ピカビア通信

アート、食べ物、音楽、映画、写真などについての雑記。

海辺のカフカ2

2008年01月29日 | 芸術


本日の最低気温マイナス2度。
昨日の最高気温が1度なので、それから殆ど変化して
ないことになる。
しかし、暖かいはずなのだが、体感温度はそれほどで
もない。
雪降りで湿度が上がったせいか。
こういう気候の時の方が、ぞくっとした厭な寒さがあ
る。

ここで、昨日の続き。

「それより、村上春樹が何故カフカか、それが不思議」(私)
「好きらしいですよ」(M)
「どう見ても、違いの方が大きいんだけど」(私)
「どうなんでしょう」(M)
「レイモンド.カーヴァーとかジョン.アーヴィングだっ
たら納得だけど、カフカねえ」(M)
「誰ですそれ?」(M)
「昔、村上春樹が訳した作家、フィッツジェラルドなん
かもそうだったかな」(私)
「へええ」(M)
「だったら、自分で確かめてみればいいんだよ」(私)
「カフカをですか?」(私)
「そう」(私)
「一冊読んだことありますよ」(M)
「<変身>だろ?」(私)
「良く分かりますね」(M)
「分かるよ、短いからだろ?」(私)
「その通り」(M)
「しかも、全然面白くなかった」(私)
「その通り」(M)
「<変身>を読んで、その後興味を持ちカフカのほかの
作品に進んだ人の割合は1パーセントと見た」(私)
「そんなですか」(M)
「2パーセントかな?兎に角少ない」(私)
「自分はどうなんですか」(M)
「私の場合、最初に長編で興味を持ち、最後に<変身>
だったから全く逆のパターン」(私)
「流石、ひねくれてますね」(M)
「まあそうなんだけど、カフカの良さは長編にこそと
思う」(私)
「じゃあ、何が良いですか」(M)
「<城>が良いんじゃないかな」(私)
「どういうのですか」(M)
「どういうのって、ある男が城の中をぐるぐる巡るそ
れだけの話、登場人物も殆ど主人公だけ」(私)
「そんな話面白いですか」(M)
「ストーリーの展開で捉えたら全く面白くないけど、
そういう物語として捉えるんじゃなく、カフカの世界
を体験する、これがこの小説の対峙の仕方、なんてね」(私)
「ふーん」(M)
「兎に角、読んでみろということ、多分駄目だとは思
うが」(私)
「よしっ、なんだか読む気になってきた」(M)

というわけでMは、「城」に挑戦することになったが、
今の興味は、彼が最後まで読み通すことができるかどう
か、そのことについてである。
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