ピカビア通信

アート、食べ物、音楽、映画、写真などについての雑記。

ミルの秘密

2011年05月17日 | Weblog

 

コーヒーを飲むときにはいつもこのミルを使っている。以前にも書いたが、これは初めてパリに行った時、クリニャンクールの蚤の市で買ったもの。常設店ではなく、通路で黒人のアンちゃんが売っていたもので、如何にも胡散臭いバッタモノを買うシチュエイションだが、物がしっかりしていて機能もちゃんとしてそうなので購入した。一フラン50円の頃の話だ。

以来、ずっと使っていて未だに壊れそうな気配がない。つくりはやはりしっかりしていた。鉄製なのか、ほっとけばすぐ錆びるが、毎日使うと手の脂が適度なコーティングとなり経年とともにいい味を出すようになった。挽くときにはコツがあるが、形もあまり見かけないしかなり気に入っているのだが、こんな素材むき出しのもの普通に店で売ってたのか?町の鍛冶屋さんが手作りしたのではないか?と長年疑問に思っていた。ネットの、アンティーク雑貨でも見ないし。

その疑問が最近解決した。結局ネットでだが、同じ型のものを発見したのだ(同じように鉄製の)。そしてその解説を見ると、どうやら新品の時は塗装してあり、古くなるとそれが剥げみすぼらしいので鑢かなにかで綺麗に磨いた結果の物であるようなのだ。決してレアーなものでもなくしかも完品でもなかったわけだ。そう言えば、サンドペーパーで磨いたような細かいキズがあった。判ってしまえばなーんだの世界であった。鑑定団に出せばいくらになるかなどと考えてた自分が恥ずかしい。いや、道具は使って何ぼだ、しかも気に入って使ってるわけだからレアー度など関係なかった(とは言えちょっと残念でした)。

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