WIND AND SOUND

日々雑感 季節の風と音… by TAKAMI

実父からのTEL

2010-07-29 | 人生妙なり



先日、御歳84の実父から久しぶりに携帯にTELがありました。
リハ中で出られなかったので、あとで急いでかけてみました。

「あまりにも久しぶりなんで、慌てて折り返した。」
「死んだかと思ったんやろぅ」
「死んだら本人の携帯からかかって来んやろう(^_^;) 」

「お鮨でも食べに連れてってやろーかと思って」…と、、、
「え~~っ!!行きたい、行く行く~~!ソレって、ちゃんと板前さんが握ってくれるところ?!」
「回転寿司や。でもウマイんやで」

なんだ、回転寿司か…と一瞬思ったけど、「なんだ回転寿司」でも私、ビンボーなのでよほどのことがないと行けないもんね(^_^;)

しかし、遅かった…もう行ってきたんやと(T_T)


でっ、その後、まあいろいろ近況など語り合ったのですが、
元気溌剌だった父ですが、最近、ついに「手術」をしたのだと…
「エッ…」と一瞬息が止まりましたが、「下肢静脈瘤」ってことで、
ああ、知ってるぞ、ソレは、同窓生の外科医「ぎゃん」氏の専門分野だったっけな~…ってなカンジ(^_^;)
私にはよくわからないのだけれど、足の血管が「コブコブ状」になっちゃって、
足がだるかったり、きっと生業のダンスにも支障を来していたのかと…
でっ、40cmほど静脈の血管を「するするぅ~っ」と抜き取ったのだそうです。こわっ( ̄_ ̄|||)

1日入院の手術だとのことで、
先生曰く、術後もなるべく動いたほうがいいというので
「退院してきたその日に、レッスンして踊ったんやけど…」(@_@;)
「そしたら今度は、腰が痛ぉなってのぉ~~~」
朗らかにフツーに言うし…(-_-;)

なるべく動いたほうがいいと言われても、退院当日に「踊る」か、フツーーー、、、

「先週も、東京に行ってきたんや。理事会での~。東京では、香川の怪物(モンスター)と言われとる。」

うーん、、確かに怪物やな。でもなんか、かわいい怪物かも。

そうはいっても、日本人男性の平均寿命はとっくに越えている父。
越えてる人はたくさんいるだろうけど、踊る人はあまりいないと思う…
今でも、自分のスタジオと、NHKカルチャースクールで現役でレッスンをしている父。


Takの保育園時代のリトミックの招聘教師で永倉栄子先生という方がいらっしゃいました。3歳児全員を集めて1時間集中させ続けて、飛んだり跳ねたり歌ったりする先生は、当時70歳位だったと記憶しています。
永倉先生は、師匠「天野蝶」氏が、80代で、子供達のリトミックのレッスンの帰りに心筋梗塞で倒れてそのまま天に召されるまで、元気に飛んだり跳ねたり、歌ったりなさっていたということを、自分の体で体験してみたいと仰っていました。

父も、80代で、飛んでいるのだろうか??
いや、男なので、あまり社交ダンスで飛ぶことはないだろうなあ…でも、女性を持ち上げることはあるかも、、、
ひぇ~~~っ(@_@;)


私…負けられん…と思っても、もぉ既に負けてます(-_-;)
こんなことじゃーイカン。
やっぱ、歩く、とか、運動とか、真面目に明るい80代を目指して、やらなくっちゃ!



…でも、それだけじゃないのだ。
父の若さの秘訣を私は知っている、、、、フフフフ( ̄ー ̄)
それは、、、、、、
これまた驚異的にいつまでも若くてかわいいパートナーさんの存在なのであります。

いいな~~~こんな人生…

やっぱ私も負けられん!!!( ̄‥ ̄)=3 ( ̄‥ ̄)=3 ( ̄‥ ̄)=3




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「安心してお任せください」4

2010-07-28 | アーティスト魂





幼児のレッスンって、毎回、何がおこるかわからない、わくわく、ドキドキなのです♪

この狭いLDの大きなテーブルを取っ払って、カーペットを敷いて、
幼児のリトミック仕様にしたい!
…と、何度思ったことか、、、

しかし、あくまでも「ピアノのレッスン」。
リトミックで「ぞうさん」や「りすさん」になることは、集中力の持続が短い幼児のレッスンで、「目先変える」のにはとっても有効だけれど、グループレッスンじゃないし、個人レッスンの限られた時間の中で、ひとりの生徒さんに対して継続的にリトミックをやることは難しいし、私自身もまだ勉強不足…という理由で、今のところ、大きなテーブルをとっぱらう案は頓挫したままです。


Takが保育園の頃、私は幼児のレッスンが得意でした。
なんといっても、「声かけのしかた」「興味の持たせ方」を、わが子で毎日体験するので、そのあたりで躓くことはまずない。
20代のヤマハ講師時代に、「幼児の集中力」や「運動能力」「聴音力」「語彙」などなどについては、しっかりと研修を受けましたが、今思い起こせば、当時の私は、頭で理解したことで、すべてわかったつもりになっていた、ちょっと傲慢人間だったような気がする…
「個性」や「個人差」についても、当然頭には入っているのだけれど、私は、自分が受け持っている何十人もの生徒さんたちの一人一人に対して、責任ある対応ができていたのだろうかと思うと、、、当時の生徒さんや、親御さんには大変申し訳ないけれど、まだまだ甘かった…と、正直思います。

これが完璧で正しい!と研修を受けた「マニュアル」をきっちりこなすことが求められていたのです。
…しかし、そのマニュアルも変遷していくのよ、時代とともに、、、
「これが完璧」なんて、あり得ない。

ちょっと脱線するけど、電話オペレーターも同じ。
「マニュアル通り」やれば、それでいい。いや、それがベスト。
個人の意見や感情的なことは、極力排除して、均一性を求められるのです。


