ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

虹彩には、体質や、現在、過去、未来、のデータが秘められています。虹彩学による虹彩分析を針灸、巨針、食事療法の指針に!

米0.25%利上げ、OPEC生産据え置き、NYダウ35ドル安ー学校で教えてくれない経済学

2006-02-01 10:17:08 | 経済学
米FOMC(連邦公開市場委員会)は、短期の目標金利を0.25%上げ年4.5%と発表した。これに伴い公定歩合は年5.5%、一般金融機関の貸し出し金利は7.5%へ引き上げられる。

取り立てて言うまでもないが、日本の公定歩合は0.1%である。いかに日本の金利が異常であるかということに気づくひとはいないのであろうか。その異常さに気づいてはいるのだろうが、マスコミも政治家も国民一人ひとりも見て見ぬ振りを相変らず続けている。

今回の米FOMCで0.25%利上げは予想されていた。その一方で、同時に発表される声明文の中身が注目されていたが、「政策(policy firming)」という言葉の頭に付けられていた「慎重な(measured)」という文言が今回削除された。さらにその「政策」が「必要になる可能性があれば(likely to be needed)の表現が、単純に「必要になれば(may be needed)」という表現に変った。

一般の日本人からすれば、そんな言葉の端々の変化などどうでもいいではないかと思うようだ。ところが、米国では結構真剣にああでもない、こうでもないとエコノミストもアナリストも投資家も文言の中身に議論の花を咲かせている。

この日のNYダウは、FOMCの声明文待ちで気迷い商状でスタートしたようだ。しかし、声明文が出たあと、結局前日比35ドル安で取引を終了した。一言でいえば消化不良である。追加利上げがあるらしいがいまひとつはっきりしない投資家の気持ちの表れかもしれない。

今回のFOMCは18年半と長期に及んだ米FRB(連邦制度理事会)議長としてグリーンスパン氏最後の会合であった。実のところグリーンスパン氏は声明文の文言をあれこれ変えて楽しんでいたのではないかと思うが、バーナンキ氏にバトンタッチするに及んで余計な表現をそぎ落として引き継ぎたいとの彼の心遣いが伝わってきそうで誠に興味深い。

NY為替市場は1ドル=117.25円でこれも方向感を示していない。日米金利差拡大だからすんなりドル高、円安でもない。米国経済が利上げ、原油高値横ばい、住宅需要鈍化と米景気スローダウンをうかがわせる。金利差だけではドルは買えないとの投資家の気持ちが為替相場にもそのまま現れたのかもしれない。

1月31日のOPEC総会で生産枠日量2800万バレル据え置きを決めた。NY先物原油相場はバレル43セント安い67.92ドルで取引を終えたが依然高値圏であることに変わりない。イラン核問題が色濃く出ている。一方、金相場は4.5ドル上げ575.10ドルで取引された。

相場は人の心を写す鏡である。景『気』も元『気』も『気(心)』で決まるから怖い。(了)


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする