peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

一関市東山町田河津の紫雲石硯&ジギタリス 2012年7月11日(水)

2012年07月13日 | 植物図鑑

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2012年7月11日(水)、「平成24年度東山ふるさと歴史講座~江戸時代の村の歴史を温(たず)ねる~」(東山公民館、田河津公民館、松川公民館、石と賢治のミュージアム:主催)の現地学習(第5回学習会)が行われました。

市のスクールバスを利用して「風土記」記載されている町内各地(現地)を訪ねました。9:15時、東山公民館出発。最初に訪ねたのは「長坂村生出(おいで)大木山神社」。次に訪ねたのは生出の寺下大清水。その次は田河津(たこうづ)字横沢にある金山跡と月山神社の梵鐘。そして今度は田河津(たこうづ)字夏山にある紫雲石硯製造販売元の佐藤鉄治家(田河津字夏山174番地)を訪ねました。

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この東山町夏山特産の紫雲石材は昔から「正法寺(しょうぼうじ)石」と言われて、古くは藤原三代の頃から生産された歴史をもっており、「田河津村風土記御用書出」(明治3年)に下記の記載がある。名石 弐ケ所 三ツ井山 衝石山。但、右弐ケ所共紫石に御座候。内三ツ井山の儀は、享保8年旧御領主様御出馬の節、御見立相成、堀方へ相留居申候。

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見学者一行は佐藤家の座敷に招きあげられ当主・佐藤鉄治さんから紫雲石硯に関する話を聞きました。

”この地は山一帯が淡紫色の粘板岩から出来ており、真に周防赤間の石材に優る量と質とをもっている。この石を使用した「正法寺石」即ち「紫雲硯」は鎌倉時代から発掘されたものと思われる。明治維新前に仙台藩公の「お止め山」の制度によってその採掘が制限されてからは一般の人々の利用ができなくなり、その真価を知っていただけなかった。”

佐藤家で製硯(せいけん)が始まったのは今から70年以上前。雄勝硯の職人山本儀兵衛の息子幸治郎が晩年、鉄治さん宅で世話になりながら彫ったことがきっかけ。見よう見まねで始めた祖父鉄三郎さんが初代で、鉄治さんは三代目という。

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紫雲石についての話を聞いた後、自宅脇の作業小屋に移動して硯加工の話を聞きました。”原石を電動カッターで切り、ノミを入れる。紫雲石の自然な風合いを損傷しないように少しずつ彫り進める。彫った硯は、研ぎ石と水ペーパーで磨き上げ、仕上げに漆(ウルシ)を塗る。”

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母屋の向かい側にある土蔵の前に植えられたジギタリスが、花の外側は紅紫色やピンク色で、白い内側に暗紫色の斑点が散在するラッパ形の花を沢山咲かせていました。

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ゴマノハグサ科 ジギタリス(キツネノテブクロ)属 Digitalis :ヨーロッパ、アフリカ東北部から中央アジアにかけて約20種が知られる。多年草から2年草。葉は互生し、幼苗時にはロゼット葉をつける。夏に総状花序を頂生する。萼片は5、花冠は釣鐘状で2唇形となり、筒部は膨らむ。花色は紅紫、黄、茶褐色、白で内側に斑点と条が入る。

ジギタリス ゴマノハグサ科 ジギタリス(キツネノテブクロ)属 Digitalis purpurea:

別名:キツネノテブクロ(狐の手袋)、英名フォックスグローブの訳。ヨーロッパ原産の2年草~多年草。本属の中では、最も園芸化が進んでいる。古くから心臓病の薬用植物として栽培されてきた。最近は観賞用に改良され、花の色もいろいろあものがある。春に種子播きすると、1年目は長楕円形の葉を根生したまま過ごす。2年目の春から6月にかけて茎が1m以上に伸び、長さ5~7.5㎝ほどの大形の花が穂になってつき、下から順に咲く。花色、花形、草姿などに変異が多い。最もポピュラーなものの花の外側は紅紫色、内側は白く、暗紫色の斑点が散在する。花期:5~7月。

園芸品種には本種を中心とした種間雑種もあり、花壇に植栽され、切花としても利用される。栽培:繁殖は種子による。[山と渓谷社発行「山渓ポケット図鑑2・夏の花」&同「山渓カラー名鑑・園芸植物」より]


一関市東山町田河津金山跡・月山神社の梵鐘&アジサイ(紫陽花) 2012年7月11日(水)

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2012年7月11日(水)、「平成24年度東山ふるさと歴史講座~江戸時代の村の歴史を温(たず)ねる~」(東山公民館、田河津公民館、松川公民館、石と賢治のミュージアム:主催)の現地学習(第5回学習会)が行われました。

市のスクールバスを利用して「風土記」記載されている町内各地(現地)を訪ねました。9:15時、東山公民館出発。最初に訪ねたのは「長坂村生出(おいで)大木山神社」。次に訪ねたのは生出の寺下大清水。その次は田河津字横沢にある金山跡と月山神社の梵鐘。

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(上)「菅江真澄紀行路」の標柱。江戸時代の紀行家・菅江真澄もこの近くの道を歩いたようです。

