魅惑のワインと出会う100の方法

デイリーからカルトワインまで、日々探し求めては飲んだくれているワイン屋のおはなし。

変なワインマナーを真に受けるな!

2023年07月02日 | ワイン 2023

世の中には変なマナーというものがあります。

どこかのマナー屋が言ったもの勝ちで作ったのでしょうが、真に受ける人が多いものも存在ましす。

 

ことワインの場合のマナーですが、

 

1、よく「グラスの持ち方ですが、グラスの足を持ちましょう」と言われる場合が多いです。

それはグラスのボディを持つと体温でワインの温度が上がるから・・・

 

えっ???

 

そんな簡単には上がりません。掌で包み込むように持つと上がっていくかもしれませんが、

液体の部分を温度を上げようと意地で意図的に持たない限りそうそうは上がりません。

飲み干せばすぐに、適温のワインが注がれます。(レストランの場合)

パーティーの場合もグラスに入っているワインなんて、すぐ飲んでしまうでしょうし、

お代わりすればまた適温で注がれるでしょう。

立食パーティーで、ずーっとワインが入ったままの状態で持ち歩いている人は、もともとたいして

飲む気があるとも思えないし、それならどこかに置けばいいでしょ。

 

エリザベス女王がグラスのボディを持っているパーティーの写真は世界中を駆け巡りました。

つまりはどこを持っても人に迷惑を掛けません。好きに持てばいいのです。

そんなことをいちいち指摘する方が野暮ということになります。

 

 

2、ワイングラスを回す時は、右利きの方は反時計回り、左利きの方は時計回りに回しましょう。

なぜなら、回し過ぎた時に相手にワインがかからないようにする配慮のためです。

 

これ笑っちゃいます。

 

円という構造、遠心力というものをわかっていると、どの方向へも同じように力がかかり

跳ねるのです。どちらに回そうとも同じです。「円」ですから。「遠心力」ですから。

「右利きは反時計回りに回すと自分の方向に力がかかり飛び出すと妄想」しています。

真実は意図的に方向をめがけて飛ばさない限り正面にもお隣にも、飛んでいきます。

これもどこかのマナー屋が吹き込んだ似非マナーを喧伝しているとしか思えません。

真に受けないように。

 

正解は「人に飛ばして迷惑をかけるほど回し過ぎないように」で良いでしょう。

せめて「グラスを自分の方へ傾けて回しましょう」でもいいかも。

でもわざわざ、自分に飛ぶように回す必要もありません。

飲兵衛さんは飛ばしてこぼれるともったいないのでそんなことはしないのです。

 

実際私も数十年、時計回りに回していますが、飛ばして迷惑をかけたことはありませんし、

そこまで鬼のように回すこともしません。みなさまも同じだと思います。

 

いつもネットの記事や動画でこれらに出会う度に驚いてしまうので、ひと言書いておきたいと思いました。

人に迷惑を掛けない範囲で楽しめば良いのですよ。結局それだけですね。

 

 

コメント
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