谷社発行「山渓ポケット図鑑1・春の花」&同「山渓カラー名鑑・日本の樹木」より]