さて。
東京から香川に住居を移して、自分の音楽教室を1から始めようとしたとき、
私は、「大人のピアノ&ヴォーカル教室」にしようと思いました。
「娘が弾いていたピアノが今では物置き場になっています」というような、熟年の主婦の方に、気軽に来ていただいて、自分の弾きたい曲から練習していただく…

もう高松では、子供のピアノ教師は飽和状態と聞いているし、よそモノの私が入っていく余地はないのではないかと…

でも、それでも、親子で習う生徒さんなどで、幼児の生徒さんも来てくれるようになったのは、とても嬉しいことです。
大人の言葉がそのまま通じない幼児のレッスンは、毎回とても新鮮な、「初心に返る」ような気持ちになれて、ほんと~~~に楽しい。

子供を育てている母は必ず通過する道なのだけれど、それでも、子供が成長して、自分が持っている大人の言葉で会話ができるようになると、やっぱり忘れてしまうもんなんだ、幼児の気持ちって、、

今、私のところに来てくれてる生徒さんたちは、レッスン中、よく泣きます(^_^;)
私としては、叱ったり、キツいことを言ったりしてるつもりは全然なくても、
泣くってことは、、子供は追い詰められているのです。
それはちょっとした、ほんの「きっかけ」だと思います。
泣きかたにも、いろいろ性格が現れます。
ぽろぽろ…と、無言で涙をこぼしながらも、頑張って乱れずやり通す子もいるし、
いったん泣き出すと、も~~収拾つかなくて、気が済むまで、泣きたいだけ泣いていただくしかないっす…という子も、、、

泣いている子供の気持ちはものすご~~く伝わってきます。


  




実は今朝、ワタクシ、夢を見て大泣きしました。
目が覚めたとき、なにが悲しくて泣いたのか、全然覚えていませんでした。
夢の最後の場面は、「甍(いらか)の波」の上に、きれいな鳥が無数に飛んでいるところだった。
そこに至ったには、一応ストーリーがあるはずなんだけど、泣きながら目を覚ました私は、さっぱり思い出せませんでした。
でも、泣きながらトイレにいって、冷蔵庫を開けてお水を飲んで、暫くホントに「ワケもわからず」泣きじゃくって、気が済んだところで、またベッドに横になって、続きを寝ました(^_^;)
一連のその事件?をTakは見て見ぬフリしてほっといてくれました。それが正解!

子供が泣くのは、こーゆうことに似ているのではないかと思います。
きっかけがあって、泣きはじめたら、あとは、もぉ~「なんで泣いてるか」は関係なく、大声で泣いたり、涙を流すことでのカタルシス…

なので、私は、子供のレッスンで、「泣かさないようにやろう」とは思っていません。
いえ、もちろん「泣かそう」とは思っていませんが、「泣きたければ好きなだけ泣いていいんだよ」と言っています。

でも、その子供たちが、泣きべそのままで帰っていったことは一度もありません。
気が済むまで泣いたら、、自分の好きな絵を描いたり、折り紙を折ったりして私にくれます。
帰り際に、私が忘れていたら「おかしちょーだい」とか、ケロリと言ったり。

「子供を、追い詰めてしまう」覚悟。
これは、私にとっては、重要なことかもしれないと思います。
私は本当に、「フレキシブル」というと聞こえがいいけれど、
生徒さん本位のレッスンをやっていて、「私の方針はコレ。黙って従えば間違いない。ついてこい。」といって、自分のペースで引っ張っていくのとは違う。
むしろ逆なのです。
でも、そんなでも、生徒さんや、親御さんの顔色みてご機嫌を伺って…というようなことは、教師のするべきことではないと思っています。

私は全然厳しい先生じゃないし、いんやぁ~~もっと厳しく、ビシッ!とやるべきなのでは…と考えたことも何度もありました。
それは、Takの保育園で、和太古の指導にいらしていた先生のレッスンを見学させていただいたとき、あまりの厳しさに驚いて、それでもついていく生徒たちにも感動して、ずず~~ん…と、音楽指導者として、真剣に考え込んだことだったのです。

そして、その結論として。
私には、自分の性格からして、「表面的にガンガン厳しい指導はできない」
でも、たとえ幼児でも、ひとりひとりの生徒さんとの1対1の(師弟関係ではなく)人間関係の中で、私が大切だと思っている、音楽の「厳しさ」の部分をいろんなかたちで伝えることができると思う。

褒めることは簡単。
褒めることは、生徒さんに自信や、意欲や、続ける気持ちを持ってもらう最善、最短、そして、講師にとっても最も楽チンな方法。
全国展開をしている音楽教室や、英語教室などは、「楽しみながら身につく」といって、それだけでやっているところはたくさんある。
しかし、「芸ごと」に「厳しさ」の面は絶対にあるのです。




ふぅ…。
長くなってしまいましたが、幼児や子供のレッスンについて考えるとき、いつも最後に思うのは、
「わが子に対しては、どうしてコレができないのだろうか」ということなのです(^_^;)
他人のお子さんが私のところに来て、次々にピアノが弾けるようになっていっているというのに…
そして、ジュースをこぼしたり、テーブルを汚しても、「あー、今拭くから大丈夫だよ」と、めっちゃ冷静でいられる私。
わが子だとガミガミになってしまうのに、なんだ、この違いは!!

