続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『ひのきとひなげし』3。

2012-09-27 06:28:22 | 宮沢賢治
「そして向ふに居るのはな、もうみがきたて燃えたての銅づくりのいきものなんだ。」
「いやあだ、お日さま、そんなあかがねなんかぢゃないわ。せだけ高くてばあかなひのき。」ひなげしどもはみんないっしょに叫びます。

☆講(はなし)の意(内容)の念(考え)は、等(平等)の実(まこと)の公(正しい)教えである。

『城』1046。

2012-09-27 05:53:48 | カフカ覚書
が、おびただしい書類がごっちゃになったままなので、もとどおりにしまいこむことができない。そこで、どうやら助手たちが名案を思いついたらしく、いまその実行にかかっていた。

 書類/Akt→Acht/追放。
 ~する(成功)/gelungen→gelangen/訴える。

☆が、おびただしい追放が無秩序になったままなので、訴えることが出来なかった。そこで、助手たち(頭脳、知覚)は、たぶん思い出したことを実行しようとした。

東京スカイツリー。

2012-09-26 06:12:42 | 日常
 街中によくぞあんなに高い塔を建てたものだとその技術の高さに驚愕。

 より高くより高い機能を、そしてより美しく在るスカイツリー。大雨だった23日、なのに大勢の人で賑わっていたのにも驚嘆!(押し合いへし合いの光景)


 そんな中、東京芸大/工芸科・デザイン科の人たちと墨田区のコラボレーションGTSによる幾つもの街中作品。
 総てスカイツリーを見る、楽しむために企画された作品の設置。
 仰向けに眺めたり、凹レンズでスカイツリーを収縮させ自分の背後にその全姿が映りこむようにしたり、スカイツリーとの或一点の反転をごくシンプルに模したり、十二支や鶏を中に入れたり(逆に解放したり)・・・ビューポイントの設定、時間をかけてあらゆる角度からの検討、試行錯誤の末のプランは、スカイツリー周辺に散在している。


 それを一つ一つ丁寧に案内してくれたアートテラーさん。(本当にありがとうございました)墨田区役所の北斎美術館もステキでアットホームな雰囲気。クイズの賞品も(北斎の)誕生日プレゼントも、テラーさんの三脚持参の紙芝居風な講釈も楽しかった・・・雨に唄った『アートツアー』

 びしょ濡れの散策も、皆で歩けば愉しく、思い出深い一日になりました。

『ひのきとひなげし』2。

2012-09-26 05:57:19 | 宮沢賢治
「おまへたちはみんなまっ赤な帆船でね、いまがあらしのとこなんだ」
「いやあだ、あたしら、そんな帆船やなんかぢゃないわ。せだけ高くてばあかなひのき。』ひなげしどもは、みんないっしょに云ひました。

☆釈(意味を解き明かす)半(半分)を潜んで伴っており、旋(ぐるぐる回る、元に戻る)考えを、運/めぐらせている。

『城』1045。

2012-09-26 05:41:51 | カフカ覚書
 長いあいだほったらかしにしておかれた助手たちとミッツィは、あきらかに書類が見つからなかったらしく、こんどは出した書類をみんなまた戸棚にしまいこもうとしていた。

 書類/Akt→Acht/追放。
 戸棚/schrank・・・闘いを挑む。
 助手/Gehilfen→Gehirn/脳、頭脳、知力。
 見つかる/gefunden→gefunkel/絶え間のないきらめき(輝き)。

☆長いあいだ誰にも見られていない脳(知覚)とミッツィ(中道派)はあきらかに追放を探すことが出来なかったらしく、死は再び闘いを挑もうと絶え間なく輝いていた。

おろぬき大根。

2012-09-25 06:52:53 | 日常
 三浦は大根の産地である。したがって、今頃の季節は大根のおろぬき菜が大量に出る。
 数年前までは三浦の義姉が、もう信じがたいほど大量に我が家の前にドサッと置いていってくれるので、近所に配ったり漬け込んだりで一日がかりの仕事だった。納期に追われる仕事を持っていても、抜いてしまった菜っ葉の方も待っていてくれない(萎れてしまう)。

 年中行事と化したこの作業も姉の体調不良によりストップしたかと思いきや、隣に転居してきたKUさんは、畑に手伝いにいくらしく《どっさり》持ってきてくれる。

 家庭用のシンクでは対応不能なほどの量・・・けれど、コツコツ、地道に細い根を切り取り土を洗い落とし塩漬けにしていく。
 白菜漬けに使用していた容器に溢れるほどで、当然浮いた蓋は左右に傾いてしまう。

 しかし!


