(上)長谷堂貝塚で見つかった、軽石に人面を刻んだ石製品
2020年10月16日(金)、大船渡市防災観光交流センター・おおふなぽーと(大船渡市大船渡町字茶屋前7-6)で開催中[令和2年(2020)10/16(金)~10/19(月)]の「復興発掘調査調査展in大船渡市」(入場無料)を妻と一緒に行って観てきました。縄文時代の遺跡や埋蔵文化財が大好きな妻が、是非とも行きたいというので、私も興味があるので、マイカーを運転して行ってきたのでした。
会場の入口では、新型コロナウィルス感染防止のためフェースガードを付けた物々しい感じの男性たちに迎えられましたが、じっくり観てくることができました。発掘場所や展示物などの写真が沢山掲載されている(公財)岩手県文化振興事業団埋蔵文化財センター編集発行の展示図録(8枚16ページ)を頂いたので、より理解できたような気がします。また、「写真を撮っても良い」というので、かなり沢山撮ってきてしまいました。(その2)
昔から多くの貝塚の存在が知られる大船渡市猪川町の長谷堂貝塚からは扇形に石を並べた配石遺構や粘土を丸めて焼いた「謎の遺物」、軽石に人面を刻んだ石製品など、用途、目的が分からない遺構や遺物が見つかり、縄文人の精神世界の広がりを想像させます。
関東に多い敷石住居や東北北部に分布する円筒式土器は遠方との文化的交流を示すそうです。貝層から見つかった犬の骨や骨角器なども展示されていました。
(上)竪穴住居や穴が密集するB区北側の様子。柱穴や石囲炉、住居の壁際の溝が重なっています。ここだけで14棟の住居が確認されたそうです。
(上)敷石住居 壁際と床に石を並べています。
(上)住居の中に扇形に石を並べた配石遺構。このような形のものは今のところ他に例を見ませんが、住居の中央で見つかったことから、使われなくなった住居のなかで何らかのおまじないを行った可能性があるそうです。
(上)長谷堂貝塚の謎の遺物。粘土玉 重さ約1.7㎏。