どうぶつ番外物語

手垢のつかないコトバと切り口で展開する短編小説、ポエム、コラム等を中心にブログ開設20年目を疾走中。

小説 『折れたブレード』11

2016-04-11 01:25:22 | 連載小説
       (巨魁の影)    ホテルでの目覚めは快適だった。  病院や役所をめぐった柏崎での一日は、気疲れの連続であった。  一夜過ぎて、その時の疲れはほぼ解消していた。  さすがに金沢は癒しの街だった。  それもそのはず、伊能正孝の投宿したホテルは、緑の多い金沢城に近い場所にあって、空気の匂いも聴こえてくる物音も違っていた。  彼がこれから訪ねようとする村 . . . 本文を読む
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