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うな重ではありません
毎度お付き合いいただきありがとうございます。
三国志のクライマックスは、天才軍師同士の策略戦です。
三国とは、魏、蜀、呉。
私が大好きな、崇拝する諸葛亮さまは、「蜀」の軍師であります。
諸葛亮の仇敵、司馬懿(しばい)は、「魏」の軍師。彼もまたとても魅力的な人物です。
軍師とは戦における「最高司令官」のようなものであります。
本日は私が大好きなこのシーンをご紹介させていただきとうござりまする。
司馬懿が、あまりにも戦をせず引きこもっているので(これが司馬懿の得意とする作戦)
諸葛亮は、司馬懿を挑発するために、使者に書状とともに贈物を届けさせました。
まずは、使者が司馬懿に
「贈物を持って参りました」
と挨拶する。
「殺されるのを覚悟でか!」
と、威嚇する司馬懿。
敵陣に書状と贈物を持って来たのですから、ただならぬことなのです、、、
使者
「丞相(じょうしょう…諸葛亮のことね)は申しました。
大都督(だいととく…司馬懿)は偉大で勇猛。知者で壮大。
立てば泰山の如く、ツラの皮は城壁より厚い。
如何なることがあっても心の内は表さぬゆえに、
大都督が私に怒りをぶつけることはないと。」
司馬懿「さすが私をよく知っているな。受け取ろう。」
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その贈物とは、女人の衣。
女子のめっちゃ派手なステージ衣装の如くキンキラの上着なのである!
さて。書状であるが、、
「亮(諸葛亮、自分のことね) 武勇優れる司馬懿どのをかねがねより慕うも、
大軍を統べながら斯様に首をすくめ動かれぬとは、命を大事に穴に潜むは女人といずこが異なろう?
亮、ゆえにこの麗しき衣を贈呈せん。
戦わぬとあればお納めを。」
この屈辱に、部下達はたまりかねて剣を抜こうとするのであるが、司馬懿はそれを諌める。
使者は
「まこと美しき衣でございますな。お召しになって着心地を試してみられては?」
…と、さらに屈辱に屈辱を塗り重ねまくるのである。
しかし、司馬懿は平然と上着を着る。
部下達は、怒りで頭が沸騰しまくり。
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「どうだ似合うか?」
「よくお似合いです。まるで杯と蓋が寸分の互いもなく合わさったかのようです」
「戻ったら孔明殿に礼を伝えてくれ。みごとな衣、まことにかたじけないと」
「承知しました」
いんや~~すごいテンション。こわっ!
そして司馬懿はさらにこの使者に酒を振舞う。
ふつーの使者ならそんなことはしないんだけど、この使者は諸葛亮の旧知の友人なのです。
司馬懿は使者に訊ねます。
「孔明どのはお達者かな。食事はとられようか? 睡眠は? 公務は?忙しいであろう」
使者は、諸葛亮が、睡眠は足りていなさそうだけど、心身ともに元気だと答える。
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司馬懿、使者に酒をふるまう。立ち飲みなんだけど、これもまたあり得ない場面。
「人は欲をかかなければ枕を高くして眠れる」
…と、諸葛亮への伝言を使者に伝えて見送る。
その後、司馬懿は女子の上着を即座に脱ぎ捨てます。
屈辱を決して人前では表さない司馬懿。
司馬懿からの伝言を聞いた諸葛亮も、「彼は私のことをよくわかっている」と感嘆します。
この天才軍師たちは、仇敵ながら地下水脈で繋がっているところが私にとってはたまらないのです。
つづく。
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