…と、これはまあ、「親子の問題」でありますので、別の話なのですけどね、、、


長い間お付き合いいただきありがとうございました。

一応、レッスンについての特集?は、これにて締めさせていただきますが、
ホントは、私、毎回のレッスンで思うこと、感じたこと、いっぱいあって、際限なくいくらでも書ける。
でも、生徒さんの個人情報でもありますので、私が実名を公開して書いている以上、
生徒さんを「仮名」にしても、リアルタイムの日記はかけません。

また、別の機会に、まとめて、お話しできたらいいなあ…と思います(*^_^*)


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「安心してお任せくだざい」3

2010-07-24 | アーティスト魂



私のレッスンって、ホントにフレキシブルだなぁ~~と思うよ
自画自賛ですけど…(^_^;)


「弾き語り」というのをやってらっしゃる生徒さんもいます。

「この曲をピアノで弾いて歌いたい」
…というりりこちゃん(仮名)

いったいいつ頃からだったかなあ…
もう覚えてないんだけど、りりこちゃんは2年以上、いやもっと?…ずっとお子さんと一緒にレッスンに通ってます。

最初から「弾き語り」だったかも、も~忘れちゃったよ。

りりこちゃんが持ってくる曲を、私は、その都度、彼女のキイに直し、しかも彼女のピアノのテクで弾ける、無理ない…いやちがった、ちょっとだけ頑張ってココのあたりは練習してほしいアレンジをして、譜面をつくっているのだ。

もう何曲位になっただろうか?

弾き語りの楽譜はいろいろ市販されているけれど、その人のレベルにぴったりあったアレンジっていうのは、「まずない」。
アレンジが簡単すぎると、チャチで、演奏としてどぉよ…ってなっちゃうし、
無駄に難しいピアノパート…ってのもいかなるものかと。
なので、市販の楽譜をいちいち直しているうちに、「こんなだったら私が書く」となるワケです。
生徒さんのレベルにあわせて、どれだけ「おおぉぉ~~きれい!」っていうのを創るか…ていうのが、私の気合いの入れどころだったりするのです。







普段全然りりこちゃん系?の音楽を聴かない私にとって、彼女が持ってくる曲は新鮮で楽しいし、自分自身も、とてもお勉強になります。
「弾き語り」というのは、ピアノも弾いて、歌もうたう。
私としてはホントは、もっと「歌」にかける時間をとりたい。
りりこちゃんの細くて澄んできれいな声を、トレーニングしたら、こんなふうに伸び伸び~~っと美しく響くのになあ…と想像する、、うっとり、、、
…が、まあしかし、それはとりあえず後回しでもいい。
ずっと続けていけば、そのうち、そうゆー機会も訪れるよ。ねっ。
でも、そのためには、ずっとずっと、なが~~くレッスンを続けていかなくてはいけないのです。

私は主婦の方や、フルタイム勤務の方が、なんとか時間のやりくりをしてレッスンに通おう…と思うことが、ものすごく素晴しいことと、こころから敬服してます。
だって私、よーせんもん(^_^;)
30代、40代で、今から新しい楽器を習得しよう…とか、昔やってたヤツを復活しようとか…

そうして、私は、レッスンをしながら、生徒さんたちからたくさんのパワーを頂いているのです。
give & take なのです。







前出のなつみちゃんやケイコさんもだけど、「コレが歌いたい」って持ってきたものは、私が伴奏用の譜面を起こしてレッスンするのです。

私は今、そうやって、それぞれの生徒さんたちに対して、自分の得意分野を存分に発揮できるレッスンをしているのです。
なんと幸せなことでしょうか♪

そして、その集大成として、いつか、コンサートで自作の組曲を…と目論んでいるのです(^_^;)

でも、生徒さんたちも、やっぱ、目の前の近いところの「目標」があるべきなのよね。
ホントにもうそろそろ、発表会をやらなくっちゃ。

しかし、TAKAMI主宰「ミュージックあにまあと」の発表会は、フツーの発表会にはなりませんから(^_^;) へっへへ♪


…つづく


次回は、幼児のレッスンについて書きます。


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「安心してお任せください」2

2010-07-23 | アーティスト魂




今日はヴォーカルのレッスンについて書きたいと思います。


大人のヴォーカル教室というのは、「やってみたい」と思っているのに、どうやって捜していいのかわからないという人がたくさんいるようなのです。

なつみちゃん(仮名)は、ロックバンドのヴォーカルをやっていて、バンド人生をめっちゃ謳歌しています。
レッスンに通い初めて1年半になります。
実は私、今だからいうけど、最初は、「ヴォイストレーニング」を継続的にレッスンするのは初体験だったので、内心ちょっとは不安があったのでした(^_^;)
でも、そんな不安は3週間で吹っ飛びました。
なつみちゃんは、とっても素直なきれいなソプラノで、私が声楽を始めた高校生のときとそっくり! 何がって…カオじゃなくて(^_^;) 、声帯の構造…とか、そんなのがだと思います。
こんな女の子が、私のところに最初に来てくれたのは、もぉ~ホントに神さまのお計らい…と思えますって!!

私は、当時声楽の先生から習ったノウハウを、もぉ~そのまんま、伝授することにしました。
ハードロック系?のバンドのヴォーカルのヴォイストレーニングにです。


ホントに毎週目に見えて(いや、耳にきこえてか!)気持ちいいほど、なつみちゃんはどんどん声が出るようになっていきました。
ご本人も、声を出していて、「めっちゃ気持ちいい」ってのを実感していることと思います。
私自身も、「ヴォイス・トレーニング」について、自分の中にしっかりとしたガイドラインを持つことができ、自信もつきました。
なつみちゃん、ありがとね♪





そうなのです。
思い切り歌うことは、本当にものすごく体に気持ちいいし、ストレス解消にもなるし、腹筋も使って、脂肪燃焼もできます!
いかがですか~みなさん(^_^;)

でも、「声」って、「声帯」と、そして、それを共鳴させる体が楽器なので、目には見えないし、それを鍛えるってことは、そんなに一朝一夕のことではないのです。
トレーナーの側としても、そこは難しいところです。

ヴォイストレーニングでは、「それはダメ、ココがダメ」というのはタブーなのだ。
声を出すのに考え込んではダメ。
目に見えない楽器を鍛えるのだから、
「それがいい♪」「今のはとってもうまくいった」
そういうときの体の感覚を覚えて、それを積み重ねていくのです。
そして、少しずつ、少しず~~つ鍛えていくうちに、声に張りと響きが出てきて、
さらには歌えなかった音域も開拓されてくのです。