 青菜に塩とはよく言ったもの・・・スゴイ! 今朝見るとぺしゃんこ。
 この塩加減を直すために、もう一度洗いなおす。


 おろぬきの塩漬け、ここまでくればOK。
 温かいごはんに・・・ああ、食欲の秋。体重は即戻るわ。
 つくづくダイエットには無縁のわたし。

『ひのきとひなげし』1。

2012-09-25 06:42:15 | 宮沢賢治
 ひなげしはみんなまっ赤に燃えあがり、めいめい風にぐらぐらゆれて、息もつけない屋うでした。そのひなげしのうしろの方で、やっぱり風に髪もからだも、いちめんもまれて立ちながら若いひのきが云ひました。

☆釈(意味を解き明かす)の念(考え)は、普く則(道理)である。
 法(仏の道)は普く神による律(決まり、基準)である。
 二役(二つの意味)を運/めぐらせる。

『城』1044。

2012-09-25 06:19:09 | カフカ覚書
「クラムの手紙ですと」と、村長は言った。「クラムの署名があれば、貴重なものだし、おろそかには扱えませんね。どうやら本物の署名のようですが、しかしーわたしだけの判断でそう決めてしまうのも具合がわるいものですからーミッツィ!」と、夫人を呼んでから、「おや、おまえたちは、なにをしておるんだね」

 手紙/Brief→Blitz/電光。
 署名/Unterschrift→Unter schlafen/永眠する。
 ~のようです/scheint・・・輝く、照らす。
 (なにを)している/machen・・・創造する。

☆「クラム(氏族)の電光です」と、村長(死への入門)は言った。「クラム(氏族)の永眠であれば価値があり敬うべきものです。真の輝きです、しかし(判断は)わたくしだけではできません。「中道派」と、叫び、さらに「創造したのでは」

川俣正の仕事。

2012-09-24 06:33:26 | 美術ノート
 アートテラーさんが先ず一番に案内してくれた作品は、東京スカイツリーを見るための展望台なるざっくりした小屋風の建造物。

 鐘ヶ淵駅近くにある河原に建てられたその展望台からスカイツリーを見ると、なるほどスカイツリーと対峙しているような神聖な気分になるから不思議。
 木材、自然素材使用のそれは隙間だらけの要塞といった感じで雨風はもちろん光も通すので、あたかも内部にいて外部に放り出されたような奇妙な感覚に陥る。しかも上に登って行くのは階段ではなく坂であり、それは緩かったりきつかったりの変則で、全体らせん状に上に伸びている(自然を模している)。

 素人の仕事風な箇所をも残して造られた子供の基地のようなこの荒っぽい建物は近隣の近代建築(ビル)とは異彩を放っている、というか時代錯誤の感も露な戦後、あるいは原初的な風景を作っている。


 川俣正という造形作家は、人間の本能を刺激する作家である。現代に於いて、その作品が周囲に溶け込んでいるかといえば、むしろ違和感を髣髴させる、時代に逆行した物造りである。

 ただ、忘れかけている原初・・・懐かしさがこみ上げるような鑑賞者の原風景を思い起こさせる何かがある。作品は鑑賞者を誘い、作品の内部にまで誘い込む要因を孕んでいる。素材は無垢の木材使用に見えたけど、むしろ廃材の荒々しさの方が、より強い郷愁を惹き起したかもしれない。

 川俣正は、人間の手を通して、風景(自然)を媒介する作品造りをしている。
 風景の中の人間、人間の中の風景。現代感覚との差異、摩擦、ズレが喚起させる原風景。時間、存在、立ち所を問う作家である。

『風の又三郎』451(了)。

2012-09-24 06:14:25 | 宮沢賢治
 二人はしばらくだまったまゝ相手がほんたうにどう思ってゐるか探るやうに顔を見合わせたまゝ立ちました。
 風はまだ止まず、窓がらすは雨つぶのために曇りながらまたがたがた鳴りました。

☆普く神である。
 総ての衆(人々)の死は、譚(物語)としての願いであり、幻である。
 業(身、口、意による善悪すべての行為)の律(物事の基準になる決まり)。

 普く双(二つ)の有(物語としての存在)があり、運(めぐり合わせ)は命(天の定め)である。