魅惑のワインと出会う100の方法

デイリーからカルトワインまで、日々探し求めては飲んだくれているワイン屋のおはなし。

生きたワインと死んだワイン

2013年11月05日 | ワイン ~2019年
昨日(11/4)は祝日でしたがお店は開けておりました。

すると遠方よりfacebookを見てきましたというお客様が。

何かとても嬉しい。

土曜日もインターネットで見つけたので来ましたという方。久々にそんなお客様。

こんなバカなブログでも書いておりますと来ていただけることもまれ~にある
んですよね。

ただ、問題はその買っていただいたワインに満足していただけたかどうか?

・・・・・なのですが、分かりません。


さて、昨日は超濃厚なチリのコノスル カルメネールを飲みました。

ボトルにほんの少しだけ残ったワインを飲み直しますと、やはり濃い!

生き生きとしたパワフルな果実味が伝わってきます。


もちろんそれだけじゃ足りないので、つい安物ワインを開けました。

するとどうでしょう・・・・・!!!






このコルクは短い!

とんでもなく短い!

「コルクみじかチャンピオン」かもしれません。


測ってみましょう。





おいおい、3.7cmくらいです。

たいていは4cmくらいはありますので、やはりかなり短い。


今、このブログ内検索で調べたところ、微妙にもっと短いのがありました。
3.5~3.6cmというのが過去にあったようです。


でもワインは味でなんぼですよね。


香りもコノスルに比べてとても弱い。

味わいもとても弱くて話になりません。それは当然比べるから。



このワインは約700円ですが、前日のコノスルと比べると2倍以上の差があり
ます。

第一印象は「生きているワイン」と「死んでいるワイン」くらいの差があります。

2倍違ってもこの差は埋められないほどの決定的違いだろうと思われました。



ただし・・・・・


コノスルがなくなってしまい、この安ワインばかり飲んでいるうちに、

不思議なことに、だんだんその弱さは気にならなくなり、むしろこれで普通なん
だよなあ、とか意外と柔らかくて美味しいじゃん・・・的な感じになってくる
からワインはわかりませんね。

でもここでまたコノスルを開けてしまうと決定的に違いますので、安ワインの
穏やかな波に揉まれて、しばし時間を漂いましょうか。


強くても強いなりに、弱くても弱いなりに楽しめてしまうのがワインの不思議
さと面白さ。上を見ると果てしないけれども、かといって下ばかり見ても、
まあ、それはそれなりに楽しめはします。

でもね、数回はちゃんとしたワイン、例えばワイン会とかでもいいから、万超
ワインも、ちゃん味わって、そのスタンスを感じてはいただきたいとも思います。


普段は質素でも、たま~に贅沢。このくらいが楽しいのでしょうかね。

安ワインも高級ワインも、それぞれの尺度で感じて楽しめるワインライフ
こそが人生の広さ、人間の広さでもあるのでしょう。
比べること、比べないこと、人生にも関わってきます。
そう考えると、やっぱりワインは深いよね~。


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