また、声はとてもデリケートで、精神的なことの影響を受けやすいので、「出ない」と思い込むと、絶対に出ません。
「苦手」と思い込むと、それ以上先には絶対にいけません。

最近レッスンに来はじめたケイコさん(仮名)は、シから上が出ません。シ♭も時々出ません。
(ト音記号の五線のまんなかの音)
ほんとに、そこの音になると「ガリッ!」となっちゃって、声にならなくなるのです。
最初のレッスンの時。
「うひぇ~~こりゃーどうしたことだ!?」
その下の音までは、普通に難なく歌えているのに…
もしやポリープか…と思ったけれど、伺ってみると、耳鼻咽喉科で喉を診てもらっても、そんなことを言われたことがないと。
それなら、間違いなく「思い込み病」だ(^_^;)


私も、高校生のとき、音楽クラスの毎月の歌のテストで、クラスみんなの前で歌うとき、
レッスンや練習では、highC(五線の上にさらに架線2本重ねたところのド)まで出るのに、
テスト本番では必ず高いミから上が出ないのです。うっ!てなってしまうのです。
本番以外では難なく…いえ、美しく気持ちよく歌えているのに。
理由は、学校の先生方に私を認めてもらえないという精神的なプレッシャーでした。
私は学校外の先生に声楽を習っていたので、ほぼ全員が校内の先生にレッスンを受けている学校の中では「四面楚歌」のような雰囲気でした。
もしかして本当はそうでなかったとしても、少なくとも私はそう感じていた。
テストのときは「よーし、今度こそ!」って思っているのに、潜在意識のふっかぁ~いところに、
「四面楚歌」のプレッシャーがあったのだと思います。
その毎月ののテストで声が出るようになったのは、学校が月イチで招聘している大学の声楽の先生に、他のクラスメートと同じように、レッスンをしていただくことになってからでした。
その先生に認めていただくことで、私の疎外感も緩和されてきたのだと思います。

自分自身にそんな体験があるので、
「あなたのココがダメ、そんな発声ではダメ」と、ダメ出しをすることが、どれほど
生徒さんにプレッシャーを与えて、それが声を出すことを阻むかというのが、とってもよくわかる。







心を解放して、思い切り声を出す、喜びも、悲しみも、全部解放して体に共鳴させて外に放り出す…ってことが、歌うってことなんだよ。
小手先のテクニックや、「人にウマイと思われたい」というようなものでは決してありません。

でっ。
シ♭が出ないケイコさんですが、ギターでフォークソングの弾き語りをしたいとご希望で、
今練習していらっしゃる曲を歌ってみていただいたら、やっぱり「シ♭」が限界スレスレのラインでいってる。
それから、ココの息が続かない…ってのも、ご自分でよく把握していらっしゃる。


うっうっ、ココが出ない、コレができない…って思うのを放り投げましょう。
出るよ。出ないって思い込んでるだけだよ。
思い切り気持ちを開いて歌いましょう。

たったそれだけで、ヤバい「シ♭」はクリア。
でもまだ私、ケイコさんのレッスンは2度目なのです。3度やると、点が線に、そして、立体になって、先へ行く展望がぱ~~~っっ!と見えてくるのです、私には。

ケイコさん、大丈夫。安心してお任せください。

ピアノもヴォーカルも、誰にでも「私のノウハウはコレよ」一辺倒では通用しない。
ケイコさんが、気持ちよ~く弾き語りができるようになるまで、私も楽しくお付き合いしたいと思います。
「シ♭」なんかで満足してちゃダメっす。もっともっと、その先の新しい世界があるよ♪


…つづく


次回は「弾き語り」について語りたいと思います(*^_^*)



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「安心してお任せください」

2010-07-22 | アーティスト魂




今年に入って私のところにレッスンに来る生徒さんが少し増えたので、
そのことなどについて
連載してみたいと思います…




先日、TakのKUMONの先生と面談をした折、Takは、宿題をやってこない、または一部しかやってこないことがたまにある。
でも、教室では、集中してやっているので、宿題をやることはもちろん望ましいけれど、家庭で宿題やれ!と、ガミガミ言わなくていいと言われました。
宿題をやろうという気持ちを起こすのは、自分自身だし、それを促すのは、教師の務めというわけです。

私は先生のそのお話に、大いに頷きました。

音楽講師も、「練習をしてくる」ことにまで責任を持つべきだと、私は常々思っています。

私は、自分のところに来てくれた生徒さんに対して「安心してお任せください」といいます。
これが、音楽を指導するプロ。と、思っています。
どんな生徒さんに対しても、自分のところに来てくれたからには、「テクニックを磨く」「音楽の楽しさを味わう」さらには、「音楽のある生活を定着させる」ところまで、ずっと責任持ちます。
ただ、私は、ピアノは専門ではないので、「音大ピアノ科受験」には対応できません…
という方針を明示して、私がどんなことを目指しているかを理解していただいた上で、納得していただけたら、レッスンを始める。

塾の先生も、きっと同じだと思う。

「あなたが宿題をやってこないから、いつまでたってもレベルが上がらないのよ」
とは、ほんとのプロの先生は言わないと思う。
生徒を「宿題をやらなくては」という気持ちにさせるところまで全部、責任を持つのが塾の先生だと思う。
私もね、そういう覚悟でやってます。

ピアノの先生の中には、「家で練習する」ということを、本人に丸投げしている、さらには、親に大きな協力や負担を求める先生もいらっしゃいます。
子供の頃から音大受験を目指すことを親が望んでいる場合は、それもあり得ると思う。
周囲で一丸となって、本人の練習をフォローすることも、間違ったことではないと思います。
ただこの場合、本人が、精神的な壁、または、受験や他の習い事との兼ね合いなどの物理的な壁にぶつかったとき、脱落せず、それを乗り越えていくことも、本人と話し合い、周囲一丸とならなくてはいけないと思う。







一昨年のこと。
ヤマハに通っているとしちゃん(仮名)のお母さまから、
「ヤマハの宿題が、私が忙しくて教えきれず、全く手がまわらないので、お任せするので、宿題を教えてやってほしい」
…と言われて、レッスンをお引き受けしたことがあります。
まっ、いってみれば「下請け」!? …そんなん、初めての経験だったのですが、
1週間ぶんの宿題を、1日のレッスンでなんとかしてほしいという訳です。
この程度のレベルの1週間の宿題ならお安い御用。
当時、としちゃんは、ほんとに殆どヤマハの宿題を自力でやる気がなく、私のところに来て宿題を見てもらえるとなると、頼り切って、レッスンの前に、Takと一緒におやつのパンを食べるのが楽しみだったりしてたっけ。
そして、その後彼は、スポ少で野球をやることになり、KUMON、スイミング、野球、ヤマハ…と、いろんな活動の中から、ご両親との話し合いの中、まずは私のところに宿題のレッスンに来ることを切り捨てたのでした。
残念だったけど、同じ歳の子供を持つ親として、この状況ではほんとにしょうがないと思いました。

「またいつか、音楽がやりたいと思ったらいつでも来てね、、、」

ところがとしちゃんは、それから1年経って、復活したのです。
しかも、こんどは、「この曲が弾きたい!」といって、モーツァルトの「トルコ行進曲」をひっさげてきたのです。
もちろん喜んでレッスン再開しました。
こんなに早く「復活」するとは、やっぱりとしちゃんは、ほんとは音楽が大好きなのだ。
としちゃんは、ヤマハの宿題にあっぷあっぷしていた頃と全然違っていました。
「これが弾きたい」というのは、ものすごく強力な「ベクトル」なのです。
とっても頼もしい、、、(*^_^*)
でも、さすがに「トルコ行進曲」は難しい、、、

「でも、絶対弾ける。でも、10ヵ月はかかるな。目標10ヵ月。その間に、じっくり、ゆっくり、丁寧に積み重ねていけば、絶対だいじょうぶ。きちんと完成させようね!!」

としちゃんは、相変わらず野球もスイミングもKUMONもやっていて、優等生です。
しかしどうやってピアノを弾く時間をつくるんだい!?
殆ど無理!
でも、1日30分、いや、30分もキツイな、10分でいい。
10分、何を練習すればいいのか。
これが重大なポイントなのです。

普通にピアノを習っている子供のように、「ハノン」や「ツェルニー」などの指をほぐしたり、テクニック系の本はやりません。
レッスンでも「1曲入魂」。

それでも、としちゃんは、私の計画どおり、夏休みまでの課題をクリアしました。
本当にものすごい膨大な時間がかかりました。
さらにこの夏休みは、ラスト~エンディングの、難関に挑戦です。

としちゃんは、ヤル気満々で、練習したいけど時間がない、でもしたい!
…ってな状態で、ず~~~っとここまで来たのです。
1曲の、しかも同じところをいったりきたり…を何ヶ月もかけて、ほんとによくここまで頑張ったと思います。
(とはいっても、ホントの難関はこれからだけどね)

ふつ~、1曲10カ月もやったら子供なら飽きる、ダレる、でも、としちゃんならできる、乗り越えられる。
としちゃんは、頭いいし、この練習がどうして大事か…もわかるし、先生の言うとおりやってみると、「なるほどぉ~!そうだ」っていうのも、感覚でわかるのです。
ただ、ほんとに練習する時間がない、、、

そして、やっと最後の関門を「練習できる」というお許し?を彼は貰ったのです(*^_^*)
としちゃんのお母さまから、「嬉しそうに練習している」というお話を聞きました。

実は、お母さまも今年からレッスンに通い始めたのです。
フルタイム勤務で、ものすごくお忙しい方なのに、ホントに恐れ入ります。

音楽講師って、そういうところを見極めて、本人の「ベクトル」をずっと保っていけるよう、後押しして、限られた練習時間や、環境の中で、最大限の効果を本人が実感できて、さらに次へのベクトルを提示できるようにしていく…それが、私にとって、本当に楽しく嬉しく、「生き甲斐」ともいえるかも。


としちゃん、完成まで頑張ろうね!!♪


つづく…


明日以降も、それぞれの生徒さんとの音楽的かかわりについて、語りたいと思います。
もちろん個人情報、守秘義務は守りますので、お読みくださっている当事者の門下生?のみなさんは、どうぞご安心くださいね~~(*^_^*)

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梅雨明け

2010-07-20 | 親子 ART LIFE






いよいよ夏本番。
今日は入道雲がたくさん出ていました…

3連休の最終日はTakと塩江へ川遊びに。
昨年のシルバーウィークにHIROくんと一緒に魚やカニを追いかけて遊んだ川。
小さな水槽と網を用意していったけれど、魚には目もくれず、
今回Takが夢中になったのは、「飛び込み」。
Takより少しおにーさんぽい男の子たちがダイビングして遊んでいた。

そこは水深少なくとも2m以上だとか。
しかも、流れもあるので、飛び込んだあと、岩場に自力で泳いで戻ってこれるかが心配で、
Takはやってみたくて仕方ないんだけど、なが~~い間、岩場に立ちすくんでビビっていました(^_^;)

20分ぐらいだったかなあ…

やっと意を決して飛び込んだあとは、もう病みつきで、
何度も何度もそればっか!
だんだん気が大きくなってきて、スピンしたり、ポーズをしたり(*^_^*)





おにーさん達の中で、ウマイ子は、回転ジャンプとかやっててカッコイイ…
でも、岩の側面すれすれで飛び込んでいるように見えるので、、回転するとき頭をぶたないか…とハラハラしました。
Takにはまだそこまでいい気になってやって欲しくないなあ…(^_^;)


