雨はほぼ上がり、なんとか傘をささずにすむ。ウラジオストクも3日目で最終日。まだ
歩いていないエリアを散歩した。
また駅にやってきました。駅の裏側、波止場のレストランに行くことにした。
黄金橋も雨雲のもやにかかっている。この波止場の2階がマリーナ・レストラン。
レストランに入ると、ブッフェスタイル。俺はあまり食べないので、案内してくれた
お嬢さんに英語で「ブッフェは嫌で、アラカルトを希望なんですが」と伝える。英語は
苦手なようで、かなり苦しい片言で「どこから来たのですか」と聞いてくる。「日本ですよ」
と答えると、「わたし、すこし日本語が話せます♪」とにっこり。外の港が見えるテラス
席に案内してもらいました。さすがに「マリーナ」という名前だけに、魚料理が充実して
おり、サラダとオヒョウの料理を注文。さらにロシアのワインを白と赤、グラスで
両方注文。すると戻ってきてすまなそうに(この態度がヨーロッパではなかなかないん
だよ)「ないんです」という。そして白のボルドーのボトルを持ってきて、「これなら
グラスで出せますけれど」というので、それにしました。赤はポルトワインがメニューに
あったので、それにすると「それもなさそう」といいつつ、また往復させてしまいました。
結局赤はイタリアになりました。ロシアに来たのに、フランスとイタリアかー。
「サラダは村の野菜ですから、とてもおいしいです」とにっこり。少し照れながらも
笑顔でもてなしてくれる。すごくかわいいぞぉー!
韓国人が多いせいか、鉄製の箸もありました。これで食べたほうが私には楽^^;
カモメ君、おそらくエサを投げてくれることを期待しているのでしょう。
近年日本では食べられなくなったオヒョウ。ロシアでは何回も食べたなー。バイカル湖の
オームリも旨かったし、ホワイト・サーモンも絶品だった。なんといってもフライやグリル
だけではなく、魚料理は生やスープでも豊富なので、シベリアは本当に食べ物がよかった。
たしかにグリーンサラダは野菜がどれもシャキシャキで、魚料理も素晴らしかった。
なんとか日本語を話せるお嬢さん、隣のテーブルの食器を下げに来たときに、また
「料理はどうでしたか」などと話しかけてきた。「この街には韓国人が多いですね」と
言うと、目の前の船着き場を指さして見てみろという。立ち上がって下を見ると、中国、
韓国、日本の国旗が掲げられており、この港には主に3か国の旅行者が来るのだという。
「どうして日本語を学んだのですか」と聞くと、「アニメです♪」ということでした。
「ここには中国の文化も入ってきていますが、わたしは好きじゃない。日本の文化が
好きです」ということでした。「アニメだとたとえば?」と聞くと「ナルト♪」ときた
もんです。「あれは忍者の戦いの話で、あなたのような女性はもっと違うものに関心が
ないのかな?」と聞くと、「ナルトは長い話ですが、もっと短いのでいろいろ好きなもの
があります。それと、久石譲なんかも好きです」と目がキラキラしてきました。「おお、
私は宮崎アニメのボックスシリーズを持ってますよ」というと、「わたしもです!」と
嬉しそう。「ロシア語の吹き替え?」と聞くと、「そうです。千と千尋の名前なんて、
変なロシアの名前になっているんですよ」と笑っていました。両手に食器をたくさん
持たせたまま、ついつい長話になってしまい、お嬢さんは「もう行かなくちゃ」と戻って
いきました。
嬉しそうに眼をきらきらさせながら、その素朴で控え目な話し方は、西洋というよりは
東アジア特有の女性の雰囲気。外見は白人でむっちり肉感的だから、こちらの人はその
ギャップがとっても魅力的でした。
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