ロシア号に乗って3日目、朝っぱら早くですが、15分ほど止まるのでホームに降りて
少し歩く。コンパートメントは狭くて空気がこもるので、外の風にあたると気持ちがいい。
同室の寝ていたじーさんが、ばーさんに起こされて出てきた。ロシア語でわからないが、
「ほら、停車なんだからタバコ吸うんでしょ!」と言われているのがわかる。じーさんは
一服して「ほぼ禁煙中」の俺はうらやましくなり、あとでコンパートメントの中は
タバコを吸ったやつの息で満たされるのである。タバコ臭いのに対応するのは、タバコを
吸うしかねーんだけどなー。
機動車を切り離したり連結したりしていました。旅の途中、何度かやっていて、客車も
最後のほうは短くなっていましたよ。
こんなかわいい売店が開いていて、買い物をしている人もいました。
走り出すと、景色はひたすらシベリアの平原。
じつはこの朝、大変な事件が起こっていたのです。顔を洗いにトイレに行ったときのこと。
1車両に2つのトイレは、乗客のみなさんがひっきりなしに交代で使います。なんか
抵抗があって、私は極力使いたくない。わりとまめに掃除はしているし、汚れて
いることはほとんどないんですが、なにせ使用頻度がすごい場所ですからねー。
ちなみにロシア号に乗っている間、乗客は風呂に入れないので、髪の毛を洗えずに少し
気持ちが悪い。
ところで本日で三日目、私はまだ「大」をしていません。食べる量はすごく少ないし、
我慢するわけでも腹が張ってくることもなく、便秘という症状もなく、なんかやり過ごせ
ました。3日までくらいでしょうね~。
さて朝に顔くらいは洗う。起きたら首に、乗客に一枚貸してくれているタオルをかけて
持って行き、「小」を済ませてから手と顔を洗った。そしたら、首からはらりとタオルが
落ちたのーー!!!床にーーー!!!
ぎえええええ、きたねええええええ!!!!!
ぐわっ!とショックを受け、咄嗟に「この上の部分は下についてないよね?!」と
拾い上げて、床に触れてない部分で顔を拭う。そのあとで下に触ってないよねっ!と
いう部分をつまんでコンパートメントに戻り、ビニール袋のなかに入れる。ぐええ。
そして気が付く(冷静なみなさんはわかりますよね)。トイレに落ちたタオルで顔を
拭くこたーねーぢゃねーかー。持ってるハンカチ使うもよし、顔なんか濡れたまま
出てくりゃいーんですよ。動揺しすぎて、つい使っちゃったんですよ。下に触って
ないとこでちょちょっと拭いただけなんですが、あとで考えるともんのすごく気分が
悪い。しばらくへこみました。。。
車窓から見えた広い川。夜には60時間の旅も終わるので、たっぷり景色を楽しむ。
こういう草原が一番多かったかな。肥沃そうですが、長い冬には雪と氷で覆われる
のです。
湿地帯ですな。広いのなんのって。
クリックして大きくして頂ければ、干し草造りが見えるでしょう。
さて目を疑う景色でした。向こうに並行して走っている貨車がある!このものすごく
広い大平原で、並行して線路があるなんて?!離れて複線???幻じゃないだろな?
しばらく同方向に向こうの列車は走っていました。どうなるの???
じっと見ていると、やがてこちらの列車は右に曲がり始めました。そしてあちらの
長い貨車は、こちらに曲がってくる。あっあっ!そぉ~~かっ!この真ん中に広い
湿地帯があり、線路はそれを迂回して大きなUの字に敷かれているのです。だから
Uの両端から列車が近づき、下の部分ですれ違うと考えてください。
そう。すれ違った後は、またあちらと同じ方向に、画像でいうとさっきと同じ、どちらも
左方向に進んでいくのでした。シベリア鉄道は、極力トンネルや鉄橋がありません。
迂回できるだけ迂回しているのです。だからすご~く時間がかかるわけ^^;
逆に、日本は山岳地帯に、鉄道の路線でも高速道路でも、すごぉく恐ろしく高い所に
なが~い橋をかけるし、天文学的な数字の財力を使ってトンネルを掘りますよね。
おかげで速くて快適な移動。それも便利でいいけれど、名古屋までトンネル掘る資金で、
地方の赤字ローカル線を存続させたほうがいいと思うのですが。
森の中に集落があったりします。どんな生活なのだろうねえ。