私はずーーっと日陰でTakの様子を見ていただけだったけど、
おにーさん達に混じってダイビングするTakはなんだか頼もしく…風も気持ちよく、いい時間でありました。

こんど8月にエコサイエンスクラブのキャンプに行くけど、そこでは4mダイブをやるらしい…
きっとまた最初はビビるけど、ハマるだろうなあ(^_^;)




それから、「ふじかわ牧場」に立ち寄って、温泉にも入って帰ってきました。
途中、虹が出ていた。
「梅雨が明けたよ、もう夏だよ」といっているようでした。




ところで、今日は腹ごしらえのランチ、三谷町「時代屋」にいってみました。

漁師さんの居酒屋さんということで、マスコミにも紹介されて話題になっているらしい。
古民家を改造した、片田舎の隠れ家のようなお店。





天ぷら定食 \1100 
ランチは、日替わりorコレのみ!
あまりの量にのけぞって、笑いがこみあげる…
揚げたての天ぷらは、ものすごく美味しいんだけども、私は、もぉ~見ただけで
こりゃ~半分も食べられないわと…

20cmのあなご、えび2本、白身魚、ピーマン、カボチャ、ニンジン、エリンギ、ナス。
どれもでかい!!

それに、小鉢は、「まんばのけんちゃん」「カニかまのサラダ」「冷奴」
お味噌汁は、あさり&わかめ。
どれも素朴で美味しい~♪

残したぶんは、持って帰って、今晩も天ぷら定食。
そして、さらに明日のランチは「あなご天丼」の予定(^_^;)



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蝉が鳴いている

2010-07-17 | 人生妙なり
少年時代



庵治:昨年の同じ頃



じめじめとした梅雨の空が続いていましたが、今日は久々に晴れ♪
8Fのうちのマンションでは、蝉の声が聞こえるようになりました。

もうすぐ夏休み、ほんとにあっという間に…

「蝉」は、夏休みの象徴みたいな気がします。

ウチのマンションでは、夏になると、遥か下の木にとまって鳴いている蝉の声が、何故か、窓からじゃなくて、反響して、部屋中の壁からリアルに聞こえてくるのです。
そうなると、「ああ、夏だ…」って感じる。


夏休み…

私が子供の頃のいちばん「夏休み」らしい夏休みの思い出は、
「庵治」に住んでいた小5、小6のときでした。

家庭の事情で日が暮れるまで1日中ひとりで、過ごした40日間。






朝起きたら、もう母は仕事に出かけていて、ひとりで朝ゴハンを食べ、あとはもぉ~自分だけの世界。
家には電話さえなく、車も当然なく、何時に帰ってくるかわからない母と連絡をとることもできない夏休みの1日。

何をやっても自由なんだけど、マンガ(りぼん・なかよしetc.)を読んだり、町に1軒だけの小さな本屋さんに行って立ち読みしたり、自転車で岸壁にいったり、
時には、もっと遠出をして、山を3つぐらい越えたところの観音様のある浜辺にいったり…
お昼ゴハンは、何を食べたかあまり記憶にないけど、でも、当時新しいメニューとして、「マグロの缶詰」とか、、、それまであまり食べたことがなかったので、缶詰類が新鮮だったかなぁ。
逆に、私としては、そのとき、母親が用意してくれたお昼ご飯を全然覚えてないのは、とっても残念な気がする。
まあきっと、覚えてないってことは、たいしたことなかったのかもしれないけど(^_^;)
そして、おやつは、おとなりのお菓子やさんで、アイスとか買うためのお小遣いを貰って、毎日、今日は何を買おうかな…っていうのも楽しみだったっけ。

そーゆーのって、今になってふり返れば、親の立場として「かわいそう」なような気がするけど、
でも当時の私は、全然寂しくはなく、そんな環境の中で自分の世界を作っていた。
今思い出す当時のことも、とっても懐かしく、ほんとにいい思い出なんだ。

しかし、、勉強は…、やっぱり、後回しで夜にやってたっけな~~(^_^;)






あまりにも衝撃的だった両親の離婚と、自分の環境の変化、それに対して周囲に何も言わずに自分の中だけで消化していった時代を、自分の息子がついに迎えているのだって思うと、
私としては、「全部」Takに話したい。語りたい。…という気持ち。

これはもぉ~、教育とかそういうことじゃなく、私とTakの人間関係です。


思い切り楽しい夏休みにしたいなあ…


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PC&TVオフデー

2010-07-14 | 人生妙なり





Takが、学校から帰ってきて、言った。

「女子って、ナニゲにスゴイこと言うんで(言うんだよ)」

ちょっと、まずは聞いて、お母さん…と言わんばかりに、ランドセルを投げ出したらすぐに私の部屋にやってきた。

オレさ~
自慢じゃないけど…いっとくけど自慢じゃないよ
「オレのかーちゃん、今年50なんや」って女子たちに言ったんや。
他の女子のおかーさんの歳は、33とか、41とか、そんなんやった。(ひぇ~~っ(@_@;) )
そんで、オレは、「若いね~~! まだまだやね!!」って言ってやった。

そしたら、女子たち、おかーさんのこと、「カッコええ」って言うんで。
39からひとりで子供育てて、LIVEやってるのが、カッコえんやって。
お母さん、カッコええってみんなが言うとった。


以上は、超嬉しかったことなんですが、このあとの話では


オレ、クラスの友達にも「おめ~ちょっとは本読めよ」と言われた…
(あまりにも語彙が貧弱で、言葉の意味を知らないので)
とか…
国語のテストが49点だったり…

母としては青ざめるようなことも次々と、、、

まずは50のかーちゃんカッコええ…といって、機嫌をとっておいてからコレかよ(-_-;)

夕飯のとき、
「教会の人って、なんで女の人たちのことを女性ジンって言うの?」
「それは、教会だからじゃなくて、いろんな女の人たちの集団があって、女性陣っていう言い方もあるのよ。」
という話になり、Takは、「女性陣」を「女性人」と思い込んでいたと判明。

