ぴかりんの頭の中味

主に食べ歩きの記録。北海道室蘭市在住。

【食】空想工房 OZのライオン [洋食@室蘭]

2008年04月10日 22時07分42秒 | 外食記録2008
空想工房 OZのライオン(くうそうこうぼう おずのらいおん)[洋食@室蘭][HomePage][室蘭タウン]
2008.3.26(水)18:10入店(初)
注文 おまかせコース 2000円

・まずは予約の電話を。「現在この番号は使われておりません…」 えええ? "0143" から始まる固定電話はダメらしい。次に "090" から始まる携帯電話の方にかけてみるが、応答無し。もうつぶれてしまったのだろうか、などと思っていたらしばらくして先方より電話がかかってきました。無事予約は出来たのですが、このやりとりの時点で、どこか普通ではない雰囲気。
 
・そして当日、店に行ってみるとこの外観。『怪しい店』には行き慣れているつもりでしたが、この怪しさには度肝を抜かれてしまいました。こちらは輪西の分かりづらい場所にあります。室蘭新道の下を走る旧道から見て、伊達信金のちょうど裏側あたりです。店の前は車一台がやっと通れるくらいの細い道。

・おじゃましま~す……と、恐る恐る足を踏み入れる。玄関からして既に異次元空間。このガラクタは??
  
・そして、店内。客の姿は無く、薄暗い照明の下に並ぶテーブルと、ごちゃごちゃとした色々の物。あまりの異次元っぷりにしばし茫然。

・さらに「すいませ~ん」と奥へ声をかけてみると、店の主らしきおじさんが登場。「ようこそようこそ♪」と快くお出迎え。
 
・まずは食事のことはそっちのけで、トーク開始。店はマスターが一人でやっているそうです。もともと中島町で呉服屋をしていたが道路拡張整備にひっかかり、それを機会に店をたたんでこちらの店を去年から本格的にはじめたのだとか。築約80年だというボロ家を手に入れ、そこから一人で改修し、テーブルやイスなど店に必要な物をかき集めて現在の形にしたそうです。店内のものはほとんど全てタダで貰ってきた物で、お金を出したのは窓のガラスと電気照明の傘だけだ、と自慢していました。
・ひとしきり喋った後で、やっと食事の注文。一応、ホームページ画面の印刷物(!)を使ってメニューの説明はしてもらいましたが、結局、「今日のメニューは私に任せてください!」とのことで、マスターの言うがままに。

・ブドウジュース:ジュースまたは紅茶から選択可能。リンゴのような味のするブドウジュースでした。どこかからのいただきもの?
 
・サラダ:タマネギ激辛。ベーコンがいい味しています。
 
・チキンのトマトソースがけ:チキンの他にナス、キノコ、赤ピーマンなど。ピリ辛のトマトソース。
・それにしても、食べながら店内を見渡すといろいろゴチャゴチャとあって、見飽きることがありません。不思議な物がいっぱい。
 
・ホタテ:この日の朝に手に入ったという新鮮なホタテで、海水で洗っているそうです(真水はNG)。ドレッシングは梅のサッパリ風味。
・最初から最後まで一組のナイフとフォークだったのですが、トマトソースのついたナイフでホタテを切らねばならず、この点ちょっと気になりました。言って取り替えてもらった方がよかったかも。
 
・店内が薄暗いので、試しにフラッシュをたいてみると、こんな感じの写真に。
・BGMはジャズ。途中で音飛びが発生し、同じところを何回もループ。レコードならまだしもCDなのに。。。怪しい店の雰囲気にぴったりといえばぴったりですが。
 
・エビと野菜のスパゲティー:味付けは基本的に塩コショウと、ふりかけたチーズのシンプルなもの。エビは冷凍物ではなくプリプリ。麺の量は100gで、この一皿だけでも普通の一食分あります。メインの料理だけあって、こちらは素直に美味しかったです。マスターは「これは神戸の味です」と力説してました。過去あちこち食べ歩きを重ねた結果、辿り着いた味だそうです。本来は『ホワイトクリームソース』が自慢らしいが、この日は作っていなかったようです。こちらも食べてみたかった。また次の機会に。
 
・キャベツスープ:びっくりしたのがコレ。キャベツの葉っぱが入った単なるコンソメスープかと思いきや、飲んでみるとスープ自体が濃厚なキャベツ味で美味しい。これは初体験。聞いてみると、キャベツをミキサーにかけ、企業秘密の調味料を足して作っているそうです。コース物では通常、スープは初めの方に出てきますが、何故後に出てくるのかは謎。
・暖房器具が薪ストーブのみらしく、マスターは食事を運ぶ合間に薪をくべつつお喋り。
・マスターは昔から演劇を見るのが大好きで、店内でも上演できるように舞台になるスペースを作ったそうです。また音楽を聴くのも好きらしく、工大のジャズ研のメンバーが演奏したこともあるとのこと。他に写真部など工大生もちょくちょく出没しているらしい。では今度は工大オケのメンバーで?
 
・アイスクリーム:知り合いが持ってきてくれたという中札内のアイスクリーム。濃厚な味。
 
・ケーキ:このケーキって、某菓子店のあのケーキじゃ。。。それは言わない約束。

・食後のコーヒー:「これは美味しいコーヒー豆使っているよ」という話でしたが、確かに豆は美味しいのかもしれませんが、手で丁寧にいれたのではなくコーヒーメーカーでいれたような味でした。
・料理は全体的にソースやドレッシングの味が勝ち気味な印象で、既製品の調味料の味が所々に顔を出すのがちょっと気になります。バリバリな『プロの料理』を期待して行くとちょっとあてが外れるかもしれませんが、料理の趣味が高じて始めたアマチュアの料理としてはがんばっていると思います。そもそもこれだけの料理で二千円なんて、絶対赤字。
・店のたたずまい、料理、マスターなどなどツッコミどころ満載のお店で、話のタネに一度は訪れる価値有り。テーブルはたくさんあるのですが、なにぶん一人でやっているので、せいぜい同時に2~3組しかさばけないと思われます。行くときは予約をした方が無難でしょう。外界とは隔絶された異次元空間へ、さあどうぞ~♪

  
コメント
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