どうぶつ番外物語

手垢のつかないコトバと切り口で展開する短編小説、ポエム、コラム等を中心にブログ開設20年目を疾走中。

ポエム(292) 『狐火の里』

2021-03-04 00:46:56 | ポエム
群馬県に月夜野という町がある 猿ヶ京に近いのどかな平野の里だ ぼくたちの目的地はもっと先なのだが そこへ通りかかった時には日が傾いていた   仕事が延びて出発が遅れたこともある ガリ版印刷の権威でもある師匠は 依頼された俳句雑誌の表紙に命を懸けていて 緻密な三色刷りのわずかなズレにも拘った   納品が済んでさてと腰を上げたのが一時過ぎ 師弟三人がバタバタと . . . 本文を読む
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