さらに、本日より火曜日はPC&TV禁止デーとなったので(Takからの提案)、夜、2人で1冊の本を交代で音読などしてたとき、Takは、話の内容が殆どわかっていないということが判明した。(この本については、また別途記事かきます)

こりゃ~イカン。

PC&TVオフデー、もっと増やそうかな。
今年の夏至もキャンドルナイトやりましたが、TVとPCのない生活って、同じ部屋の中なのに、全然違う世界なんだよね。
キャンドルナイトは、さらに電気も(もちろんエアコンも)つけないので、「夜」を満喫できます。
一日の半分、地球の半分は夜。その世界を部屋の中いっぱいに取り入れて、
それだけのことなのに、部屋に居ながらにして、キャンプのような気分。
いかに人が都会の生活で「夜」を締め出しているかがよくわかる。

キャンドルナイトも、年に1度じゃなくて、月イチでやりたいな。


でもね、今日のメインは、やっぱ、「かーちゃんカッコええ」だな(*^_^*)


画像はまたまた関係ないけど、丸亀上のお堀にいる白鳥にエサをあげているところ。
とっても人懐っこく、手をたたくとすいすい泳いで寄ってきます。






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よし君が死んだ夢

2010-07-12 | よしなしごと





ものすごい夢みた。



以下、脚色は一切なく、全部見たままでございます。
記録として。



子供の頃、お友達だったよし君(仮名)が死んじゃった。
よし君とは、ちょっとだけLOVEな関係だったことがある。
でも、そんなことさえも忘れていた。



よし君が亡くなったと聞いたのは、もう、お葬式の日で、その時間、私はどうしても抜けられない用事があった。
お葬式が終わるまでに用事を急いですませて、ひと目会って、お別れを言おう…
私は、Takに、代理で先にお香典を持っていってもらうように頼んだ。


用事が終わって、告別式に駆けつけたところ、会場は広い畳敷きの部屋だった。
そこで、お棺の蓋が閉じられようとしているところだった。


「ちょっとまって~~!!」ってな感じで、急いでよし君にお別れを言いに、棺のところに行った。
そしたら、私のいつも使っている黄色のタオルケットと、枕の上に敷くオレンジ色のバスタオルが、よし君の下に敷いてあった。
どういうわけか、Takが持ってきたようだった。
なんでじゃ! 私の大好きなタオルケットを…と思った。


よし君の顔に触ろうとしたとき、急に死体のよし君が飛び上がった。
みんな、もちろん私も、「うわあぁぁぁ!!!」とびっくりして、腰を抜かしそうになりながらあとずさりした。
よし君は、着物を着てなくて、上からまっ白いさらさらの布をかけられているだけだったので、飛び上がって、また元の態勢に戻ったとき、ハダカになってしまった。
みんなものすごく怖がってるんだけど、私も怖いんだけど、
癌の闘病で、とっても痩せてしまった身体があらわになって、これじゃあかわいそうなので、もう一度白い布をかぶせてあげようとして近づいたら、
またもう一度飛び上がって、なんだか暴れはじめた。

もう、会場は大パニックになってしまった。
「生き返ったのか!?」
いや、どうやらそうじゃないような気がする。
何故か私は、ちょっと冷静になった。
「よし君、せっかくだから、ちょっとお話をしようよ。ね、あっちのソファーへいこう。」
まるでおねーさんのように、私はよし君をなだめて、私の黄色のタオルケットを肩からかけて、よし君を隣の部屋のソファーに連れていった。
よし君はおとなしく従った。



そこでよし君と話をしたんだけど、よし君はやっぱり生き返ったんじゃないようだ。
よし君の体は明らかに「死体」なのだと私にはわかる。



「今までどこに行ってたの?」

「空」

「へぇ~…空はどんな色だった?」

「普通の空の色」

「そこには、誰かいた?」

神さま…とかそんな返事かなあ…と思っていたら、、
「○○○○」(めっちゃ古い、すっかり忘れていた女優さんの名前、忘れたけど、たとえば、杉村春子さんとか、そんな感じ)

「TAKAMIちゃんもいたよ」

「へぇ~。私も?!何してた?」

「飛んでた」

「え~っ、私、羽生えてた?」

「生えてない」

「そっかー。私、時々夢で空を飛ぶんだけど、羽がないから、いつも落っこちそうなんだよね。きっと、そーゆう夢のときは、ほんとに飛んでるんだね。」





「TAKAMIちゃん、ブラジャーしてる?」

「えーっ!!してるよ。」

「なんで?」

「なんでったって、、だって…してなかったらぺったんこだからさ、寄せて上げるヤツだよ」


ここで、私は、なんでよし君はこんなことを聞くのだろう、死んでるのに「ブラジャー」なんていってるんだから、やっぱ、きっと現世に未練があるに違いないと、冷静。
しかし、私のおっぱいやブラジャーを、よし君に触らせたくないなあ。
心の底では、私は正直、今のよし君を「異形のもの」と思っているのだ。

でっ、私はよし君をタオルケットごと抱っこして、よし君の唇のところにほっぺたを近づけて、チューさせてあげた。

よし君は、話をしながらだんだんおとなしくなってきていて、もう「チュー」の頃には、殆ど動かなくなっていた。
そうなると、ソファーに、手足を折ってうずくまるようにしている死体のよし君は、居心地が悪そうだった。

「よし君、こんなとこでうずくまってちゃ窮屈だから、お棺に戻ろうね」

よし君はもう何も答えなかった。







そこで、納棺の係りの人がやってきて、よし君を棺に戻そうとするんだけど、そのとき、私は、黄色のタオルケットごと戻そうとしている納棺係りの人に、「コレは私のですから、敷かないで、返してください」って言った。
私はほんとにこのタオルケットがお気に入りなのだ。

「死んだ人の下敷きになったタオルケットって、しかも、異形のものとなったよし君にかけてあげたりしたし、ちょっとコワイけど、まあ洗濯して、お天気のいい日に干せばいいや!」
とか考えている。


