NHK『知るを楽しむ』で3月に放送された「星野道夫」の再放送が昨日あり、お昼前の長閑な時間のなかでアラスカの自然と生き物の写真をゆっくり鑑賞しました。
今回は第1回と第2回の放送分で、第1回はネイチャー写真家としてライバルでもあり良き理解者でもあった今森光彦さんの解説と想い出が語られ、また第2回ではエッセイストの湯川豊さんが優れた文筆家としての星野道夫を紹介しています。
以前、大阪の難波高島屋のギャラリーで開催された星野道夫展を見に行った記憶が甦り、その大迫力で美しい写真の数々をテレビ画面を通じて想い出しました。
今森光彦さんは里山の自然を撮り続けて、アジアの棚田から日本の里山風景へと、稲耕作民族の系譜を辿ってきた写真家ですが、一方星野道夫はアラスカからシベリアを経て、日本のアイヌに通ずる狩猟民族の繋がりを辿ろうとしていたようです。
また湯川豊さんの求めに応じて原稿を書く時に、星野道夫が良く訪れていたカフェのカウンターの一角が紹介され、アラスカの自然や人間の営みの観察からくる、生と死のテーマが写真とは違う深さで表現された文章を味わいます。
来週の5月7日(木)午前10時05分~10時55分に第3回 第4回(出演:第3回 妻:星野直子 第4回 池澤夏樹さん)の再放送が予定されていますので、また見たいと思っています。
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