ビオトープの水面に、小さな虫がもがいている。上につつじがせり出しているので、そこから落下した虫だ。毎年この時期になると発生する、ナミテントウムシの幼虫であることは容易に想像できる。ただ、その発生数は年により違い、去年は少なくてどうしたのかと思っていた。今年はどうやら多い年のようで、つつじの葉の表面を見ると、そこかしろで忙しく動き回っている。一昨年が当たり年だったので、周期は一年おきかも知れないが、如何せんデータが少なすぎる。それにしても、黒にオレンジのストライプが入った幼虫は動きが忙しない。だから葉っぱから落ちてしまうのだ。一旦落ちると、同じ場所でもがくだけで、最終的には溺死のようだ。つまり、泳ぎは全く駄目なのだ。仕方ないので見つけると、割り箸の先でレスキューして、元のつつじに戻している。しかし、ずっと監視しているわけにもいかない。多くは、やはり溺死の運命だろう。テントウムシにとってビオトープは、立ちはだかる大きな障害であったのだ。