そんなところで、目が覚めたのでありました、、、



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60歳のvision

2010-07-08 | アーティスト魂




ついに7月。
今年も後半に突入しました。

この半年で、ピアノとヴォーカルの生徒さんが少し増え、来年あたりには、小さなサロン風発表会もできるかなあ…という様相になってきつつあります。

とはいっても、まだまだ音楽教室として成立するまでには遠い道のり。

でもでも、ここは歯を食いしばって?貧困に耐え!?夢の実現に向けて歩みをすすめていきたいと思います。

「歯を食いしばって」とは、少し前に私が別の仕事の研修を受けていたとき、
「やっぱりダメだ~~もうやめる!」というたびにトレーナーや上司から言われた言葉だったのでした。
「3年間歯を食いしばって頑張れば、あとはとっても楽なのよ。楽チンで辞められなくなるくらいよ。」
そうか、3年か…しかし、3年は長い。
その間に私はストレスで病気になってしまうよ。
歯を食いしばってお金を儲けるのでなく、歯を食いしばってビンボーに耐え抜くことを選ぶよ(^_^;)


私、もうすぐ50歳。
へっへへ。自分の歳を初めてこのブログに書いたような気がするなあ(^_^;)
これまで、同い年の、歳を公開していないブロガーのお友達に遠慮して公表してきませんでしたが、やっぱ、この記念すべき歳、大声で言いたい!!

でっ、60歳までの10年間のビジョン…っていうのも、ここ数日の間で、かなり見えてきました。

最近、「窓ぎわのトットちゃん」の組曲をよく聴いています。
黒柳徹子さんの本を音楽物語にしたものです。

私は、こんな物語風な組曲を自分で創って、コンサートで生徒さんたちでみんなで手分けして演奏したいのだ。
そう思って、参考資料のように、入念に聴いています。

目標、10年後。

いや、小さなステージならもっと早く実現するとは思うけれど、
もっともっと生徒さんが集まって、大きなステージで、みんなで「コンサート」として、ひとつの組曲を作り上げる体験。
これは、もうずっと前から構想していたことでありますが、私のバンドも一緒になって、
生徒さんたちにも、お客さまにも楽しんで、音楽って素晴しいと思っていただけるような「発表会」の枠を超えたステージをつくりたいなあ。
曲は、1曲ずつ、それぞれの生徒さんのレベルにあわせて創っていくので、1曲1回限りという、ものすごく贅沢なことに…
まあ、使いまわすこともできなくはないけど。少しずつ手をいれながら。


60歳の目標がこんなふうに具体的に頭の中でかたちになってきたのは、とっても嬉しい。

やっぱり、夏はいいなあ。
暑いけど…頭は活性化します。


さしあたって、小豆島でのコンサートが近づいているので、真面目に五線紙に向かってアレンジに集中しなくては。

暑いけど風が通り抜けるのが気持ちいい今日は、夕方までアレンジと練習をやることにしよう。



画像は全然関係ないけど、カフェ ku-nel のランチ♪


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今日のできごと

2010-07-02 | 親子 ART LIFE




習字から帰ってきたTakと一緒に買い物にいって、野菜ビニール袋詰め放題で、Takがニンジン大7本ゲット。
これが、Takの一週間分のおやつ。
夕飯は今日もTakが手羽先を焼く。
Takの焼く手羽先はマジでウマイ。味も安定している。
これだけ毎日のように焼き続ければ、子供でもここまで上達するってもんだ。
表7分、裏3分なのだそうだ。
こんがりパリッ!といい焦げ目がつき、焼きすぎで硬くならないのだそうでございます(^_^;)






私は連日の手羽先には辟易しており、Takには、お味噌汁を作って、自分はレトルトカレー(-_-;)

しかし…

その後事件勃発。

「おかーさん、リコーダーが壊れたので、棄てたんや。前から言ってたと思うけど、新しいの買って」

「エッ、前から?…そんなん聞いとらん、、リコーダーという楽器は、そう簡単に壊れたり音が鳴らなくなったりするものではないので、お母さんがチェックするから、棄てないで、いちど見せなさい。」

…案の定、Takはリコーダーを失くしていたのだ。
5年生になってから、一度も学校に持っていってないらしい、、、

まずは嘘をついたことから叱っているうちに、私もだんだん腹が立ってきて、「あるまで捜せ!」と、怒鳴り散らしながら、ガラクタの山のようなTakの部屋を一緒に捜索。
…てか、ゴミ袋を大量に用意して、棄てる棄てる…
毎年こんなこと、数ヶ月に1回やってるじゃん(-_-;)全然進歩ないじゃんヽ(`Δ´)ノ

Takの部屋はエアコンがないので、窓を開けると怒鳴る声が高らかに外に響くので、締め切って汗だくになっての片付け&捜索。

途中で、Zoeちゃんにいただいたカブトムシの幼虫が、無事土の中からもぞもぞ…と出てきているところを初めて発見!
女の子でした(*^_^*)
「やった…」と小さくガッツポーズするTak。

それにしても1時間以上ゴミ出しをしたところで、やっと出てきたリコーダー、、、、(-_-;)

「さー、ほな次は宿題とKUMONやれよ!!」

しかし、この大量のゴミの処理と、部屋の掃除機かけは私の明日の任務か!!ヽ(`Δ´)ノ

しかし、Takは、嘘をついたことを「ごめんなさい」と素直に謝り、自分が片付けず、部屋を散らかしまくっていることのために、こんな事件が勃発したことについては、一応反省している模様。
いちおーちゃんと宿題とKUMONを済ませ…

「さー、ほな次はおふろよ」

というと、

「ちょっとまって、ガメラ1つだけ折らせて」

折り紙かよ…(-_-;)

そして今夜も就寝は11時をまわることに…


でも、なんか、なんとなくいい1日だったような気もする、、、

(出来上がった作品をアップしようと思っていたのに、気に入らなくて棄ててしまった模様)



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