T君と生ハムの話をしていたとき、世界三大生ハムは何かという話になった。そこで私は、自信を持ってスペインの「ハモンセラーノ」イタリアの「プロシュート」そしてもう一つはフランスの「バイヨンヌの生ハム」だ、と言ってしまった。後で確認すると、「バイヨンヌの生ハム」ではなく中国の「金華ハム」であった。とんだ失態。
実は、「バイヨンヌの生ハム」と言ったとき、他は一般名称なのに何故フランスだけ産地限定なのかとちょっと疑問に思ったことは思ったのだ。それでいけば他も「パルマのプロシュート」とか「ハモンイベリコ」ともう少し限定されるはずで、フランスだったら一般名称として「ジャンボンクリュ」になるのが自然なのに、と。まさか「金華ハム」とはね。それより、そもそも誰がこの三大を決めたのかという話になるが、そうなると世の中の三大全てに当てはまる話になってしまうので、ここはそれは考えないようにしよう。生ハムに関しては、多分、ヨーロッパ中心であると勝手に判断して、いつしかバイヨンヌと自分の中で決定してしまったのだろう。
それにしても「金華ハム」ねえ。一度食べたのはどうにも臭く印象が悪かった。しかし、それが本来の味なのかどうかが分からないのでずっと保留のままだ。そして「バイヨンヌの生ハム」。これはブニュエルの「銀河」という映画に登場して、何故か鮮烈な印象を受けたのだが(映画の中で特別重要な意味を持ってるわけではなく、飽くまでも個人的な)、未だ食べたことがない。他の二つに比べると、日本ではまったくと言っていいほどお目にかかれない。ネットでもあまり取り扱われていない、が、あることはあった。そうなるとまたむくむくと好奇心が。早速注文。本当、好きでげす。