そーなのです、、、
豊島は、普段は静かで、訪れる観光客もなく、カフェもレストランも、「…食堂」っちゅうのもほとんどなく、、、
人々は、ひたすら「瀬戸芸」だけが目的で訪れる。
そんなところで、最終の船に積み残されてしまった私達…
そんなことも最近あるらしいのは当然知ってたので、最終便の整理券が配られる1時間前には港に戻って並んだ私たち。
…しかし、甘かった。
みんな考えることは同じなので、、、
最終便高松行きの高速艇は、私たちの6人前で定員になってしまいました( ̄_ ̄|||)
でっ、どーなるかというと、最終便17:20のあと、臨時便が18:40に出ることになる。
それまで待てない人は、小豆島を経由して高松に戻る便もある…
甲さんと協議した結果、やっぱ、臨時の最終便で帰ろうってことに。
しかし…
1時間もず~~っと整理券発券まで待ち続けたあげく、「最終便には乗れません」ってことになって、臨時便の整理券を貰ってとりあえず乗船時間まで解散。
寒い。
ハラへった。
みなさまご存じのように、全国的に、この日からめっちゃ寒くなったのです。
私は、半袖Tシャツに、七分袖のうす~いブルゾンという無謀なカッコでした。
島を歩き回っている日中は暖かかったけど、夜になるとヒサン…
豊島には何もない…
幸い?甲さんと私の共通点は、「飲んべー」ってことで、
「ワンカップでも買おう」
「おお、もちろんそうじゃ。ビールでは寒い。」
喫茶店が一軒だけあるのだけど、積み残しの人たちで満席。
しかも喫茶じゃ酒飲めないしね…
ってことで、朝、上陸してすぐにナニゲに甲さんがチェック入れてた「○○商店」っちゅう、よろず屋さんのような、倉庫のようなお店で、ワンカップ3本と、ツマミ(入荷したばかりのウマそーなちくわを2種類)購入。
寒くても、酒を求めて歩くことは厭わない私たち!!
いんや~~ホント、今日は甲さんと一緒でよかったよ♪♪♪
私ひとりだったら、こんな根性なかったもんね、、、
ワンカップと竹輪を持って、積み残し客で溢れかえる瀬戸芸のインフォメーション・センターに戻る、、、
そこには、2Fへ上がる階段もあるけど、暗い。
でも、とりあえず上がってみる。
そこにも、積み残された人たちがいるいる…
フツーはスタッフオンリーって感じのようだけど、こーゆう時には、まあしょーがない…って感じで解放してるらしい、、、
なんかさ、「SOUND OF SILENCE」の世界みたい…
わかる~このカンジ??
甲さんと私は、椅子を2脚確保して、通路のくら~いところにセッティングして、
こっそりワンカップを開けて、ちくわをツマミに飲んだわよ。
それ以外どんな時間の潰し方があるっちゅーのよ!
ここはもぉ~~飲むしかないっしょ!!ってのが、2人のぴったり一致の見解。
しかも、ビールじゃなくワンカップ(^_^;)
呑んでるうちに、だんだん楽しくなってきて、いっぱいいろんな話をしたよ。
特に盛り上がったのは、「前世」とか「来世」とか、仏教のお葬式とかの話だったなあ…
なんでそんなんで盛り上がるんだよ???
私たち、もぉ~~朝から何時間も歩きまくって、身体はものすごく疲れてるハズ。
だけど、なんか、ワンカップ、ひとり1杯半で、元気になって、さっきまでの「ひもじい」気分は消え去り、「いんや~~これも旅の思い出」なんて、すっかり楽しく満足しまくりだったのです。
おつまみに買ったちくわがまた、ウマかったのよ。
でっ。
18:40の高速艇に乗り込み、やっと高松へ向かって出発。
港に着いてからここまでの時間、ものすごーーーく長かった。
夜間飛行ならぬ「夜間高速航行」。
初めての体験。
きっと、こんなこと、もうたぶんとないと思う。
「積み残し」にでも逢わなければ、こんな経験はできないってもんだ。
ところが。
これがものすごくロマンティックでした。
船内の明かりを落として、真っ暗な夜の海を高速艇で走り抜ける。
窓からは真っ白な飛沫が上がっているのが見えて、
所どころ、島の燈台や民家の灯り、客船、漁船…などの灯りが見える。
高速艇の乗り心地…ってか、揺れ加減は、新幹線とYS11の中間ぐらい…かな。
瀬戸内海の島々を縫って駆け抜ける…って、昼間は何度か楽しみましたが、
夜は、昼間と全然違う。
私は、窓におでこをくっつけて、眼を凝らして、夜の瀬戸内海に見入るのだけど、それですっかり感動&満足なのでありましたが…
暗い船内、こんな心地よい揺れに身を任せながら、カレシと手を繋いだり、寄り添ったり…なんていいな~いいな~~♪♪
…それは、積み残されたカップルだけの特権なのであろう…
「残り物には福がある」なんちゅー作品もあったけど、
「積み残しには、幸がある」のだよ。うんうん。
額を窓にくっつけて見た夜の瀬戸内海は、デジカメだとこんなになってしまった~
もやもや白いのは飛沫ね。
高松駅で、Takに「マリンライナー弁当」\1300をおみやげに買って、家に着いたのは8時半でした。
Takは、もちろんふつーに学校に行って、帰ってきて、私の帰りを待っているのでありました。
ホントは「瀬戸芸」、Takと一緒にいきたかった。
どの島も、どの作品も、いつも「Takも楽しめるだろうな~」って、思いました。
Takは、いつも私の「瀬戸芸」レポートを楽しんでいます。ケナゲです(T_T)
3年後に開催されたとき、Takは「絶対今度こそお母さんと行く」と今は言ってるけど、きっと、お友達とか、彼女とかと一緒に行くことになるんだろうな。
1日ぐらいかーちゃんに付き合ってよ(^_^;)
次回は、私も気合いをいれて全制覇を目指したいと思います。
ほんとうに楽しいアート遠足でした♪♪
おしまい♪