ピカビア通信

アート、食べ物、音楽、映画、写真などについての雑記。

アンティーク雑貨

2006年06月29日 | Weblog
アンティーク雑貨というジャンルがあることを知った
のは最近のことだ。
その内容は、昔のお菓子の缶などのティン缶シリーズ
や、カフェで使ったであろうカップ、キャラフ、灰皿
などのカフェ雑貨シリーズ、そして家庭で使った道具
類のキッチン雑貨シリーズなどである。
アンティークの定義を、100年以上前のものとする
と、その殆どは単なる中古となってしまう。
実際、人によってはガラクタにしか見えないものも多
い。

人気アイテムにカフェオレボールというのがある。
フランスの家庭で、カフェオレを飲むための、日本で
いえば小ぶりのどんぶりと言った感じのものだ。
これなんか典型的だ。
二三十年前のものが平気で流通している。
ボールそのものも、工場の量産品で当然のこと絵柄は
プリント。
そんなお古のボールが、ちょっと染みがついていたり
ひびが入っていたりして、ある人にとにとっては味が
あるという価値に転換する。
もし道端に落ちていても、誰も拾わないだろうと思う
ものが立派な商品価値を持つ不思議。
これがアンティーク、というよりレトロと言った方が
ぴんとくるかもしれないが、の魅力なのだろう。
お古の味は新しい物では出せない、というわけだ。

あと、それらの方が周囲に馴染み易いということもあ
るかもしれない。
適度に褪せた色と、微妙に磨耗して歪んだ輪郭がすっ
と周囲に溶け込む。
違和感のない安心感。
新品では得られないそれらが、今日も彼女らを消費に
向かわせている、ってことか。
ただ、個人的にも良いと思うものは多いが、カフェオ
レボールに関しては、お古よりレプリカの方で十分、
っていうかそっちがいい。
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