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(上)横沢史跡保存会&横沢自治会の高橋堅治・会長から「藤原秀衡公が勧請(かんじょう)したとされる月山神社の梵鐘の里帰りを実現した」話などを聞く見学者一行。

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高橋会長の話の概略は(上)の「梵鐘里帰りの記」に記載されていました。

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(上)現在ここに掛けてあるこの鐘は、太平洋戦争中、国の金属回収令で昭和20年(1945)正月に供出させられた後、行方不明のままであったが、終戦後間もなく、宮城県松島の日吉山王神社に在ることが確認されたという。その後、長い歳月を経た後、住民と共に返還を働きかけ実現したということでした。鐘の高さ105㎝(3尺5寸)、径57㎝(1尺9寸)、厚さ6㎝(2寸)。文政11年(1828)作。

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一関市東山町「長坂村寺下大清水」&バイカモ(梅花藻) 2012年7月11日(水)

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(上)砂鉄川に架かる里前橋。砂鉄川は鮎の住む川として有名。名勝・げいび渓はこの下流にあります。

http://map.goo.ne.jp/map.php?MAP=E141.17.16.380N38.59.22.140&ZM=&MT=%E4%B8%80%E9%96%A2%E5%B8%82%E6%9D%B1%E5%B1%B1%E7%94%BA%E9%95%B7%E5%9D%82%E5%AD%97%E9%87%8C%E5%89%8D&from=map_tp&SH=&sw=1 [岩手県一関市東山町長坂里前:goo地図]

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2012年7月11日(水)、「平成24年度東山ふるさと歴史講座~江戸時代の村の歴史を温(たず)ねる~」(東山公民館、田河津公民館、松川公民館、石と賢治のミュージアム:主催)の現地学習(第5回学習会)が行われました。

市のスクールバスを利用して「風土記」記載されている町内各地(現地)を訪ねました。9:15時、東山公民館出発。最初に訪ねたのは「長坂村生出(おいで)大木山神社」。次に訪ねたのは生出の寺下大清水。ここは今でも東山町上水道の重要な水源地になっています。

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(上)県道19号(一関大東)線の砂鉄川に架かる「里前橋」のすぐ近くにある滝沢山・善龍寺の駐車場には10:00頃到着。民家の前を通って大清水(おおすず)に向かいます。

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(上と下3つ)曹洞宗 滝沢山 善龍寺の表門。階段を上りきった辺りに芭蕉の句碑が2つ立っています。①文政11年(1828)建立「さゝれ蟹足はひ上るしみす哉」、昭和16年(1941)建立②「さゝれ蟹足這ひ上る清水哉」。

「長坂村風土記御用書出」(安永4年)に記載されてる文章。安永4年は1775年。

龍沢山 善龍寺小名:清水の上。曹洞宗(そうとうしゅう)。開山:当寺は、南部領志和郡松山村、大光寺、周鼎仲易和尚、文明11年開山に付、当安永4年迄、300年に罷成候事。本山並末寺の事:本山は、南部領志和郡松山村、大光寺に御座候。但、末寺御座無候事。古き什物の事:本尊 阿弥陀如来 壱体。右、御長等委細の儀は、村書出に御書上仕候事。(」仏殿:南向堅8間、横5間半。本尊:阿弥陀如来 木仏立像、御長2尺5寸、聖徳太子御作の由、申伝候事。門:南向。)、開山より当住迄、歴代の道号実名の事:開山 周鼎仲易(二世より十三世は省略)、十四世 諦道戒観 以上五ケ条 安永4年7月 善龍寺 戒観 。

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(上と下)杉の大木の下辺りから湧き出ている大清水。昔、出羽三山にお参りする人がこの泉で清めてから出かけたと言い伝えられています。「昭和の名水100選」(昭和59年度環境庁選定)や「いわての名水20選」(昭和60年岩手県剪定)に選ばれています。

http://www.geocities.jp/freedon1_5/meisui/ohshizu.htm [大清水(おおすず)]

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「長坂村風土記御用書出」(安永4年)には、下記の通り記載されています。安永4年は1775年。

名水 2つ : 寺下大清水、大木大清水。右は、名水と申すには御座無候共、2ケ所共、岩間より湧出、川の如く流申候に付、古来より大清水と唱来候間、御書き上げ仕候事。

http://blog.goo.ne.jp/pea2005/d/20100130 [peaの植物図鑑:一関市東山町・砂鉄川のオオハクチヨウ(大白鳥)]

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バイカモ(梅花藻) キンポウゲ科 ラナンキュラス(キンポウゲ)属 Ranunculus nipponicus var.submersus

ウメバチモ(梅鉢藻)ともいう。いずれも花が梅の花に似ていることによる。浅くてきれいな流水中に生える多年草。汚れた水の中では生きていけないので「清流の指標植物」である。

茎は長さ1~2mになり、節から白い根を出す。葉は細かく切れ込んで、全体は房状になっている。6~8月、葉のつけ根から水の上に花柄を伸ばし、直径2cmほどの白い花を1個つける。花弁は5個あり、基部は黄色。ガク片は緑色で5個ある。分布:北海道、本州。[山と渓谷社発行「山渓ポケット図鑑2・夏の花」より]