2012年7月22日(日)、岩手県立博物館(盛岡市上田字松屋敷34)で7/14(土)~8/19(日)の日程で開催中の第63回企画展「土偶まんだら」を見に行ってきました。
この日は岡村道雄氏(奥松島縄文村歴史資料館名誉館長)による記念講演会が行われるというので出かけたのです。演題は「縄文文化最大の謎”土偶”」というものでした。なかなか面白いお話でした。
http://www.pref.iwate.jp/~hp0910/ [岩手県立博物館]
上のポスターにある土偶は、文化庁蔵・国の重要文化財の大型土偶頭部(盛岡市萪内遺跡出土)ですが、顔の長さが25cmもあり、人間の顔と同じ位の大きさの土偶です。首の部分に割れ口があり、大きな腕や足の破片も見つかっていることから、もともとは全身像だったと考えられています。仮面をつけた顔を表現しており、頬には刺青と思われる文様が描かれ、頭・顎の穴には羽などを刺して飾ったのではないかと考えられており、縄文人の習俗を知る上でも貴重な資料だということです。
植物園・岩石園には、県内に自生している山野草・樹木を植栽し、さらに県土を構成している代表的な岩石を配置し、散策しながら観察できるようになっています。この日の「今月の植物園」という掲示板にはネムノキをはじめノリウツギ、サルナシなどが紹介されていました。
ネムノキ(合歓の木) マメ科 ネムノキ属 Albizia julibrissin
山地や原野、川岸などに生え、高さ6~10mになる落葉高木。樹皮は灰褐色で褐色の皮目が目立ち滑らか。枝は太く無毛で横に広がる。葉は有柄で互生し、長さ20~30cmの大形の偶数2回羽状複葉で、羽片は7~12対。小葉は18~29対あり、長さ5~15mm、幅2.5~4mmで革質。縁は全縁で短毛がある。裏面は短毛があり、粉白色となる。夜になると、小葉が閉じて垂れ下がる。
6~7月、枝先に10~20個の花が集まった頭状花序を総状につけ、夕方、開花する。花弁は長さ7~9mmで下部が合着し、短毛がある。雄しべは多数あり、花糸は淡紅色で長さ3~4cmと長い。雌しべは白色の糸状で雄しべより長い。萼は長さ約3mmの筒形で微短毛がある。豆果は長さ10~13cmの広線形で、10~15個の種子が入っている。種子は長さ1~1.5cmの楕円形で褐色。用途:庭木、公園樹、器具材。分布:本州、四国、九州、沖縄、朝鮮、中国。
[山と渓谷社発行「山渓カラー名鑑・日本の樹木」より]