大甚本店で飲んだあと、ホテルを通過して次に向かうのは、キャバレーだっ!
「キャバレー」。それはすでに死語ではないか?しかしこの名古屋にはあるのだ。
10年ほど前に名古屋を訪れたときに通過し、そのネーミング「花園」に憧れ、これは
いつか来るぞ、来ないでかっ、来なければならぬ!と固い決意をしたのである。
キャバレーといえば、以前に疑似体験をしたことはある。それは下町に住んでいたとき
のことである。終電でJR最寄り駅の鶯谷で降りたとき、〆のラーメン屋に入った。
空いているので4人掛けテーブル席につくと、あとからサラリーマンのおっさんふたりが
入ってきて、「すまんが移動してくれ」と言われて隣の席へ。まもなくグループ客が
入ってきたので、しかたなくさっきの4人掛けに相席で戻る羽目に。
おっさんふたりは「すまないねー。ちょっとこのにいさんに餃子1人前!」と気を遣って
くれたのでした。ひとりはでっぷりで「社長」と呼ばれており(ほんとか?)、もう
ひとりは痩せた太鼓持ち。ビールを次々に注文し、俺にも「飲め飲め」と注ぎ続ける。
しばらくすると、隣のキャパレーのお姉さんたちが閉店になったのか、派手な衣装のまま
入ってきて「見~つけたっ!」と勝手に椅子を持ってきて乱入してきた。昔のアイドル
歌手が着るようなミニのドレスなのだが、中身は華正樓の肉まんと雪見大福だ。
「あたしジャージャー麺!」「あたしは五目ラーメン!」と頼んでいるが、もちろん
御馳走になる気なのだろう。社長はかなり酔っ払っているので、全員にどんどんビールを
追加注文し、大笑いしながら面白くもくだらない話が止まらない。太鼓持ちは「社長は
ほんとに大物だ!」と機嫌を取り続けている。
そのうちにキャバレー嬢のふたりが俺の存在にいまさら気づいたのか、「この人は・・・?」
と社長に質問。「ああ、俺の息子で、迎えに来たんだよ!」とテキトーなことを言う。
「えええ、うっそー!!!」と驚くので、「いつも父がお世話になっております」と
調子を合わせておじぎをする。これには驚いて、「へー!こんないい息子いたのー!」と
感心しきり。
開けたビール瓶はかるく10本を超え、「もっと食え!」と社長はつまみの料理を次々に
注文し続ける。大騒ぎの宴会となったとき、店員がやってきて俺の耳元に「どんどん
食っちゃえ」と囁く。悪い奴よのう。。。
キャバレー嬢たちは話がうまく、盛り上がるのなんのって。しまいにゃ社長は泥酔状態に
なってきて、「おまえらのおっぱいなんぞはたれまくっててデレ~んデレ~ん!」と手を
振り回す。嬢たちはそれでも不愉快な顔をひとつもせず、明るく対応(というか世話)を
し続けており、これが接客のプロってものなのかー、と感心したのでした。
いつしか俺が息子なんてのは冗談だとわかり、お先に失礼する段になると、「自分が注文
したラーメン代は払わないと」といっても社長は「いいんだ!」の一点張りで、嬢たちも
「気にしないでいいのよ」と言ってくれて、思わず無料でキャバレー体験を出来たという
話なのでした。(^益^;
おうおう、思い出話が長くなってしまいました。キャバレー花園突入記はまた次回に。
さて行くどー!
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