どうぶつ番外物語

手垢のつかないコトバと切り口で展開する短編小説、ポエム、コラム等を中心にブログ開設20年目を疾走中。

新むかしの詩集(10) 「記憶の音」

2011-10-16 00:13:19 | ポエム
     海の記憶      「記憶の音」   たまに静かな夜がくると   ひとは虚空へむかって聞き耳をたてる   予言を待つほどの身構えはないが   窓を透かして   とおい電車のひびきや   仔犬の鳴き声を拾いあげると   ひどく満足そうに   想い出の中へ滑り込んでいくのだ   おこーろおり   おこーろおり   かぼそい女の声が   黄ばんだ時間の層 . . . 本文を読む
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